FEATURE丨2012.04.10
True Thrash Fest 2012 @Osaka Esaka Muse Part I
『True Thrash Fest 2012』Part 1: 1日目 (2012/2/18)
先日、BEEASTの連載企画『ロック社会科見学』の「ステージ7★中古&輸入レコード店長編」で、大阪の中古レコード・ショップ「Rock Stakk Records」の店主、松尾 幹稔さん(以下、松尾店長)に対し取材を行った際に、松尾店長と自身のレーベルに所属するアーティストRIVERGEが共同主催という形で、イベント『True Thrash Fest』(以下、TTF)が開催されていることをうかがった。
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すべてがD.I.Y感覚という画期的なそのイベントの主旨と内容に対して、編集部内では是非取材したいという意向が生まれ、今回のレポートへ進む経緯となった。フェスティバルイベントを、一人の思いで実現するという、近年では非常に珍しいこのイベント。海外のバンドを招聘することすら困難という近年に、2日間に渡り国内のアンダー・グラウンド・シーンの有力バンドすら集め、開催してしまうというそのパワーはまさに驚きの連続、その一部始終を、スラッシュ・メタルの本当の楽しみ方と共に探っていきたいと思う。
サウンドチェックと共に、リハーサル。トップでリハーサルをしていたのは、トリを務める予定のSACRIFICE (CAN)。しかし機材類のトラブルにより一時中断、次のWITCHBURNER (GER)を先にリハーサルさせることとなった。バンド側とPAとのやり取りが重要で、海外バンドに対しては、意思疎通の通訳含め、とにかく松尾店長の存在が不可欠。常にステージにスタンバイし、メンバーの意向をPAに伝えていく。「モニターの音、ギターもっと上げてください!」
自分達のリハーサルが終わっても、海外からのSACRIFICE、WITCHBURNER共に、リハーサルの段階からお互いのプレイを、黙って見ている。真剣な眼差しでステージを注視する彼ら。中でも今回のイベントの中では異色の存在とも見られたJURASSIC JADEのリハーサルを、興味深く見ていたSACRIFICEのメンバーの、真剣な表情が実に印象的だった。
「WITCHBURNERは、NUCLEAR ASSAULTとも親交が深くて、実は明日会場に遊びに来るかもしれないんですよ。」松尾店長が語った。アメリカのベテラン・スラッシュ・メタル・バンドバンドであるNUCLEAR ASSAULTは、ちょうど3/20の大阪公演で来日となっていた。結果的に彼らの存在は確認できなかったが、海外バンド同士のつながりの深さを思わせる。
JURASSIC JADEのリハーサルが終わると、タイからやって来たバンド、REMAINSのリハーサルへ。実は事情により、今回のイベントに参加するのは、Ekkachai (Vocal)1名のみで、楽器隊は全て日本のプレイヤーがサポートという構成。適度に彼を気遣いながら、リラックスした雰囲気でリハーサルは進む。そして日本のバンド、DORAID、RIVERGEのリハも開始へ。このイベントの中ではどちらかというとホームの存在だけに、着々とリハーサルを進めていった。
忙しいながらもリハーサルと準備は完了、遂に開場時間を迎えた。ガラッとしていたフロアはあっという間に、気合いの入ったスラッシュ・ジャンキー達であっという間に埋め尽くされる。DJのブースでは、ノリのいいメタル・ナンバーがかけっ放し。嫌が応にも気持ちは高ぶってくる。「こんにちは~東京から来られたんですか!?お疲れ様です。」声を掛けてきた女の子達が居た。BEEASTにも過去の取材にて登場したことのあるガールズ・デス・メタルバンドG∀LMETのメンバーだ。彼女らもこの会場に遊びに来ていたのだ。
そこでふと気がついたのだが、フロアのファン達の雰囲気がとてもリラックスしている。何かスラッシュ・メタルのライブで思い切り暴れまくってやる、みたいな殺気が蔓延しているのではなく、まるで何かのレクレーションを楽しみにやってきたような気安さを感じる。みな一様にファッションは、メタラーご用達のパッチGジャン、腕には鋲のついたリストバンド、メタルTシャツと、気合いはかなり入っているものの、お互いに話しかける様子は、ごく普通の世間話。
1.DORAID
イベントのオープニングを飾ったのは、自らを“ヒール役”と語るDORAIDの面々。メンバーは、k.k.Doraid (Vocal)、hAe (Guitar)、Oshino (Bass)、Takuya (Drums)。その登場は、よく見かける「いいかお前ら、頭振れ!」というように、フロアに対してあおりを掛けるようなスタイルではなく、あくまで自分達の音にストイック、そしてパフォーマンスはクールに、サウンドが熱さを叩き出す、というようなスタイルをk.k.Doraid (Vocal)が、その妖しくも威圧感を醸し出すメイクではっきりと誇示していた。「スラッシュの全てを見せてくれ!」hAe (Guitar)が叫ぶ。2曲目に入ると、早くもフロアではサークル・ピットが形成される。スラッシュ・メタルのライブとして、非常にふさわしい出だし、かくして、幕は切って落とされた。

http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=doraid666/
◆セットリスト:
M01.Demon Revival
M02.Liberation Song
M03.The Killdozer Insane Assault
M04.人間アレルギー
M05.D.O.R.A.I.D
M06.Black Hole
M07.邪神狂
M08.Battle Axe
2.RIVERGE
今回のライブで、唯一ホームである大阪からの出演となったRIVERGE。メンバーはShoji Nakamura (Vocal)、Yukiteru Takeshita (Guitar & Vocal)、Yasuyuki Nasu (Guitar & Vocal)、Momoko Ishikawa (Bass & Vocal)、Shogo Tamaki (Drums)。彼らはこのイベントの主催となるRock Stakk Records所属というところからも重要なキーとなるバンドだ。1985年に結成、途中19年のブランクを経て2007年に再結成という劇的な活動を見せるベテランだ。ストレートなスラッシュ・メタルを聴かせるRIVERGEだが、とにかく打ちまくり、押しまくる彼らのサウンドは迫力十分。シンプルさが身上の彼らのサウンドは、まるで自分の持てる力を出し切る、潔さすら感じさせた。最後はVo.のNakamuraがフロアにダイブ。まるでお約束ともいえるようなパフォーマンスが決まり、フロアは大喜び。大盛況のうちにフィニッシュを決めた。

http://riverge.mad.buttobi.net/
◆セットリスト:
M01.A&a
M02.Over the Justice
M03.Stand in Fear of Nothing
M04.Ready to Dive
M05.Look
M06.Back Bitter
M07.Do a Threat for Eye
M08.Dual Attack
M09.Slavish Charge
M10.I~Till I
M11.Die
3.REMAINS
メタル第三世界の、東南アジアはタイのスラッシュ・メタル・グループ、REMAINS。今回、Ekkachai (Vocal)を除いた他のメンバーは、出国の事情で来日できないというアクシデントに見舞われた。しかし、Ekkachaiのみ来日することが決まったこともあり、日本のサポート・メンバーを従えてプレイする次第となった。ステージに幕が引かれたままの状態で登場するEkkachaiと松尾店長。「アクシデントがあったけど、Mikiさん(松尾店長)のおかげでライブがやれるよ!」松尾店長と、ファンの存在に感謝しながら、強く感謝の念を伝えるEkkachai。その礼儀正しい挨拶から一転、パワフルなステージングを見せてくれた。どちらかというと正統派のスタイルを見せる彼は、溌剌とした表情でステージを展開していく。もしスラッシュ・メタルに基本というものがあれば、彼のステージは、その基本に忠実な、お手本のようなプレイ。その姿が彼をフレッシュに魅せ、日本のスラッシュ・ファンを大いに沸かせた。

http://www.myspace.com/remainsattack
◆セットリスト:
M01.Among the shower of bullets
M02.Remains of the unborns
M03.Troops of doom (SEPULTURA)
M04.Kill yourself (SOD)
4.JURRASIC JADE
結成27年を迎える日本の古豪、JURASSIC JADE。メンバーはHIZUMI (Vocal)、NOB (Guitar)、GEORGE (Bass)、HAYA (Drums) 。カリスマともいえるHIZUMI (Vocal)が登場すると、ステージは異様な雰囲気に包まれる。だが、そのステージはとにかく圧巻、パワーというよりは魔力とでもいえそうなその魅力は、フロアを虜にする妖しい魅力で一杯だ。下手にヘドバンなど見せない彼らのパフォーマンス、フロアはまるで意表をつくその魅力の虜になっていく。ある意味日本のメタルの意地を見せるようなその魅力の中で、舞いのようなパフォーマンスをしながら歌を、吐くように歌うHIZUMIに、とりつかれるようにもっともっとと激しさを求め、心から彼らの楽曲を楽しむ。最後にはサプライズのアンコールまで行い、大阪のファンを更に熱くさせた。

http://www2.odn.ne.jp/~cdt27630/
◆セットリスト:
M01.G.D.G
M02.Brother of Mine
M03.ドクユメスペルマ
M04.触れてはいけない
M05.Let’s Go
M06.Heroes
M07.The Individual D-Day
M08.精神病質
M09.Hemiplegia
M10.紅の女王
(encore)
E01.鏡よ鏡
5.WITCHBURNER (GER)
いよいよこの日のクライマックスが近づいてきたステージ、今回の目玉の一つであるドイツのスラッシュ・メタル・バンド、WITCHBURNER。メンバーはPino (Vocal)、Seegel (Guitar)、Mache (Guitar)、Andy (Bass)、Felix (Drums) 。とにかく敷き詰められた絨毯のように、絶え間なく鳴り響くギターの轟音とビート、その中で、吐き捨てるようなPino (Vocals)のヴォイス。全編通して聴いてみると一本調子に見えるかもしれないが、そのシンプルな構成の中で、最大限のパワー感やノリで終始スラッシュ・メタル・ファンを圧倒し、早々に強力なモッシュを形作らせる。これぞ「音学」を捨てた「音楽」として、スラッシュ・メタルを存在させる大きなポイント。


http://www.witchburner.de/
◆セットリスト:
M01.Possessed by Hellfire
M02.Blasphemic Assault
M03.Invisible Violence
M04.Savage
M05.Intruder
M06.Hexenhammer
M07.Seeds of Evil
M08.Nightbreed
M09.Witchburner
M10.Grave
M11.Desecrator
M12.Blood of Witches
M13.Bloody Countess
M14.Demons
M15.Ultra Violence
M16.Final Detonation
M17.Execute Them All
M18.Agent Orange (SODOM)
6.SACRIFICE (CAN)
そしていよいよ今回のイベント最大の見所、SACRIFICEの登場となる。メンバーは、Rob Urbinati (Vocal & Guitar)、Joe Rico (Lead Guitar)、Scott Watts (Bass)、Gus Pynn (Drums)。今回最高の注目を浴びたバンドだけあり、サウンド、リズムに幅広いイマジネーションを感じる、バラエティに富んだ楽曲群が続く。ドラム・ソロから始まったり、突然ギター・リフをを強調するがために単音のメロディ・リフにしてみたりと、難解な展開を見せていたが、それがこの日、一番待ち望まれたバンドの貫禄を示したようにも見える。
Scott (Bass)もかなりのテクニシャンで、要所で巧みなオブリガードやベースラインのパターンを形作り、バラエティ感を形作ることに大きなポイントを見せつつ、強力なグルーヴでバンドを支える。スラッシュ・メタルの伝統的なスタイルは踏襲しながら、そのユニークなアイデアを随所に取り入れ、スラッシュ・メタルに留まらない強烈な可能性を存分に発揮し、フロアのファンを魅了していく。「It’s so quiet! Make loud!!」終盤、Scottの気迫をあおる言葉に、更に魅了されるファン達。


Myspace オフィシャルサイト:
http://www.myspace.com/sacrificecanada
Spiritual Beast オフィシャルサイト:
http://www.spiritual-beast.com/sacrifice/
◆セットリスト:
M01.Forward to Termination ~ Terror Strikes
M02.Turn in Your Grave
M03.Pyrokinesis
M04.Forever Enslaved
M05.Burned at the Stake
M06.Infernal Visions
M07.Flames of
M08.Armageddon
M09.Homicidal Breath
M10.The Entity
M11.Afterlife
M12.The Great Wall
M13.Sacrifice
(encore)
E01.Necronomicon
E02.Re-Animation
激闘を終え、物販スペースになだれ込むファン達。ライブ中のフロアとは違った、リラックスした雰囲気。フロアで強烈なステージを楽しんだ事もあり、自然に人々の間で、時にはアーティストとファンとの会話も弾む。なかなか大きなイベントでは出くわすことのできない、こういったイベントでこそ見られる風景だ。
このイベントの発起人、松尾店長に今回のイベント開催の経緯と、松尾店長の視点による、今回出演したバンドを取り巻く世界のメタル事情等を語ってもらった

松尾:日本のバンドに関しては、共同主催であるバンドRIVERGEの人脈を通じて集めてもらった格好です。もちろん、私自身も国内のライブはよく見に行っていて、カッコいいバンドもよく知っているのですが、当然知らないものもあるので、その部分についてはRIVERGEにサポートしてもらったんです。だから、海外はRock Stakk Records、国内のバンドはRIVERGEがケアしたバンドを集めて、合体させたようなイベントということですね。
—;なるほど。まずSACRIFICEは、どのような経緯でご依頼されたのでしょうか?
松尾:SACRIFICEは、80年代にファースト・アルバムを出したときから、私自身が彼らのファンだったんです。去年の春に、ドイツで『KEEP IT TRUE』というメタルのイベントに彼らが出演することが決まり、ちょうど私もドイツにいて、見に行ったんですよ。パフォーマンスがとにかく凄くて、「彼らを是非、日本に呼びたい」って思って、コンタクトしたんです。当時うまくゲストパスがもらえたので、ライブが終わった後にバックステージに案内してもらい、メンバーに直接話をして、このイベントに出てくれないかと打診したんです、「ちょっと小さいかもしれないけど、こんな素晴らしいイベントなんだよ」って。その時点ではまだ口約束だったのですが、その後交渉を重ねた結果、快く出演してもらうことが決定しました。
—:それは快挙でしたね。続いて、WITCHBURNERはいかがでしょう?
松尾:彼らは、以前より友人関係にあったバンドなんです。このTTFは、ちょうど今回で4回目なんですけれど、2回目くらいあたりからずっと交渉していたんです。でも、なかなか彼らの予定が合わなくて、今迄断念していたのですが、今回ようやく招聘の運びとなった次第です。
—:そういった強い繋がりも、このイベントの魅力ですね。更に興味深いところで、東南アジア勢がいますね。VAULTはどうでしょう?
松尾:彼らとも、かなり長い間友達で、中でもベーシストのSenくんは、もう5年以上もメールでやり取りしてたんです。実は彼自身、前回のTTFで、LOBOTOMYという別のバンドで参加していたのですが、その際にもう今回への約束を取り付けていたんですよ(笑)
—:タイのREMAINSは、ヴォーカルのEkkachaiのみの参加となりましたが...
松尾:彼ら自身は、まだそんなにバンド暦が長いわけではないんですが、彼らのデモ・カセットを商品として仕入れて、その音を聴いたときにものすごくカッコいいって思ったので、これは声を掛けたいなと思い、今回の経緯に至りました。交渉を続けた結果、喜んで参加しますという返事をもらったのですが、諸事情でEkkachaiのみの参加になってしまったんですけど...でも何とかステージに出てもらいたくて、サポートのメンバーを集め、今日ステージに立ってもらったのです。
—:東南アジア圏内のメタル事情って、どのような感じなのでしょう?例えばSACRIFICEやWITCHBURNERのようにレーベルからリリースがされているようなバンドに比べると、非常にコンタクトが難しいような気もしますが?
松尾:確かに普通に考えると、連絡ですら取りにくいっていうイメージはあるかもしれません。でも、実は東南アジアのアンダー・グラウンド・シーンって、凄くしっかりしているんですよ。主だったところとしては、マレーシア、タイ、シンガポールというところなんですが、国自体がそれぞれが陸続きでつながっていますし、横のつながりもあるので、どこか一箇所捕まえられれば、実はそれぞれが友達のつながりでコネクションを持っているという(笑)誰か興味深いところにコンタクトを取りたいと思えば、そこに一人知り合いが居ると、その人間が率先してコンタクトを取ってくれるんです。私は現地に買い付けなどで行っていることもあり、直接コンタクトを取りましたが。
—:バンドを選ぶ基準的なものって、どのような感じで行われたのでしょうか?
松尾:買い付けで仕入れた音源を聴いてみて、カッコいいとか、このバンドはフェスティバル向きだな、みたいな見方をして判断しています。欧米のバンドもね。まあ、今回のヘッドライナーであるSACRIFICE、WITCHBURNER供に、きっちりしたマネージメントがあるわけではないので、直接機会を見てメンバーに声を掛けたりしています。そんな感じで、自分好みのバンドを集めているので、言うなればお客さん優先と言うより自分優先で選んだ感じなのですが(笑)
—:全般的に、ストレートなスラッシュ・メタル・サウンドが存分に聴けますよね。最近、メジャー・レーベル等のリリースからは、あまり聴かなくなったような。
松尾:そうですね。スラッシュ・メタルは、海外のアンダーグラウンドのシーンでは、未だに勢力の弱いレーベルが盛んにリリースを行っているんですけど、それに比べると、国内のディストリビューションは数が少ないです。輸入盤しかないのと、流通手段がないんで、ちょっと「近所の総合CDショップなんかで気軽に手に入れる」みたいなことはできないんですよね。
—:そういう意味では、まずはこのイベントに対しては「広めよう」と言うより、「続けよう」という意向のほうが強いのでしょうか?
松尾:そうですね。やっぱり「継続は力なり」じゃないですけど。おかげさまで今回4回目ですが、少しずつ認知度が上がっているという実感はあります。SNSやTwitterなんかを見ていて、今回のイベント直前に「大阪に着いたよ!」「見にきたでぇ~」というメッセージが上がっているのを、今回も頻繁に見かけました。それを見てるだけでも嬉しいし、更にお客さんに喜んでもらえれば、それこそ一番だと思いますので。自分の見たいものをイベントとしてやりたい、というところから、それをお客さんにも楽しんでもらいたいという気持ちが強いですね。
—:今後の目論見みたいなところを教えていただけますでしょうか?
松尾:とにかくこのイベントを継続させていきたいと思っています。昨今、CDやレコードを販売する音楽ビジネスも、中々厳しい時期が続いていますので、予算云々も辛いですが、それはそれとしてとにかく続けたい。もし将来イベントを大きくできるチャンスができれば、会場の規模も、もっと大きくしたいと思っていますね。自分が描いているイメージとしては、先程お話したドイツの『KEEP IT TRUE』のようなイベントになればと思っているんです。
—:それは、どのようなイベントなのでしょうか?
松尾:1,000~1,500人規模の大きな体育館で、世界中のバンドを集めて、みたいな。ヨーロッパは陸続きなんで、周りの国からいろんなお客さんが見に来てくれるんですよ。その点では日本という国は島国だし、ハンデはありますね。でも、欧米や東南アジアのバンドに声を掛ける際には、一つのメリットにもなるんです。欧米のバンドからすると、日本でライブを行うのは一つのステータスと思われているんです。だから、そんな伝からいろんなバンドを呼び、イベントを継続していきたいんです。それで、あわよくば大きくしていければと。
スラッシュ・メタルというサウンドの起源は、クラッシック音楽の歴史に比べるとずっと若く、変に形式ばったものでもない。立派な音楽学校で伝統が引き継がれるような崇高なものではないが、それだけに自分ならではのやり方で、いろんな楽しみ方を無限に作り出すことができる。この日のイベントは、ステージだけではなく、会場の随所にそのエッセンスが感じられた。今回のレポートに続いて、感動のフィニッシュを迎える怒濤の2日目、こちらも是非チェックして欲しい!!
引き続きPart 2をご覧ください。
True Thrash Fest 2012 レポートPart 2!!
以下をクリック!
https://www.beeast69.com/feature/14499
また、こちらも是非ご覧ください。
ロック社会科見学:ステージ7★中古&輸入レコード店長編
『ROCK STAKK RECORDS 松尾店長に突撃取材!』
以下をクリック!
https://www.beeast69.com/serial/sociology/5796