REPORT丨2025.10.19
【REPORT】GERARD 2025 vol.2
TEXT & PHOTO:桜坂 秋太郎
GERARD 2025 vol.2 2025.9.19 @新宿WildSide Tokyo

「GERARD 2025 vol.2」と題された、2025年2回目となるGERARDのライブレポートをお届けしよう。日本のプログレッシブロックが到達した最高峰のバンドを支えるメンバーは、永川”TOSHI”敏郎(Keyboards)・Chachamaru(Guitar &Vocals)・長谷川 淳(Bass)・原澤 秀樹(Drums)の四人だ。会場は数多くのロックイベントが開催されている新宿WildSide Tokyo。ステージが高い会場なので、テクニカルな演奏がオーディエンスからも良く観えるはずだ。
開場と同時に客席へと駆けてくるGERARDファン。開場前の物販もあり、手にはGERARDグッズを握って、ベストポジションを探してステージを見つめている。開演の定刻となりSEが流れる。オーラを身にまとったメンバーが登場すると、一つの物語のように構築された美しきインストゥルメンタルの「Irony Of Fate」で今夜のショーがスタートし、間髪入れずに「Last Night Forever」へ。一気にGERARDの世界観へと引き込まれたオーディエンスは、身体を激しくリズムに合わせている。





MCから「My Heart To The Past」へ。Chachamaruのボーカルの情感が会場中に伝わる。GERARDはテクニカルな展開が魅力なのはもちろん、ボーカル楽曲のメロディが秀逸。それゆえアルバムやステージの全体的な緩急のコントラストが実に素晴らしいのだ。そして「Prelude」。永川”TOSHI”敏郎のイントロフレーズにオーディエンスは引き込まれ、身体を横にスイングしている。感動的な演奏の後は、フレンドリーなMCで会場は和やかな雰囲気に。





ハードさと叙情性の絶妙なバランスが心に刺さる「Goodnight Sleeptight」へと続き、スタートから立て続けに3rdアルバムの名盤『Irony Of Fate』からの選曲を、極上の演奏で聴かせてくれる。続いてアルバム未収録の新曲が2つ。メンバーが大きくリズムを取りながらメロディアスな「細雪」と、ピアノと歌からしっとり始まる「Lost Memories」。GERARDらしさが散りばめられた名曲だ。GERARDのファンは、今後の創作活動にも期待をせずにはいられない気持ちで一杯だろう。





MCを挟んで2ndアルバム『虚実の城(The Castle of Illusion)』から、流麗で構築美に富んだ「希望なき蒼き星」。そしてそのまま原澤 秀樹のドラムソロへ。シンバルワークを多用し、オーディエンスとの掛け合いを挟んだドラムソロの後は、長谷川 淳のオーバードライブをキメた縦横無尽な圧巻のベースソロ。そしてリズムインからの重厚かつ緊迫感あふれる「闇の支配」へ。このライブならではのスリリングな展開がたまらない!





続いて1stアルバム『GERARD』から、哀愁と美しさ、ドラマティックで深遠なプログレッシブロックの大作「神よオルフェのように」。ショーの最後は「溶けゆく時間の中で」。心に深く染み入る哀愁を帯びたGERARDの世界観がとても魅力的。大きな拍手の中、メンバーがステージを降りていく。アンコールの声に、衣装替えをして登場したメンバー。アンコールはミニアルバム『夢の中の夢』からの選曲となり、緻密な楽器隊のアンサンブルが魅力の「夢幻」、キャッチーな「Love Game」、そしてラストは「Again」だ。



GERARDの魅力であるドラマティックな楽曲を演出する多彩な音色とフレーズ、そして叙情的なメロディラインと超絶技巧のソロが織りなす壮大な世界観。何人ものオーディエンスが呟いていた”すごい…”の一言にすべてが集約された夜となった。またこの日は配信サービスでのライブ配信とアーカイブ配信がおこなわれていたが、昨今は都合で足を運べなくても、配信サービスを利用することもできる時代となった。凄腕のミュージシャンが本気で演奏する空間は、プログレッシブロック好きの至福の時間である。次回のGERARDライブで、ぜひそれを体験していただきたい。
◆Set List
M01. Irony Of Fate
M02. Last Night Forever
M03. My Heart To The Past
M04. Prelude
M05. Goodnight Sleeptight
M06. 細雪
M07. Lost Memories
M08. 希望なき蒼き
M09. 闇の支配
M10. 神よオルフェのように
M11. 溶けゆく時間の中で
M12. 夢幻(-encore-)
M13. Love Game(-encore-)
M14. Again(-encore-)