演奏

AURA Birthday LIVE!!! 20thコレって成人式?!

TEXT:岡田真理

2009年12月10日、 渋谷club asiaにて『AURA Birthday LIVE!!! 20thコレって成人式?!』が行われました。AURAは1990年代に登場した多くのビジュアル系ロックバンドの先駆け的存在として、1989年にメジャーデビュー。ところがわずか3年で活動休止を宣言し、それから14年の沈黙を経て2006年に活動を再開。今回はAURAデビューから20周年を祝う記念すべきライブです。ビーストでは先日、「Let The Music Do The Talking〜テイク5」でドラマーのKoREDSにインタビューし、ライブへの熱い思いを語っていただきました。「14年の間に個々に吸収してきたものがあるので、AURAという形にまた戻って、集大成として(ライブで)見せることができると思う」—KoREDSのその言葉に、このライブへの期待が一層高まります!
 
かつては1000人いたら999人が若い女性ファンだったというAURA。しかし今夜の渋谷club asiaには、カップルやサラリーマン風の男性、バンドマン、そして小さなお子さんを抱いたママの姿も。クリスマス前ということで、サンタクロースのコスチュームを着た女性も見られます。開演までの間、ビール片手にそわそわしながらAURAの登場を心待ちにしている様子です。暗転し、流れていた音楽がフェードアウトすると、ステージ後方のスクリーンに「AURA」の文字が。次に、デビュー当時の懐かしい映像の数々。オーディエンスの誰もが、その映像に心を奪われています。そしてついに、待ちに待ったメンバーの登場!大きな歓声と拍手が、彼らを迎えます。
 
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画像スクリーンに「Are you ready?」の文字が現れた直後、爆音が会場に轟き、1曲目の「Rebel without cause」がスタート。ライトが途端に眩しく光り、ステージにはピンクのジャケットを纏ったReds☆をはじめとするメンバーたちの姿が。ファンは一気に笑顔になり、歌詞を口ずさみながら体全体でリズムを取り始めます。次にReds☆の「楽しんでいこうぜ!」の声からスタートしたのは、「Maybe」。「Everybody Say!」の歌詞に合わせてオーディエンスは手を振り上げます。続く「Love Magic」では、鮮やかなハーモニーがフロアに響き渡ります。
 
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「Thank you! やっとこの日が来たぜ!」とReds☆が叫ぶと、会場からは「待ってたよ!」の声が。20周年記念ライブという表現があまり好きではないというReds☆。「僕らの20歳のバースデーにようこそ」とファンに告げると、大きな拍手がメンバーを包みます。続いてスタートしたのは、新曲の「Days」。力強いシャウトに、女性ファンはうっとりと聴き惚れている様子。次にファンの手拍子から始まったのは、「シティーハンター’91」の主題歌として知られる「smile & smile.」。誰もが手を高く上げて曲を盛り上げます。
 
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続いてはKoREDSのドラムソロ。オーディエンスは一瞬にして、激しいビートの虜に。そのままドラムソロは「LAST EUPHORIA」へと続いていきます。ベース音が響き、大きな歓声とともに始まったのは「GO! GO! GO!」。ライトが激しく点滅し、フロアのあちこちから拳が。前方のファンは興奮を抑えきれず、ジャンプ!ジャンプ!「GO! GO! GO!」に合わせて、一斉に右手を振り回します。「ジャンプ行こうぜ!」とReds☆が叫ぶと、全員がまた大きくジャンプ!会場のボルテージは最高潮に達しました。

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次はしっとりとしたバラードへ。キーボードが鮮やかな音を奏で、それにドラムが重なり、ベースがビートを刻み始めると、「白く白く」のスタートです。ミラーボールが回り、会場は幻想的な冬の世界に。そのまま曲は「12月のBirthday」へ。まっすぐで優しい、Reds☆の声。「今日は本当にどうもありがとう」という言葉に、ファンは温かい拍手で応えます。20年のキャリアだからこそできる、本当に温かいライブ空間。

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続くMCタイムではメンバー紹介。「かっこいい!」という声をファンから浴びながら紹介されたのは、ベースのMARBLE。続いてキーボードのマッチ。ドラムのKoREDSと、その後ろには応援にかけつけたOMEGA DRIPPCHARGEEEEEE。次にAURAデビュー当時からのコーラスゆうたかに、新しくコーラスに加わったSO+。そしてAURAの音づくりには欠かせない存在であるギターのGT。最後に、「みんなの…」とReds☆が叫ぶと、「Reds☆!!」とオーディエンスの大きな声。

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ステージがブルーのライトに包まれると、「素敵なバラードを送ります」というメッセージとともに、続いての曲「思い出がかなしみに変わる季節」がスタート。切ないメロディーが、オーディエンスをゆっくりと包んでいきます。今度はオレンジのライトに変わり、こちらもバラードの「YOUR SONG」。Reds☆は一つ一つの言葉に愛を込めるようにして、力強いシャウトを観客に送ります。続く「MICHI」はガラリと雰囲気が変わり、途端にリズムに乗り出すオーディエンスたち。手を高く上げて、手拍子を響かせます。曲が終わるとまた大きな拍手が響き、いくつもの歓声が。

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ライブは最後のスパートに入ります。「ジェントルハート」が始まるとともに、オーディエンスはジャンプ。Reds☆がステージ下手でオーディエンスを煽っている間に、いつのまにか上手にはギターを持ったPIEが!大きな歓声とともにみんながPIEに手を振り、PIEは笑顔でそれに応えます。そして次はデビュー曲の「Dreaming Now」。20年以上の時を経ても色褪せないそのサウンドに、オーディエンスは一斉に手を振り上げて回し、会場はひとつに。Reds☆がマイクをオーディエンスのほうに差し出すと、「OH You are dreaming now…」と大合唱。ラストソングは「wendy」。みんな両手を高く上げ、リズムに合わせて左右に揺らし、曲に身を委ねています。曲が終わると、「Thank you!」とReds☆が叫び、メンバーはステージを去っていきました。

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すぐさま起こったアンコールの手拍子。やがて衣装チェンジしたメンバーがステージに戻ります。真っ赤なライトが激しく点滅し、「Rock’n Roll Music」がスタート。フロアは波打つようにリズムに乗り、「Music!Music!」に合わせて全員が手を振り上げます。Reds☆PIEはセンターで二人揃ってマイクにシャウト。続いては、7シーズンぶりにJ1復帰が決定したベガルタ仙台にReds☆がお祝いの言葉を添えて、サポーターソング「愛オーランド」を披露。そして正真正銘のラストソングは、「style」。「今日は平日にも関わらず来てくれて本当にありがとう」とReds☆が囁くように言うと、会場からは今夜いちばんの大きな拍手が。最後はメンバーがステージに並び、いつまでも鳴りやまぬ拍手を一身に浴びながら手を振り、そしてステージを後にしました。

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先日のインタビュー時、KoREDSがしきりに語っていたAURAの”変わらぬ方向性”。それはズバリ、「ラブ&ピース」。昔からのファンやサポートメンバーに支えられながら、更に新しいファンからも愛されている様子、そしてライブに駆け付けた誰もがこの20歳のバースデーを心から楽しんでいる様子から、まさしくこれが「ラブ&ピース」な空間なのだと確信しました!いつまでも続いていくAURAの魅力の秘密が、ライブを見ることでより深く理解できた気がします。

来年から更に21年、22年とAURAの歴史は続いていきます。変わらないAURA、変わっていくAURA。どちらもきっと、ファンから愛され続ける存在であるに違いないでしょう。

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【AURA 公式サイト】
http://www.aura-station.com/

【インフォメーション】

2010/01/06(水)目黒 ライブステーション
2010/01/29(金) 柏 Thumb Up

【セットリスト】
01. Rebel without cause
02. Maybe
03. Love Magic
04. Days
05. smile & smile.
06. Dr-solo〜LAST EUPHORIA
07. GO! GO! GO!
08. 白く白く
09. 12月のBirthday
10. 思い出がかなしみに変わる季節
11. YOUR SONG
12. MICHI
13. ジェントルハート
14. Dreaming Now
15. wendy
En1. Rock’n Roll Music
En2. 愛オーランド
En3. style