REPORT丨2015.04.23
Nuovo Immigrato 2015 tour

Nuovo Immigrato(ヌーヴォ・イミグラート):五十嵐“Angie”久勝(Vocals)、日下部“Burny”正則(Guitars)、高橋竜(Bass)、下田武男(Drums)、難波弘之(Keyboards)
Nuovo Immigratoは、日本のプログレッシブロック界の牽引者である、難波弘之(以下:難波)と五十嵐“Angie”久勝(以下:Angie)を中心に、1997年結成。 現在は、日下部“Burny”正則(以下:Burny)と高橋竜(以下:高橋)、そして下田武男(以下:下田)がメンバーだ。
2015年、春のツアーが浜松、名古屋、大阪、そして東京の四箇所で行われた。本誌BEEASTでは、3月15日に心斎橋somaで行われたライブに潜入。本番を前にしたメンバーがショートインタビューに応えてくれた。その様子とライブフォトを中心に、レポートをお届けしよう。
—浜松、名古屋に続き今日は大阪、3日連続のライブということになりますが、前2日間の感想や、本番前の意気込みなどを聞かせてください。
Angie:楽しんでますよ。浜松は初めてだったのですが、とても暖かく迎えていただきましたし、ホールの方々も僕たちに対して好意的にして下さいましたので、終わってからの打ち上げも楽しかったです。翌日の名古屋も、「3年半ほど来てない」とお客さんに言われましたけど、そんなに行ってなかったのか?と思うほど、いい感じにやれました。今日は…(と、メンバーの顔を見渡すAngie)
高橋:いいライブになるといいですよねぇ(笑)
—今日の大阪のオーディエンスに期待していることはありますか?
難波:物販を買ってくれること…ですね(笑)。Tシャツを特にねぇ…。
高橋:そうそう(笑)。Tシャツの方が利幅がいいんで…。
難波:ほとんどそのために大阪に来たんだよ(笑)
—大人の事情というわけですね(笑)
難波:「ロックは物販だ!」という永川トシオ君の名言があります。(一同爆笑)
—今のメンバーになって6年になりますが、バンド自体に変化したことはありますか?
難波:このバンドはゲストを入れてスタートしたので、アルバムを作ったのにメンバーがいないというような、実体のないバンドで。その後も、いつかない人が多くて(笑)。試行錯誤をしていたんですが、ちょっとそれにも疲れちゃって。
—そうなんですね。
難波:安心できる人とやりたくて、Burnyが入って安心したら、今度は安心しすぎちゃって(笑)。逆に波風なさすぎると音楽が面白くなくなるので、いろいろなことをやっています。プログレバンドっていうと様式美を要求されることが多いのですが、だいたいそれを壊す係が竜君(高橋)です(笑)。いろいろなことをやってみて、バンドらしくなったかなぁと思います。今は、とってもいい感じですよ。
—とあるCD販売サイトのレビューで、「セカンドアルバムに続く賛否両論必至の問題作です」って書いてあったのを見つけたんですけど…(メンバー爆笑)。そんなに問題作だったのですか?
難波:まずね、セカンドアルバムの時に、頭にいきなりラップが入っているっていうのがね、プログレファンはバツです。それをあえてやる、なんでもありで、いろいろやっていいんだと思うんですよね。
—私も正直、ちょっと衝撃的でした。でも、これだけのベテランミュージシャンが、あえてジャンルの枠を破り作品を作られているのが、とてもかっこいいと思いましたし、意味のあることのように感じました。サードアルバム『UNDERWATER』は2011年の作品で、あの震災のあった年ですね。私はその中で特に「THE CALL OF THE WILD」(words / music: 高橋)に強いメッセージを感じて、とても印象に残りました。何か作品作りに影響はありましたか?
高橋:あの曲は震災の後には書いた曲ではあるのですが、アフリカで本当にあった虐殺の映画を見て書いたので、実は震災とはまったく関係ないんです。
—先日震災から4年目のニュースを見たばかりで、世の中も何かと不安な事が多いご時世。この歌のメッセージが、すごく時代に合致しているなぁと思って聴いていました。Nuovo Immigratoが、バンドとしてリスナーに伝えたいメッセージはありますか?
難波:メッセージと言っても難しいのですけど、僕は実はあんまり直接的なメッセージは好きではなくて、このバンドはバンドでもってカラーを出すと思っています。アルバム『UNDERWATER』に関していえば、Angieさんが詞を書いたのもあって、そっちの方は震災の影響がある詞になっています。バンドって、その時に起こった事件とか社会的な問題に影響を、受けないわけがないと思います。そういうのが一番凄かった60年代とか、70年代の音楽のように、バンドとしても、その時々の心情が音楽に反映されるものですが、特にそれを無理矢理座らせて聴かせるっていうんじゃなくて、言葉だけに捕らわれず、音楽は音楽で伝えることがあるんじゃないかなと思っています。
Burny:だから、聴く人によっていろんな取り方をしてもらった方がいいんですよね。
難波:そうですね。
Angie:感情は押し付けられると拒否するものですが、音楽は言葉とメロディーで自然に入ってきて、そしてまた耳に残ったメロディーに言葉がのっかってきて、だんだん自分の中で溜まっていくような作用があると思うんです。「BORN AGAIN」(words: Angie / music: 難波)って曲は、逆にダイレクトに書いたんです。それは、難波さんのメロディーがあるからダイレクトに書いてもそんなに悲惨じゃない形になるし、わざと柔らかく歌ったり、強く歌ったりして感情を伝えるパートとして、聴く人の中に残って欲しいなと思ってやっています。
難波:このバンドは、Angieさんの違う面、NOVELAとは違う世界を作りたいんです。だからブルージーな曲や低めの声で歌う曲があったり、NOVELAの歌詞とも全然違うし、その辺の世界観がNuovo Immigratoの色だと思っています。
—ありがとうございます。最後に今後のバンドの展望を教えてください。
下田:もちろんまた音源を作るなり、それに繋がるライブ活動も大事にしつつ、さっき難波さんがおっしゃったバンドで伝える音やメッセージにもこれからもっと味が出てくると思います。いろんな細胞分裂して深みが増し、特異なバンドになっていくと思いますよ。
—音源制作のご予定は?難波:それは今のところないんですけれど、ぜひぜひ記事に書いてほしいのが「Mr.TURTLE」って曲がネット配信されています。音も新しい感じになっていますので、ぜひ聴いて欲しいです。
Nuovo Immigrato「Mr.TURTLE」iTunes
https://itunes.apple.com/jp/album/mr.turtle-single/id897681941
そして、その「Mr.TURTLE」からスタートしたライブ本編。演奏は、言うまでもなく一人一人のメンバーのキャリアに裏打ちされた技術を、惜しげもなく披露。観て、聴いて、楽しめるステージが展開された。
複雑なリズムを正確に刻みながら、楽曲に心地よい抑揚を付けてくれる下田のドラム。時に歌を歌うような心地よいラインを奏でる高橋のベース。Burnyのギターは、目の前に色や匂いまで感じれそうなくらい、リアルに情景を描き、難波のキーボードが感情を様々な音色でくすぐってくる。
そして、そこにAngieの唯一無二なあの歌声が重なる。複雑なリズムに、ただテクニカルなフレーズで装飾するだけではない。まるで、絵の具を塗り重ねて見えない光の色をも描き出した美しい絵画を鑑賞するようだ。その世界に接近して、配色や筆跡を丁寧に観察するもよし、遠目にその光の温もりに浸るもよし。その世界観が「ヌーヴォの色」なのだ。
この日は、連日のライブをこなすAngieの喉を気遣うように、ライブの進行役を主に難波が行った。MCでは、インタビューにもあった大人の事情を交えながら、ユーモアたっぷりに物販を宣伝。また「Burnyが来てから飲み会が楽しい」などと、和やかなトークをしながらステージは進んだ。
しかし演奏が始まると空気は一転。音が鳴った瞬間から、客席のオーディエンスは熱心に聴き入り、複雑なリズムを器用に全身で感じていた。その姿がとても印象的だ。ステージのラストは、客席総立ちとなり、ダブルのアンコールで、圧巻のライブが終了した。









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M01. Mr.TURTLE
M02. BORN AGAIN
M03. FULL of LOVE
M04. 悠久
M05. THE CALL OF THE WILD
M06. DUET
M07. FLOWER SUN RAIN
M08. 花・太陽・雨
M09. 陽が昇るまでに
M10. 4 the LOVE EYE had
M11. Fly Away
M12. BACKDOORMAN
M13. Don’t believe in anyone
M14. Kururuの肖像
– encore1 –
M15. NUOVORG 009
– encore2 –
M16. マイナス・ゼロ
http://www.jeo.jp/nuovo/
◆五十嵐“Angie”久勝 Official Website
http://www.angie-site.com/
◆難波弘之 Official Website
http://www.vega-net.ne.jp/namba/
五十嵐“Angie”久勝バースデーイベント
2015年6月27日(土)28日(日)~ Dearest,Nearest,Angie. ~ { D.N.A. } 沼袋sanctuary
両日共に open 16:00/start 16:30 両日共に 前売¥2,500/当日¥3,000 ドリンク代別¥500 or ¥2,000(飲み放題)







