REPORT丨2016.03.30
The Lion Rendezvous 「First rendezvous」
The Lion Rendezvous(ザ・ライオン・ランデヴー)は蓬田政志<以下:蓬田>(Vocals & Guitar)がハンドリングするバンドとして2012年から活動していたが、2015年に入って蓬田が「演りたい音楽の更なる追求・具現化」を目指すソロプロジェクトへ。そして2016年1月、蓬田と吉川“BAN”裕規<以下:BAN>(Bass)(44MAGNUM・GRAND SLAM)が新ユニットThe Lion Rendezvousとして活動するとアナウンスされ、同時にその新ユニットのお披露目となる初LIVEの予定が告知された。
蓬田とBANの“新ユニット” The Lion Rendezvousは2016年2月14日、札幌 susukino 810にてキズヅラダンディpresents『The miracle that there is in you』に出演。そのThe Lion Rendezvousの「First rendezvous」の模様をレポートする。
暗転したホールに「I Wanna Rendezvous With You」The Desiresが鳴り出し、その軽やかなメロディーに乗ってThe Lion Rendezvousのメンバーがステージ上に現れ、ブラックカラーのセミアコを抱えた蓬田が「Yeah!」と咆哮。このユニットをサポートするのは小松優也<以下:小松>(Guitar)(Blind Bird・ex.ATOMIC TORNADO)と礒田良雄<以下:礒田>(Drums)(SIXRIDE・ex.SABER TIGER)の高いスキルとセンスを持つプレイヤー達。
1曲目の「Instant Lover」からBANと礒田で構築するリズムがオーディエンスの躰を揺り動かしてゆく。ヘヴィなニュアンスからダンサブルなハネたリズムまでカラフルに展開する曲調に乗せて独特な世界観を表現する蓬田。彼の指先の動きまでも意識したヴォーカルパフォーマンスはオーディエンスの耳目を奪い、ライヴが始まって早々に彼の華やかで毒気の有るムードとBANのしなやかでロックスター然としたアピアランスがホールの空気感を支配していたように思う。
続けてプレイされた「Urban Gypsy」はBANのペンによるThe Lion Rendezvousの新曲で、グイグイとオーディエンスを引っ張るスピード感が魅力的。アップテンポで躍動感溢れるリズムの上で、小松のギタープレイはカッティングからソロワークまで硬質なタッチでオーデェンスを刺激する。BANのキャリアを知る者からすれば思わずニヤリとなるメロディーとコーラスワークが印象的で、蓬田とBANの合体には必然性が有ったと納得させる“The Lion Rendezvousらしさ”を感じさせる楽曲だ。
2曲続けてプレイした後、ギターのチューニングを確認しながら「楽しめそうですかね~?」「楽しめそ??」と小声で語り掛けたり、たっぷり間を取って「一緒に・・楽しんでくれますか!!」と力強く煽ったり、蓬田はオーディエ ンスの反応を自在に操りながらも「ま、アナタ達がどーだろーと勝手に楽しむんだけどサ」と言い放つ。
MCからプレイされた「Hallelujah」はThe Lion Rendezvous初期からの人気曲。ルーズでヘヴィな演奏から一転してナイーブなタッチまで次々と表情を変えて展開していくバックに、蓬田のヴォーカルがどこか切ないメロディーで独特なニュアンスの歌詞をリフレインするのが印象的な曲。BANと礒田のリズム隊が鳴らすグルーヴは曲調を問わずにオーディエンスの躰を揺り動かす。
続けてプレイされた「舞い降りた青い鳥はもう」はヴォーカルから入るミドルテンポでメロディックな曲。展開が多くて構成も複雑だが、蓬田の唄う歌詞が耳に残る言葉をチョイスしているせいか?彼の描く歌詞の世界観はオーディエンスに真っ直ぐ伝わっていたように思う。また、その唄の隙間を縫うように小松は芳醇なトーンで美しいフレーズを自在に繰り出す。
和んだ空気感を一変するようにプレイされた「S.S.S.」は初期からプレイされている曲。The Lion Rendezvousの硬質な面と蓬田のシニカルで毒気が散りばめられたヴォーカルパフォーマンスが楽しめる。ドラマティックな展開を挟みながらもクールな質感の曲の中で、時にワウペダルも使用してテクニカルなソロを弾き倒す小松。
ラストにチョイスされた曲「Again and Again」はトラッドなロックンロールのフレーバーをベースにしつつ、ヘヴィに展開したりレゲエ調のリズムまでがトラップのように仕掛けられている曲で、バックの展開を問わずに蓬田が唄うポジティブな内容の歌詞が良く映える。
この日プレイされた曲に共通して云える事だがThe Lion Rendezvousの質感や魅力は多面的で、1曲が次々と表情を変えて展開していく。ルーズでヘヴィなニュアンスから、ハードでストレートなテイストまで、硬軟自在にグルーヴを操るBANと礒田のリズム隊と、硬質なトーンからメロウなトーンまでを使い分けてカッティングからテクニカルなソロワークまでオーディエンスを刺激し続ける小松。
そして、独特な存在感を示す蓬田はクセのあるヴィブラートと抑揚を付けた唄い方で、独特な世界観を視線や指先まで使って表現していく。「初ライヴという事で、様子を見られてる空気も感じつつ、それも含め楽しんでプレイできました。最後のみんなの笑顔と拍手に先ずは素敵な初ランデヴーができたと思います。もっともっとですけどね。」と蓬田は終演後に語る。
この日は6曲で約40分のFirst rendezvousだったが、そのポテンシャルの高さを短い時間で見せつけた蓬田とBAN。このユニット、The Lion Rendezvousが今後どのように発展し進化していくのかは大変興味深い。
http://www.thelionrendezvous.com/
Member:蓬田政志(Vocals & Guitar)、吉川“BAN”裕規(Bass)
M01. Instant Lover
M02. Urban Gypsy
M03. Hallelujah
M04. 舞い降りた青い鳥はもう
M05. S.S.S.
M06. Again and Again
GLAMOUROUS BUTTERFLY Vol.2 ~Rama Amoeba~
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act : Rama Amoeba
The Lion Rendezvous
〈 support member:Gt 青柳慎太郎 / Dr 礒田良雄 〉
他
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http://www.thelionrendezvous.com/live.html