特集

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TEXT:桜坂秋太郎 PHOTO:株本和美
国内ロックシーン最先端を駆け抜け、輝き続けるフロンティアたちの横顔に迫る
インタビュー特集!ロックアテンション!

1970年代前半、ロックが細分化される前は、まだパンクロックという名の確立されたジャンルは定着していなかった。この時代にはパンキッシュなファッションも流行っておらず、一部の洋楽ファンだけが、ロンドンやニューヨークパンクのレコードを楽しんでいる時代だった。1970年代後半から1980年代前半になると、そんな海外のパンクバンドに影響を受けたアーティストが、ストレートな歌詞とパワフルな演奏を武器に、日本のパンクロックシーンを作り始める。フラストレーションを抱えた若者達は、エナジーを爆発させる場所として、パンクロックのLIVE会場へ足を運び、攻撃的な時間に身をゆだねていた。
 
そんな時代にニューフェイスとして登場したTHE STAR CLUB。あれから月日は流れ、パンクロックバンドを観て、騒いで、叫んだ!かつての若者達も、今では立派な中高年。そう、まさに私のことだ。十代の頃に組んでいたバンドのギタリストが、熱狂的なTHE STAR CLUBのファンで、よく一緒にLIVE会場へ行ったことを思い出す。革ジャンにツンツンのヘアスタイル、26インチのブラックスリムに安全靴。熱き青春の一コマだ。その後1980年代後半には、メジャーレーベルからもたくさんのバンドがリリースをするようになり、完全にパンクロックというジャンルとマーケットが日本の音楽シーンに出来上がった。1990年代以降になると、多くのロックが細分化される中、パンクロックも同様に細かくカテゴライズされていくことになる。
 
そして今、私は青春の一コマだったTHE STAR CLUBの楽屋に居る。いつしか音楽が仕事の一つになっていたことに、あらためて気がつく。日本のパンクロック黎明期から走り続けているTHE STAR CLUBは、今年で36年という長い月日を最前線で過ごしている。若い読者にはピンとこないかもしれなが、輝き続けることの難しさを知る中高年の読者なら、これがどれほど凄いことなのか、簡単に理解できるだろう。本特集「ロックアテンション」は、輝き続けるロックフロンティアを紹介するコーナーだ。まさにTHE STAR CLUBにピッタリのコーナーと言えるだろう。今回は、ニューアルバム『SOCIAL JUNK』のレコ発ツアーファイナルの様子を、たっぷりの画像で紹介してみよう。本番前に時間を作ってくれたHIKAGEインタビューと合わせてお楽しみいただきたい。

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0424600THE STAR CLUB
Vocal……HIKAGE、Guitar……TORUxxx
Bass……HIROSHI、Drums……RYO
 
1977年結成。オリジナルメンバーのHIKAGEを中心に、日本のパンクロックシーンを引率。1984年のメジャーデビュー後は、数々のメンバーチェンジを乗り越え、名盤をシーンに残してきた。2012年後半からは、かつてのメンバーTORUxxxが復帰。2013年、結成36年目のフルアルバム『SOCIAL JUNK』をリリース!

 
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『SOCIAL JUNK』リリースツアーファイナル!
渋谷O-WESTの楽屋で、本番前のHIKAGEに突撃インタビュー!

 
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—今回の『SOCIAL JUNK』に収録の13曲は、どのようにチョイスされましたか?

 
HIKAGE:新譜用に書き下ろしていますが、リハーサルの段階で、選曲は決まりましたね。やらない(収録しない)のは、すぐ落としちゃうんで(笑)。曲作りを途中までやってみて、判断するやり方ですね。
 

—勢いがあって、すごく良いアルバムですね。制作で意識された所を教えてください。

 
HIKAGE:今回は、よりパンクテイストを意識しています。初期のパンクロックの衝動というか、オレを含めた自分達世代のパンクパワーみたいな。言葉を変えると、ギターサウンドが特徴的なロックって言ってもいいかもしれない。
 

—ギターサウンド、ギター中心の音作りという意味は理解できます。

 
HIKAGE:思うんだけど、2000年くらい以降からちょっと変わってしまったような気がするんですよ。オレたち世代もそうだけど、その上の世代なんかはモロにギターがすべて!みたいなロックだったなと。そんなことから、今回は「やっぱロックってギターだよ!」的なことを重視しています。
 

—本日がツアーファイナルということですが、各地を回ってどうでしたか?

 
HIKAGE:全部で19ヶ所回ってきましたけど、昔のギタリスト(元メンバーだったTORUxxx)が戻ってきてのニューアルバム。そのツアーってことで、反応は良かったですね。今夜のツアーファイナルもワンマンだし、2時間程度たっぷりやります。曲も30曲くらい用意しているし。
 

—それは楽しみです。ツアーの後は予定がありますか?

 
HIKAGE:今回のツアーが終わっても、また秋からツアーに出ます。だいたい春と秋はツアーの季節なんだよね。ただ今年の夏は、イベントにゲストで出演したり、沖縄のライヴハウスにも呼ばれていたり、単発でのliveはちょこちょこやると思います。9月から秋のツアーに出るけど、そこで今夜のDVDが出せればいいかな(笑)。
 

—本日のツアーファイナルは収録してパッケージになるんですね!

 
HIKAGE:カメラもたくさん入っているし、良い物ができるよう頑張りますよ。DVDは秋のツアーに出る前にはちゃんと出したいね。
 

—ツアーの多いバンドライフですが、ツアーで一番楽しみなことを教えてください。

 
HIKAGE:それは年代で変わってきたかな。昔は、打ち上げ(終演後の関係者飲み会)が楽しい時期もあったけど、もう体力的にオレは楽しくない(笑)。今はツアー中に酒は飲まずに、ちゃんと寝ています。次のライヴのために、普段から自己管理しないといけないからね。オレは長いことこの世界でやってきているけど、体調不全で公演を中止(キャンセル)したことは一度もないんだよね。
 

—プロ意識のあらわれでしょうか。

 
HIKAGE:そうだね。昔も今もずっと変わらないのは、ライヴの瞬間のために生きている実感。まぁ、ロックでもスポーツでもそれは同じだと思うけど、生きている情熱。それがあるからバンドを続けているし。続けるためには、どうしないといけないか、それは当たり前に考える話だよね。
 

—長いキャリアを誇るHIGAKEさんですが、THE STAR CLUBの今の状態はどんな感じでしょうか?

 
HIKAGE:このバンドは今年で36年目だけど、今はとても良いね。このメンバーですごく良い感じです。良い意味で開き直りのような余裕がある上で、それを激しく展開できる、みたいな。ミュージシャンとしてのスキルは18歳の頃とはまったく違うけど、忘れちゃいけないのは初心だし、その辺は楽しんでやっています。
 

—今の若い世代について、思う事はありますか?

 
HIKAGE:バイタリティあるヤツが少ないかな。パンクロックも、下の世代がいないんだよね。若いバンドも楽しくて上手いんだけどさ、オレらが当時(バンド始めた頃)ハマったようなロックの情熱、そして背景的なところに魅力が少ないと感じているね。THE STAR CLUBも、バックグラウンドにある部分や世界観が好きだって言ってもらっているし、それこそが本来持っているロックの魅力だと思うんだけどね。
 

—なるほど。では最後に、新譜のお薦めコメントをください!

 
HIKAGE:過去も、未来も、これがロックだ!
 
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T5
U6
V6
W6
X6
 



2013.04.24 OUT
SOCIAL JUNK

NLSC-005/¥2990(税込)

収録曲:
M01. BLACKOUT
M02. WRITE YOUR SONG
M03. DAYBREAK
M04. ICE MY BOMB
M05. RIGHT FACE
M06. 電光石火
M07. NIGHTMARE WEEKDAY
M08. EROS
M09. MOST GLOOMY TONE
M10. SUCK AND SAVE
M11. GENIUS
M12. R-30
M13. COMBAT JAPAN
◆THE STAR CLUB Official Site
http://www.thestarclub.com/
 
 
◆GIGS 2013 AUTUMN TOUR
2013/09/15(日) 新宿:LOFT
2013/09/22(日) 大阪:KING COBRA
2013/09/23(祝) 名古屋:CLUB QUATTRO
2013/09/28(土) 旭川:CASINO DRIVE
2013/09/29(日) 札幌:KLUB COUNTER ACTION
2013/10/05(土) 千葉:LOOK
2013/10/12(土) 京都:GLORY
2013/10/14(祝) 福岡:DRUM SON
2013/10/15(火) 鹿児島:SPEED KING
2013/10/19(土) 長野:LIVE HOUSE J
2013/10/20(日) 四日市:CHAOS
2013/10/26(土) 高松:MONSTER
2013/10/27(日) 神戸:太陽と虎
2013/11/02(土) 仙台:JUNK BOX
2013/11/03(日) 横浜:BAYSIS

 
 
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