特集

TEXT:河南太郎 PHOTO:矢沢隆則

本誌BEEASTが自信を持ってプッシュする太鼓判アーティストの特集、第26弾に登場するのは4人組ガールズロックバンド・Draft Kingだ。
 
Draft Kingは2013年1月に結成。かつてステレオポニーとして第一線で活躍したNOHANA(Bass)とSHIHO(Drums)、そしてステレオポニーでサポートギターを務めていたMAOの3人を中心にスタート。その後にボーカルとして選ばれたericaを加えて本格的に活動を開始した。
 
結成当時から精力的にライブ活動を行い、6月には自主制作CD「Hey My Love」をリリース。ライブ会場の限定発売にも関わらず即日完売。その後もライブ活動を続けて、結成わずか8か月でShibuya eggmanにて初のワンマンライブ『~1st mission to the DK~in 渋谷eggman』を成功させた。そして来たる3月28日(金)に2ndワンマンライブ「~2nd mission to the DK~at SHIBUYA CLUB QUATTRO」が行われる。結成から1年を迎えたDraft Kingメンバーに、結成の経緯からここまでの活動、そして2ndワンマンライブへの意気込みを伺った。
 
 

Draft King(ドラフトキング)

2013年1月、NOHANA(Bass)、SHIHO(Drums)、MAO(Guitar)を中心にスタート。その後オーディションによって選ばれたerica(Vocal)を加え、”Draft King(ドラフトキング)”としての活動を始める。結成月より積極的にライブ活動を行い、6月には自主制作CD「Hey My Love」をリリース。ライブ会場のみでの限定販売にも関わらず即日SOLD OUT!その後もライブ活動を続け、結成からわずか8ヶ月でShibuya eggmanにてワンマンライブを行い大成功を収める。
 
バラエティーに富んだ楽曲を武器に、今の音楽シーンと今後のガールズバンドに一石を投じる存在である彼女達の2ndワンマンLIVE が決定!3月28日(金) 渋谷クラブクアトロ!どんどん進化していく彼女達から、目が離せない!!

 

 

—まず皆さんの音楽のルーツを伺いたいと思います。小さい頃はどんな音楽を聴いていましたか?

 
SHIHO:小学生の時は母親の勧めもありピアノを習っていて、聴く音楽もピアノ曲が中心でした。元々バンドにはあまり関心がないと言うか、そんなに詳しくないし、そもそもバンドって何だ?とっていう感じでした。
 
erica:私は小学生の頃から母の影響で、洋楽ばかり聴いていた気がします。特にBritney Spearsさんが大好きでした。
 
NOHANA:私は親がダンスの先生をやっていたので、最初は安室奈美恵さんとかのダンスミュージックがすごく好きでした。中学校に入ってからバンドサウンドを聴くようになりましたね。
 
MAO:母親がバンドミュージックが好きで、よく車の中で流していました。それの影響で私もバンドばかり聴いていました。特に好きだったのはBUMP OF CHICKENさんで、中学生の頃は毎日のように聴いていました。
 

—皆さん4人とも親御さんの影響が大きいのですね。では、いつ頃どんな理由でバンドを始めようと思ったのでしょうか?

 
NOHANA:中学生当時聴いていたORANGE RANGEさんに影響を受けてベースを始めました。また、中学生の時に女性のベーシストを観たことも大きく影響しています。バンドって男の人がやるイメージが強かったのですが、そのベーシストの方を観て「カッコイイな」って思ったんです。その時、「ガールズバンドやってみれば?」と周りからの勧めもあり、高校に入ってからバンドを組んで、本格的に活動を始めました。高校3年間はバンド三昧でしたね。
 
MAO:中学生の時に音楽室にあるギターを触ったのが最初です。興味本位で弾いているうちにちゃんとやりたいと思うようになり、親に頼んで地元のギター教室に通わせてもらいました。最初はアコースティックギターで、後にエレキギターに移行しました。それから高校生になってコピーバンドを組んで、活動していくうちにどんどんギターが好きになって…そして高校卒業後の進路を決める時、ギターを仕事にしたいと思い、上京しました。
 
SHIHO:私がバンドを始めたのは高校生になってからで、きっかけは高校に入学した時隣の席に座っていた子に誘われたことです。その「隣の子」というのが、前のバンド(=ステレオポニー)のボーカルだったんですよ。その時にNOHANAにも出会いました。
 
NOHANA:そうだね。
 

—それがステレオポニー結成の経緯なんですね。SHIHOさんはそれまで楽器経験がなかったところから、誘われたとはいえなぜバンドを始めようと思ったのですか?

 
SHIHO:「音楽に興味ない?スタジオに遊びに来てよ」って無理やり誘われて、とりあえず見るだけ見てみるかってなって。でも内心正直めんどくさいなって思いながら。でも、そこでたまたま先輩のバンドが練習しているのをチラっと見たらドラムがすごくかっこよかったんですよね。それで、私もドラムを叩いてみたい!という気持ちになって、バンドに入ることにしました。
 

—そうすると、SHIHOさんとNOHANAさんのバンド歴を振りかえると全てガールズバンドなんですね。対バン相手に珍しがられることもあるのでは?

 
NOHANA:そうですね…最初からガールズバンドとしてスタートしたので、自分の中では「バンド=ガールズバンド」が当たり前になっていますが、確かに普段聴いたりテレビで見たりするバンドは男性ばかりですね。ある時プリンセスプリンセスさんを見て、メジャーシーンでも女性だけで組んだバンドが活躍しているんだということを初めて知りました。
 

—ericaさんはこれまでどんなバンドを組んでいたのですか?

 
erica:私は、バンドのボーカルとして活動するのは実はDraft Kingが初めてなんです。もともと歌うことは大好きで、小さい頃から歌手になるのが夢でした。高校生の頃まで地元で歌いながら、色々なオーディションを受けました。そこで色々な人と出会っていく中でNOHANAさんたちに出会い、このバンドに入りました。
 

—そうだったのですね。では、ericaさんと出会う経緯も含めて、改めてDraft King結成の経緯を教えてください。

 
SHIHO:高校の時から始めたステレオポニーでデビューして、すごいスピードで活動させてもらって…そして、2012年に解散が決まりました。でもその後にバンド活動が自分の中からなくなる、ということを考えることができなかったんですよね。止まるなんて考えられなくて。
 

—バンドは続けていきたいんだという欲求が…

 
SHIHO:「バンドやりたいな」っていう感じというか…バンドをやらないという選択肢が自分の中でなかったんですよ。それが、このバンドの結成に至った経緯というか動機です。立ち止まるということは考えていなくて。それで、NOHANAと一緒にやろうって。
 
NOHANA:まだまだ叶えたい夢もありましたし、応援してくれる人のためにもまだ音楽をやりたいという気持ちがすごくあったので。私たちは経験があまりない時から一緒にやってきているので、またやるならと一緒にやりたいと思いましたね。SHIHOとはそういう話をして、「他のメンバーどうしよう」と考えた時に、ステレオポニーのサポートギターをしていたMAOの顔が浮かびました。ステレオポニーでは1年くらいしか一緒に活動していなかったんですけど、ずっと一緒に頑張ってくれていたので、一緒にやれたら楽しいんじゃないかなと思いました。それで近くのケンタッキーに呼び出して、ね。
 
MAO:(笑顔でうなずく)
 
SHIHO:それで、MAOをバンドに誘いました。そうしたら「はい!是非一緒にやりたいです!」って即答で答えてくれました。
 

—そこから今度はボーカル探しですね。

 
NOHANA:そうなんですよ!そこからがとても大変で。
 

—何が一番大変でしたか?

 
NOHANA:MAOは一緒にステージに立った経験があるので、どういう人とかはわかっていたんですね。でもボーカルは1から探したので、会った人全員に対してどんな人でどんな性格なのか、とか色々を短時間で見ないといけなかったですよ。でもericaは直観でしたね。何か違いましたね。色々な人を見たんですけど。凄い変わっていて面白いし、個性がありますし。
 

—どのようにericaさんと出会ったのですか?

 
NOHANA:ボーカル探しのために、まずは色々な人の紹介で色々なライブ映像を観て候補者を探していました。その中に、ericaが何かのオーディションを受けた時の映像があったのですが、その時直感で良いな~と思って、一緒にスタジオに入ってもらって、私たちの音に合わせて歌ってもらい、ライブを重ねていき、今に至りました。
 

—ericaさんのどういうところにグッときましたか?

 
SHIHO:本当に変わり者だったので、オーラがすごかったんですよ。変わり者オーラみたいのが(笑)。人を惹き付ける力があったんですよね。前に立ってもらう人なら、そういう人じゃないとだめだと思っていました。
 

—ということは、ericaさんにはある日突然声がかかったわけですね。

 
erica:そうですね。スタジオに呼ばれて、そこで演奏に合わせて歌いました。
 

—その時に歌った曲は何だったんですか?

 
SHIHO:前のバンドの曲ですね。その頃はまだDraft Kingとしてのオリジナル曲もなかったし、どんな歌声か聴いてみるということだったら、前のバンドで上に行かせてもらった曲なら知ってるかなと思って、オーダーしました。
 

—本人を前に「ステポ」の歌を歌うなんて、緊張しませんでしたか?

 
erica:緊張は、しましたね。
 
NOHANA:うそ~!あんまり緊張したように見えなかったよ(笑)
 
erica:いやいやいや。してましたよ(笑)。私栃木の日光出身で、標準語で喋っているつもりだったんですけど「すごいなまってるね」って言われてびっくりしました。
 

—では、その時に歌合わせをしてからすぐericaさんに決まったのですか?

 
SHIHO:2、3回くらい一緒にスタジオに入ったんですけど、最初の印象からericaでほぼ決定でしたね。何度か一緒にスタジオに入ったらその気になるかなと思って(笑)
 
NOHANA:雰囲気的に「いいえ」って言わせないようにしましたね(笑)
 
SHIHO:周りからどんどん固めていこうという感じで。
 

—もうその流れに任せるといった感じだったのでしょうか?

 
erica:そうですね。流れに乗りました。
 

—不安とかはありませんでしたか?

 
erica:不安はまったくなく、楽しいからこのまま突っ走ろうと思いました。やりたいことはこれだ!っていう感じで。
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—晴れてメンバーも決まって、そこから曲作りスタートですね。曲を作る時にこだわっていることや、気をつけていることはありますか?

 
SHIHO:作詞に関してはNOHANAをはじめ、私やericaも書いていて、曲はMAOが作っています。私は作詞に関して、同年代や年下の人が聴いてもわかりやすい言葉を選ぶのが良いかなと思っています。でも正直あんまり気にせずに書いていますね。単語をバーッていっぱい出して、最後にわかりやすくすれば良いかなって。
 

—どういうことを歌詞にすることが多いですか?

 
SHIHO:前は自分の経験したことを歌詞にすることが多かったのですが、今はテレビとか本を見ていて面白いなと思ったフレーズをストックして、そこからインスピレーションを受けて自分の言葉を考えていきます。
 

—作曲はどのように行っていくのでしょうか?

 
MAO:私はまずオケから作って、そこからericaの歌声の良さが出るようなメロをつけていきます。ライブで映える曲を作るように意識しています。
 

—メンバーには作っていくどの段階で聴かせるんですか?

 
MAO:ほとんど完成した状態の時ですね。
 
SHIHO:MAOが作ってきてくれた曲を、スタジオでバンドとしてガッツリと作り上げていくといったことが最近は多くなってきました。スタジオで演奏していく中でアレンジをして、演奏するたびに曲を成長させていきます。
 
NOHANA:MAOericaは今2人で同居しているので、ある程度の段階でericaには聴かせているようです。
 
erica:隣からギターの音が聴こえてくるな~って(笑)
 

—ericaさんはそれを聴いて何かアドバイスをするのですか?

 
erica:そうですね。出しやすいキーを伝えるようにしています。
 

—ボーカルに関して、何か普段から意識してやっていることはありますか?

 
erica:発声のトレーニングやのどのケアはもちろんですが、最近は表現力や感じ方を勉強しようかなと思って、本を読み始めました。主に推理小説です。
 

—Draft Kingが結成1年ということはericaさんのバンド歴も1年ということですが、バンドサウンドの曲を意識して聴くようになりましたか?

 
erica:対バンさせて頂くバンドの曲を聴いたり、有名なバンドのCDはよく聴くようになりましたね。色々な曲を聴くように意識するようになりました。
 

—ボーカルを目指す読者に向けて、のどのケアについても教えてください。

 
erica:寝る時に睡眠用のマスクをしたり、加湿器をつけたり。体調管理はしっかりしています。バンドを始めてから、今まで以上に意識しています。
 

—Draft Kingの結成1年ということで、他のメンバーの方にも伺いたいと思います。活動について、以前のバンド、ステレオポニーの時と変わったことはありますか?

 
NOHANA:以前よりバンドマンらしい、バンド活動というのを今しているように感じます。地方のツアーには自分たちで車を出して行くようになりましたし、物販も自分たちでやっています。音に関しては、ピンボーカルがいるということが大きな変化ですね。ライブでのグルーブも全然違いますし。最近はステレオポニーを知らなかった人たちからも「カッコイイね」と声をかけてくださることが増えたので、単純に嬉しいです。
 

—今後こういうところでライブしたい、といった目標というか構想はありますか?

 
erica:ライブハウスを制覇したいです。大きい所から小さい所まで。
 
SHIHO:もっと色々なところに行きたいですね。地方だけじゃなく、日本だけじゃなく。色々なところ行きたいなという強い気持ちがあります。いっぱいライブしたいですね。
 

—これまでに出演したライブハウスで、特に印象に残っている所はありますか?

 
SHIHO:前のバンドで海外に行かせてもらう機会がたくさんありましたが、その中でも印象に残っているのはアメリカのとあるライブハウスです。ステージの下が全部スピーカーなんですよ。バスドラを踏むと下からバフバフ風が鳴るっていうすごいステージがありました。
 
NOHANA:アメリカでは有名なライブハウスなんですよ。ステレオポニーではアメリカツアーを行うことができたので、またこのバンドでも海外を回れたら面白いなと思います。
 

—3月28日には2回目のワンマンライブがありますが、どのようなライブを作っていきたいですか?

 
MAO:既に3月に向けての練習を始めています。「クアトロのためにこうしよう、こうしたい」という理想を音として反映できるように、日々練習しています。
 
NOHANA:前回の1stワンマンに比べてステージが大きくなることもあり、このステージならではのパフォーマンスを魅せていきたいです。自由に楽しんで、弾き倒したいなと思っています。
 
erica:歌とかパフォーマンスをもっともっと見てもらえたらいいなと思います。「ここカッコイイだろう」とか「ここ可愛いでしょ?」みたいな。色々な自分たちを見てほしいです。
 
SHIHO:Draft Kingで最初のワンマンライブを昨年8月に開催しました。結成してからそんなに日も経っていないタイミングでのワンマンだったので、メンバーそれぞれすごく不安だったと思いますし、バンドとしてもまだまだだったと思うんですよね。そこからいっぱいライブを重ねて、1年経って、今はバンドとして固まってきていますし、1本1本のライブを集中して取り組めているので、それだけでも前回のワンマンとは違った熱いライブができると私は思っています。
 

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インタビューでは、Draft Kingの「等身大に音楽を楽しむ姿」が垣間見えた。キュートな彼女たちの、パワフルでかっこいい演奏やパフォーマンスは、本心からの音楽を楽しむという気持ちが根底にあるからこそ成り立っているのだろう。
 
結成からわずか1年で、飛ぶ鳥を落とす勢いで進化を遂げたDraft King。彼女たちはまだまだ進化していく。それは誰にも止められない。3月28日(金)、渋谷クラブクアトロで、Draft Kingがさらに高みを目指す姿を目撃せよ。
 
 

◆Draft King oneman live ~2nd mission to the DK~
日付:2014年3月28日(金)
会場:【渋谷】CLUB QUATTORO
時間:開場 18:00 / 開演 19:00
料金:前売:¥3,000 / 当日:¥3,500
 (ともに税込 / ドリンク別)
チケット:以下プレイガイドにて発売中
・ぴあ(コード:218-844)
http://t.pia.jp/
・ローソンチケット(コード:74359)
http://l-tike.com/
・e+
http://eplus.jp
◆Draft King 公式HP
http://draftking.info/
 
◆Draft King オフィシャルfacebookページ
https://www.facebook.com/DraftKing.official
 
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