催物丨2010.04.01
新感線☆RX 薔薇とサムライ〜GoemonRock OverDrive
1980年、大阪芸術大学の4回生を中心にした劇団が誕生しました。その名も劇団☆新感線! 笑いあり、感動あり、涙あり…。オリジナリティあふれるさまざまな舞台作品を発表しつづけ、絶大なる人気を誇る劇団☆新感線が、30周年興行として打ち上げた花火的お祭り作品。それが『薔薇とサムライ〜GoemonRock OverDrive』です。
今回は、プレビュー公演と本公演の中日に行われたプレスコールと囲み会見のレポートをお届け!プレスコールはオープニングから約20分間を上演。たった20分ながら、そこには劇団☆新感線の魅力がたっぷりつまっていました。
物語の始まりは船上から。女海賊アンヌ・ザ・トルネード(天海祐希)と海賊バルバ・ネグロ(橋本じゅん)の戦いが繰り広げられます。冒頭にして、いきなりの立ち回りと音楽(もちろん、ロック)! そして、役者の切る見得+拍子木!! 新感線テイストが早くも全開です。
が、卑怯なバルバの作戦に、アンヌは窮地に陥ってしまいます。そこに現れるは、アンヌの用心棒・石川五右衛門(古田新太)。ここは17世紀のヨーロッパなのに!?そう、スーパーヒーローは時間も空間も超えられちゃうのです。ここから、さらに立ち回りはダンスまでも加えて派手さを増し、カンテ(冠徹弥)&ヴォス(教祖イコマノリユキ)の歌も響き、照明は点滅を繰り返し…。『薔薇とサムライ〜GoemonRock OverDrive』は、タイトル前にRSやRXなどがつく“Rシリーズ”。これは音モノといわれる作品で、舞台上にはバンドが。生で演奏される音楽の迫力とLEDパネルに映る映像も作用して、とにかくもう派手派手。すごいライブ感とスピード感でもって、壮快なまでに敵をバッタバッタとなぎ倒すアンヌと五右衛門なのでした。
バルバ・ネグロを撃退したアンヌと五右衛門は、港町・カンサオーネに戻ってきます。街の酒場では、ふたりのヒーローを囲んで宴の真っ最中。「乾杯!カンサオーネ」でみな楽しく歌って踊ります。それに続いては「アンヌ、お金と人生を語る。」を。ロックンロールにのせて、タイトル通りにお金と人生をアンヌが歌えば、男性陣はツイスト。と思ったら、急に曲調が変わってムード歌謡風に。アンヌとデュエットする五右衛門。LEDパネルには歌詞が流れ、歌をなぞるように文字色が変わって…。こ、これは、カラオケ!? こんな小技(LEDパネルが巨大なだけにもしかして大技?)も冴え渡っていました。
楽しいひとときを切り裂いたのは、1発の銃声。それを五右衛門は、自分を狙うものだから心配するなと酒場をあとに。残されたアンヌのもとには、イベリア半島の小国・コルドニアの親衛隊長(吉田メタル)がやってきます。じつはアンヌは…。
残念ながらプレスコールはここまで。このあとには、いったいどんな展開が待っているのか。それはわからないにしても、歌に笑いにアクションに。誰が観ても楽しめる作品であることは間違いなく。本当に? そう思われたなら、ぜひ劇場でお確かめを。
−−作品の仕上がりはいかがですか?

天海:今まで舞台をやってきていても、こんなに動いたことは私もないですからね。でも、客席も巻き込んでいけたらいいな、と。ぜひ観に…チケットはもう入手しにくいんですかね?
古田:でも、当日券もあるから。
天海:そうですね。ぜひ観にきていただきたいなと思います。
−−お気に入りのシーンはありますか?
古田:最後に(天海さんと)ふたりで見つめあうところですかね。でも今回、キスシーンはないんですよ。でも、本番が始まったらどうなるかわかりません(笑)
天海:そんなシーン、台本にありませんから(笑)
古田:台本にはなくても、千秋楽あたりにはやっちゃうかもしれません(笑)
−−今回はさまざまな衣装を着られるそうですが、お気に入りは?
天海:(衣装替えは)全部で7〜8回くらいあるんですが、全部好きですね。久しぶりに軍服も着させていただきますし…。
古田:どんな女優なんだよ。久しぶりに軍服って(笑)。でも、どれも素晴らしいですよ。天海祐希の魅力を思い知れっていうぐらい。
−−製作発表では、ご自身の海賊姿を見て「ジョニー・デップだなぁ(笑)」とおっしゃってましたが。
天海:ホントにファンの方、すみません。ちゃんと(笑)がついてたでしょ?
−−3月22日には、そのジョニー・デップが来日します。
天海:じゃあ、この姿で会いに…。というか、観にきていただきたいですね(笑)。ちゃんとまた(笑)をつけておいてくださいよ?
−−2年ぶりに五右衛門になって、いかがですか?

−−今作は劇団☆新感線の30周年興行ですが。
古田:それはあまり意識していないというか…。今回はバンドを入れての音楽ものだし、お客さんに楽しんでもらおうという舞台ですね。最後はお客さんもみんな一緒になって踊れれば。
−−見どころを教えてください。
古田:天海さんの立ち回りですね。
天海:古田さんも色っぽいですから。先ほど、老体にムチ打ってとおっしゃってましたけど、流れるように立ち回りされますし。古田さんがいてくれるとすごく安心なんですよ。ちゃんと締めてくださるんで。ホントに信頼感のある方。足をひっぱらないように頑張らないと。
古田:今回は映像もふんだんに取り入れていて。その映像がすごすぎて役者がかすんでるっていう噂も(笑)
−−古田さんと天海さんは、劇団☆新感線の舞台では初共演ですね。
天海:そうですね。別の舞台では一度ご一緒させていただいているんですけど。
古田:稽古中は(天海さんとふたりで)食事に行くこともなかったんで。
天海:それどころじゃなかったですもんね。
古田:本番に入って落ち着いたら、徐々に口説いていこうかな、と。大阪公演もあるし、そのときは泊まりですからね。
−−では、最後にメッセージを。
古田:30周年ということとは関係なく、すごく楽しいお芝居になってますので、(天海さんの)コスプレともども観に来てください。
天海:よろしくお願いします。

第一幕
M01 薔薇とサムライ〜GoemonRock OverDrive〜
M02 乾杯!カンサオーネ
M03 アンヌ、お金と人生を語る。
M04 マカロニ・チャンバラ・ウエスタン
M05 エリザベッタの復唱
M06 素晴らしき哉、大宰相。
M07 疑惑の婿選び
M08 貴婦人になるための10カ条
M09 哀しいマリオネット
M10 ヒゲだって海賊だってオトメだもん
M11 銃とサムライ
M12 舞踏会は戦場
M13 フラメンコ版:舞踏会は戦場
第二幕
M14 新女王誕生
M15 髑髏のブルース
M16 連合軍VS海賊同盟
M17 女王の凱旋
M18 夢の蕾
M19 理由〜I Will Sing
M20 あなたが泣いてくれたから
M21 続・五右衛門ロック
M22 薔薇とサムライ〜リプライズ
新感線☆RX
『薔薇とサムライ〜GoemonRock OverDrive』
キャスト:古田新太、天海祐希、浦井健治、山本太郎、神田沙也加、森奈みはる、橋本じゅん、高田聖子、粟根まこと、藤木孝
右近健一、逆木圭一郎、河野まさと、村木よし子、インディ高橋、山本カナコ、礒野慎吾、吉田メタル、中谷さとみ、保坂エマ、村木仁、川原正嗣、前田悟、冠徹弥、教祖イコマノリユキ ほか
スタッフ:中島かずき(作)、いのうえひでのり(演出)、森雪之丞(作詞) ほか
BAND:岡崎司(Guitars)、高井寿(Guitars)、福井ビン(Bass)、岡部亘(Drums)、松田信男(Keyboards)、松崎雄一(Keyboards)
公演日程:
東京公演:2010年3月18日(木)〜4月18日(日)※プレビュー公演・3月16日(火)@赤坂ACTシアター
S席12,500円、A席10,500円(全席指定・税込)
大阪公演:2010年4月27日(火)〜5月13日(木)@梅田芸術劇場メインホール
S席12,500円、A席10,500円、B席7,500円(全席指定・税込)
問い合わせ:
東京公演:サンライズプロモーション東京 TEL 0570−00−3337(10時〜19時)
大阪公演:キョードーインフォメーション TEL 06−7732−8888(10時〜19時)
企画・製作:ヴィレッヂ・劇団☆新感線
公式サイト:http://www.bara-samu.com/