演奏

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TEXT:栗林啓 PHOTO:ossie
HEAD PHONES PRESIDENT 『In the Abyss』RELEASE TOUR
2024/07/12
@WILDSIDE TOKYO

IMG_6066生憎の梅雨の雨模様の中でもWILDSIDEは熱気に包まれ、オーディエンスの期待感は高まる一方だった。5年ぶりのニューアルバム『In the Abyss』を引っ提げてリリースツアーが幕を開けた。ツアー初日となったWILDSIDEのステージは、外の雨を感じさせないほどの熱気に包まれ、5年ぶりの新作に対するファンの期待が高まり、特別な一夜となった。ライブは、新作を軸に据えながらも、過去の名曲を絶妙に織り交ぜた、まさに「グレイテストヒッツ」の趣が感じられるセットリストで、バンドの卓越した演奏力とANZAの魂を揺さぶるパワフルなヴォーカルが一体となり、HEAD PHONES PRESIDENT独特の世界観をこれまで以上に深く表現していた。
 
1曲目から4曲目までが新作『In the Abyss』からの曲といういかにも彼ららしいセットリストで、特にオープニングを飾ったBATCHの作曲による組曲「Seeds Remain」〜「Can You Feel It」は、スローな流れからBATCHのドラムのオブリガードからハードドライビングな演奏へと変わる展開は、ライブの幕開けとして壮大なインパクトを与えた。重厚感とダイナミズムが印象的なHEAD PHONES PRESIDENTの新しい方向性を示す楽曲であり、観客に強烈な印象を与えた。その後も「Change the Game」「The Moon Chase Me」と新作の曲が続き、新しいHEAD PHONES PRESIDENTが展開される。
 
その後はこれまでの流れの対比のように5人編成時代の曲が4曲続く。特に「Chain」や「Nowhere」といった久々に演奏された曲は、懐かしさとともにHEAD PHONES PRESIDENTの音楽性の変わらない部分を再確認させるもので、新作の楽曲を中心にしつつも古くからのファンも唸らせる内容だった。新旧の楽曲が違和感なくシームレスに繋がる構成は見事であり、HEAD PHONES PRESIDENTがその「核」を保ちながらも着実に進化を続けていることを鮮明に浮かび上がらせるものであった。
 
いつものことながら感情豊かなANZAのヴォーカルは観客を一瞬で引き込み、彼女の力強いシャウトと美しいメロディのコントラストが会場全体を支配していた。また、バンドのメンバーそれぞれのテクニカルなプレイが存分に発揮され、塊のような演奏の一体感が際立っていた。加えて、WILDSIDEに最近導入されたLEDのバックスクリーンに映し出される映像演出が、ライブの表現力をより一層深め、まるで映画や舞台で物語を見ているかのような没入感を提供していた。
 
新作『In The Abyss』で切り開かれた新しい世界観は、HEAD PHONES PRESIDENTの変化と成長を象徴していた。新曲はもちろん、過去の名曲たちも改めてその輝きを放ち観客を魅了しており、今後のツアーでは、さらに進化したHEAD PHONES PRESIDENTを観ることができるはずである。12月のDOORSのライブでは、今回の新作で表現された彼らの新たな音楽性と、ライブごとに進化し続ける彼らの更に磨かれたパフォーマンスを体感できることに期待が高まる。

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HEAD PHONES PRESIDENT
ANZA (Vocal)
HIRO (Guitar)
NARUMI (Bass)
BATCH (Drums)
 
Official Website
http://headphonespresident.com/
 
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Set List
M01. Seeds Remain
M02. Can You Feel It
M03. Change the Game
M04. The Moon Chases Me
M05. Chain
M06. Nowhere
M07. Labyrinth
M08. Light to Die
M09. Stand in the world
M10. The one to Break
M11. Devil inside me
M12. WAKING LIFE
M13. ALIVE
M14. Liv With
M15. For You
M16. A New World
M17. Until I Die
M18. Burn It All Down

 
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◆リリース情報
HEAD PHONES PRESIDENT
『In the Abyss』

 
M01. Change the Game
M02. Silence
M03. Burn It All Down
M04. The Moon Chases Me
M05. Roar Into the Night
M06. To the Air
M07. Seeds Remain
M08. Can You Feel It
M09. Abyss
 
発売日:2024年07月10日(水)
発売:TONIC code/RADTONE MUSIC
販売:株式会社FABTONE
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◆ライブ情報
HEAD PHONES PRESIDENT
【IN THE ABYSS】TOUR

 
2024年07月12日(金) 東京WILDSIDE TOKYO
2024年07月20日(土) 札幌B-BOTTOM(ANZA/HIROアコースティックライブ&ミーグリ)
2024年08月02日(金) 名古屋HUCK FINN
2024年09月07日(土) 川崎CLUB CITTA’
2024年09月13日(金) 大阪DROP
2024年10月12日(土) 仙台ROCKATERIA
2024年11月03日(日) 金沢AZ
2024年12月13日(金) 初台DOORS
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◆ライブ情報
HIRO SOLO SHOW
 
act:HIRO
guest:Ryuji Kasahara
会場:新宿・Rock inn Dice
開場/開演:OPEN 18:30/START 19:00
前売:3,500 (+2Drink)
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◆関連記事
【特集】ROCK ATTENTION 64「HEAD PHONES PRESIDENT」後編
http://www.beeast69.com/feature/188298
【特集】ROCK ATTENTION 64「HEAD PHONES PRESIDENT」前編
http://www.beeast69.com/feature/188205
【レポート】HEAD PHONES PRESIDENT「The Beginning and The End」
http://www.beeast69.com/report/187560