その夜、渋谷はやけに暑かった。それもそのはず、Mary’s Bloodの「ミニアルバム『AZURE（アジュール）』発売記念3マンライブ「Birth of Queen Vol.2」」に参加するべく、強烈なバンドと多くのファンが渋谷DESEOに集結して熱気を放っていたからだ。Mary’s Bloodのステージに先立って対バンのSCREAMING LOVEHOLE、ちびらりが登場、早々からまるでトップギアに入ったかのようにハイテンションの演奏とMCで会場を盛り上げていった。
 
Mary’s Bloodの出番が近づくにつれ熱気もぐんぐん高まる一方で、ついには天をも動かしたのか、外は豪雨にみまわれた。「Mary’s Bloodには雨女の異名を持つ天才ギタリストが居る」という噂があるらしいが、それを信じるかどうかはあなた次第。しかし、彼女らのサウンドを一度聴いてしまえば、雨が降ろうと槍が降ろうとライブ会場まで行きたくなるに違いない。そんな彼女らのステージがいよいよ始まった。MARI（Drums）、RIO（Bass）、SAKI（Guitar）が登場し「DEEP-SIX」のイントロが始まると一気に会場の熱気がブーストし、EYE（Vocal）が登場して歌が始まるとその熱気はついにレッドゾーンへ突入。冷める気配のない熱気の中、全10曲を終えた。しかし、やまないアンコールにメンバーが再登場し「Blue Heaven」を演奏してこの日の全ての演奏が終わった。
 
今回演奏されたのは、全て前回リリースのミニアルバム『Scarlet（スカーレット）』と今回の『AZURE』からの選曲だが、アルバムで聴いてもよし、ライブステージを観てもよしと、Mary’s Bloodは高い完成度を誇る曲を揃えていることを改めて体感した。

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