演奏

THE PRODIGAL SONS

TEXT:八神灰児 PHOTO:鮫島良佑

昔からよく通る場所ではあったけど、初めてのライブハウス「南堀江knave」。2010年7月30日(金)ついに俺はその敷居をまたぐこととなった!…憧れの男たちが集うTHE PRODIGAL SONSに会うために。THE PRODIGAL SONSは、森重樹一ZIGGY:Vocal)と松尾宗仁(ex ZIGGY:Guitar)によるユニットとしての活動から、五十嵐Jimmy正彦(Guitar)、大島治彦(Drums)、市川JAMES洋二(Bass)、を迎え本格始動する大人のロックバンド。

このメンバーのキャリアは、日本のロックンロールそのものと言ってもおかしくない。THE EASY WALKERSJimmyZi:LiE-YAAKIMA & NEOSで活躍した名ドラマー大島治彦、いわずもがな!The Street Sliders市川JAMES洋二。本当にTHE PRODIGAL SONSは、日本が誇るロックンロールプレイヤーの集合体。何はともあれ絶対にカッコ悪いわけがない!

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THE PRODIGAL SONSザ・プロディガル・サンズ)との名称を紐解けば、かつてメンフィス・カントリー・ブルースを代表する名シンガー/ギタリスト、ROBERT WILKINSの「プロディガル・サン(放蕩息子)」をThe Rolling Stonesが録音したのはあまりにも有名な話であり、多大なるリスペクトの意を込めたのが命名の由来。とまぁ、そういった基礎知識を巡らせつつも、到着した会場前にはすで多くのファン達が溢れている。横目にしつつ掻き分けながら地下に降りたライブハウスはコンパクトながらステージはほどよい高さ、天井も高く見やすい作り。木の色を生かしたコンクリートハウスとは違う何とも大人でロハスな雰囲気。

ほどなくオープンされるとステージ最前はあっという間に埋まってしまう。驚くべきはそのほとんどが女性ファンだということ。揺るぎのない人気の高さは演奏だけにとどまるところではないといったところか。出演アーティストが憧れの男たちだと、自分のことでもないのに得意げになってしまう。会場には無論、男性の姿も多数みられ幅広い層の支持を感じることが出来る。そりゃそうだろう、これだけ“カッコいい”のだから!って何故かまた得意げになってしまう俺。

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大入り満員の会場はまさに鮨詰め。取材用に用意してもらった脚立にひょいと身を預けると、ステージ全体が見渡せる。結果的にはこの脚立により、何とかステージをチェックできそう。さて、時間押し気味で客電が落ちてメンバーの登場。客席が一気に手拍子と共に沸き立つ!まずは松尾宗仁が渋く程よく落ち着いた感じの雰囲気で登場。銀とも白ともつかぬジャケットが大人のバンドに似合いすぎる。

続いて登場のJAMESは、見事なスキンヘッドと黒のサングラスで渋すぎる渋さ!大人の色気にクラクラしそう。ビシッと立ち上がりきった襟元がよりダンディーさを印象づける!バンドの雰囲気とも相性抜群。大島治彦はいつも通りの白髪の目立つ長髪。今日は後ろに撫でつけギュッと縛り込んでいる。Jimmyは夏物のハットにくわえ煙草で登場。あ…あかん!大人過ぎてカッコよすぎる!登場シーンだけで惚れてしまう。

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最後に登場の森重樹一は、プラチナブロンドをフワフワにして、若い頃のZIGGYのの髪型?のよう。松尾宗仁と並んだ森重樹一は「ZIGGYみたいでしょ?」と。見ているほうも、まさにそう思っていたはずだ。そしてサングラスがMichael Monroeばりの雰囲気を演出!1曲目は「WANDERING LUSH」。森重樹一の姿には目を、森重樹一のハープには耳を奪われ、演奏がスタート。

彼らを待ちわびていたオーディエンスから、これでもかと拳が上がる。オーディエンスは身も心も激しく揺らし、リズムにサウンドにすべてを委ねていく。演奏に安定感があるから安心して身を委ねられるられる。やはりドラムとベースがしっかりボトムを支えているからだろう。3曲目の「ココロノヒメイヲキク」では掛けていたサングラスをはずしさらに艶っぽく。ツインギターによるソロでのハーモニーがたまらないこの曲は、この日の個人的一番の曲。

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最初に迎えMCでは上着を脱ごうにも「着てからブレスレットしちゃったんだよ」っておちゃめな一面を見せる森重樹一を、ステージにて一服しながら見守る松尾宗仁。そして森重樹一は静かに客席に語りかける…「すげえ波の上に業界全体が立たされてる。それでも俺達は大切にするものを投げ続けて、それが届いた連中が来てくれればそれでいい。音楽はサービス業じゃないから」って。なんかすごいグッときた!

8曲目の「ソウル(空の見えない部屋)」は9月よりレコーディングを始めるニューアルバムの1曲。これは個人的に好みのナンバーで、グイグイと心が引き込まれていく。続く新曲の「ファンク(Don’t think bout it.)」で客席をすっかり虜にした彼ら。森重樹一のMCを掻き分けて松尾宗仁が話し出す。「ずっとぶれずにTHE PRODIGAL SONSのサウンドをやっていきたいんだ。流行り廃りの世の中とはまるで関係のない確立したサウンドを」。このMCに会場が一気に沸き立つ!!“宗仁”コールが会場を埋め尽くす中、森重樹一はコンパクトを取り出し身だしなみチェック。その昔、ブレイクする前の後輩福山雅治から、化粧について談義したとかしないとか。ごきげんな森重樹一はそんなエピソードも披露してくれた。

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THE PRODIGAL SONSは“渋い系”なんて言われるけど、その言葉から受けるような印象、例えば“枯れているような”ものとは全然違っていて、渋さの中にすごくきらびやかなモノがギラギラと光を放つ感じだ。この5人ならではのイメージが固まってきたのかもしれない。ユニットの時の、サポートメンバーを入れた時とは違う、パーマネントなバンドならではの雰囲気がすごく高まってきている。

そうしてTHE PRODIGAL SONSのステージが熱く終演。2回目のアンコールが終わり、通常ならここで人が引きはじめる頃になっても、オーディエンスはずっとそのままだ。アンコールを求める声と拍手が長く続いていた。そのエピソードがこの日のライブの素晴らしさを語ってくれると思う。心の底からアンコールを叫ぶオーディエンスを久しぶりに見た。俺もプライベートで来ていたら、間違いなく大声で叫んでいるに違いない!

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そして奇跡が起こる!なんと予定にない三度目のアンコールだ!「前回は新幹線の都合で全開で楽しめなかったからな!」と松尾宗仁。最後の最後まで大人の遊び心も忘れない極上のステージに、南堀江の夜は割れんばかりの歓声の中と拍手の中その幕を閉じる。世代も問わずファンがひとつになって、彼らの音楽に酔い揺れる様子はとても印象的。この記事でTHE PRODIGAL SONSを知った方、少しでも伝わるものがあれば、ぜひLIVEへ足を運んでほしい。彼らのステージとサウンドは、内なる魂を確実に揺らしてくれるロックそのもの!放蕩息子=プロディガル・サン達の宴に、新たな一人のファンとして声を拳を振り上げよう!カッコよすぎる“大人のR & R”に、一発ノックアウトは間違いなし!


◆THE PRODIGAL SONS 公式サイト
http://www.the-prodigal-sons-japan.com/

◆インフォメーション
2010年10月23日(土)【渋 谷】La.mama

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◆セットリスト
M01. WANDERING LUSH
M02. ラグタイム
M03. ココロノヒメイヲキク
M04. ハレルヤ
M05. 真っ白な闇の中 壊れかけちゃいないかい?
M06. 自分を棚に上げたら
M07. Gシャッフル(独白)
M08. ソウル(空の見えない部屋)
M09. ファンク(Don’t think bout it.)
M10. いびつ
M11. ウラとオモテ
M12. 近年ストーンズ(くだばっちまうには…)
M13. スターゲイザー
M14. 非常ベルが鳴り止まない
M15. DON’T YOU CARE,DON’T YOU MIND
M16. 悪くない風に身を任せて
M17. 野山(encore1)
M18. まっぴらさ(encore1)
M19. 罪の色を(encore2)
M20. GOTTA GET OUT(encore2)
M21. 曲名不明(encore2)


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