FEATURE丨2015.09.05
大盛りレポ!ロック増量Vol.32『伝説のロッカー達の祭典 スーパー・レジェンド・フェス2015 』
2015年6月28日、全労済ホール/スペース・ゼロにて、伝説のレジェンドロッカー達が集うイベントが開催された。日本のロックを築き上げた時代の生き字引とも言える本物のロックバンドが集い、もう一度ロック魂を呼び起こせ!と同世代へのアピール。そして日本が誇る伝説のロックバンドの魂を、次世代へと繋げる目的で開催された。加納秀人(外道)からの若者ロックリスナーへのメッセージをぜひ聞いてほしい。親子以上に歳の離れた世代かもしれないが、ロック魂の継承という意味では、レジェンドを体験してもらうのが一番良い。今では当たり前のように存在している日本のロックシーンを作った伝説のロッカー達の祭典、まさにスーパー・レジェンド・フェスと呼ぶにふさわしい内容となった。出演のバンドインタビューは別立ての特集にて紹介しているので、そちらの記事と合わせて読んでいただきたい。

めんたんぴん


























「アメリカ南部の音楽が好きで、めんたんぴんをずっとやって来ました。もう1人南部の音が好きな男が神戸に居まして、メンバーに入れました。松浦善博!」盛大な歓声に乗って始まったのは、ブルースマン、ブラインド・ウイリー・マクテルが作り、オールマン・ブラザーズ・バンドの名演で有名なスワンプ・ナンバー「ステイツボロ・ブルース」!たちまち縦横無尽のうねりをあげるスライド・ギターがソロにオブリガードに大活躍。40年間この曲を歌い続けて来たという松浦善博のスモーキーなヴォーカルも最高。そしてライヴは早くも半ばを超え、佐々木忠平の「じゃあ、1曲ロックンロールを。キープ・オン・トラッキン!」というMCを合図に「コンサートツアー」がスタート。タフ&ルーズなギターリフ、観客の熱狂を煽るラフなコーラスはまさにロックンロールそのもの。そしてライヴの最後を飾るのは美しいメロディのカントリー・バラード「見知らぬ旅人」。出会いの喜びと別れの切なさ、やるせなさを情感溢れる声で紡ぎ出す佐々木忠平の歌に胸が熱くなる。
佐々木忠平(Vocals & Guitar)
松浦善博(Guitar)
石崎三郎(Bass)
沖村公平(Drums)
http://mentanpin.jp/
◆Setlist
M01.イントロダクション(サイケ調)〜国道八号線(忠平AG DI)
M02. 木こりの唄
M03. スティッポロ・ブルース
M04. コンサート・ツアー
M05. 見しらぬ旅人(忠平AG)

THE 卍




























疾走感溢れる「ギャルギャルギャルヲ」の後に披露されたのは、ROLLYが実体験した路上のホラー・ストーリー「ROUTE171」。シアトリカルな要素が次々に展開していくミニ・ロック・オペラが観客を魅了する。続いてはロジャー高橋がヴォーカルを取る「難聴」。観客とのコールアンドレスポンスも見事に決まり、「楽しい時間は一瞬のうちに過ぎ去るもの」というROLLYのMCを合図にラストナンバー「ハンティーフラッシャー」が凄まじい勢いと速さで疾走する。やがて訪れたエンディングの轟音と満場の観客の声援のなか、THE 卍のライヴは終了。そしてROLLYはオーディエンスに15分間の休憩を伝える。
ROLLY(Vocals & Guitar)
佐藤研二(Bass & Vocals)
高橋“ロジャー”和久(Drums & Vocals)
http://www.rollynet.com/
◆Setlist
M01. ロックンロール中学生
M02. ギャルギャルギャルヲ
M03. ROUTE171
M04. 難聴
M05. ハンティーフラッシャー

三文役者



























3曲目は「怒雨降り」。発売当時、雨の日には必ず有線放送でリクエストされていたというこの名曲は開放的でキャッチ―なサビが胸を打つご機嫌なロックンロール。そして早くもライヴは後半戦へ突入。オーディエンスの手拍子をイントロに始まるのは「回転木馬」。唸りをあげるギター、圧倒的なテンションで迫るリズムセクションが観客の熱狂を煽る。そしてラストナンバー「三文役者」が爆発。強烈にドライヴするギターサウンドに食らいつくように歌う花之木哲。ロックンロールを体感しているという手応えを感じさせてくれる三文役者のライヴは充実したエンディングを迎えた。
花之木哲(Vocals)
大竹亨(Guitar)
石井正夫(Bass)
さとっちょ(Drums)
http://www.geocities.jp/sanmonyakusha_tetsu/
◆Setlist
M01. Hold on my way
M02. Dream Crush
M03. Hellow Dear Friend
M04. 怒雨降り
M05. 回転木馬
M06. 三文役者

■頭脳警察



























スピード感のある菊池琢也のギターリフから始まったのは「飛翔」。蛇のようにうねるベースライン、小気味いいドラムパターン、そして鮮烈なPANTAのヴォーカル。息をもつかせぬ疾走感が間断なく繰り広げられて行く。
PANTAのMCの後に始まったのは、天井桟敷の戯曲名であり、寺山修二が遺した言葉を集めてPANTAが作り上げた「時代はサーカスの象に乗って」。たおやかなギターグルーヴに乗って、嵐の季節を通り過ぎて行く人々に贈る壮大なバラードが歌われる。そして4曲目は「RED」。バンドと観客が一体となった「レボリューション」の合唱が場内に響き渡る。
早くもライヴは終盤へ入り、原田淳の豪快な四つ打ちビートを合図に「ふざけんじゃねえよ」の不滅のギターリフが圧倒的な熱量と共に押し寄せる。そしてラストナンバー歌う前にPANTAは頭脳警察の初代マネージャーを務めた横川純二氏の帰光をオーディエンスに告げ、万感の想いを込めて「さようなら世界夫人よ」を歌い出す。光の中へ帰って行った盟友へ捧げられた惜別と再生の叙情詩の熱演をもって頭脳警察のライヴは大いなる余韻を放ちながら終了した。
PANTA(Vocals & Guitar)
TOSHI(Percussion)
菊地 琢己(Guitar & Vocals)
JIGEN(Bass)
原田淳(Drums)
http://brain-police.net/
◆Setlist
M01. 銃を取れ
M02. 飛翔
M03. さようなら世界夫人よ
M04. 時代はサーカスの象に乗って
M05. ふざけるんじゃねぇよ
M06. 悪たれ小僧

■外道




























へヴィーなファンク・ビートが観客の腰を直撃する「What a BITCH」。唸りを上げるギターを流麗に弾きながら目一杯のシャウトを聴かせる加納秀人。凄まじい熱量を放つバンドサウンドを煽るそうる透のドラミングは信じられないほどダイナミックだ。そして外道は間髪入れずに焼け焦げそうに熱いパワーコードが印象的な「GET DOWN」へ雪崩れ込んで行く。
続いては一転してフィフティーズ・テイスト満載のパーティー・チューン「SHAKE IT BABY」が軽快にシェイクする。続いては「何?」。外道チャントの始まりだ。そうる透のドラムソロに乗って、並み居る観客は一斉に頭上に掲げた両手をゆらゆらと揺らす。そして始まったのは「ビュンビュン」。白熱の瞬間が間断なく続いて行く。
オーラス・ナンバーは、やはりこれしかない「香り」。メガトン級の破壊力を誇る問答無用のキラーチューンが容赦なく観客の頭上に炸裂。バンドと観客が一体となった合唱、強靭なグルーヴが場内を席巻していく。やがて曲はエンディングを迎え、轟くフィードバック・ノイズとドラムの乱打のつるべ打ちがオーディエンスの狂騒を加速させるなか、ロックの王者、外道のライヴは華々しく終了。
加納秀人(Vocals & Guitar)
そうる透(Vocals & Drums)
松本慎二(Vocals & Bass))
http://www.ainoa.co.jp/music/gedo/
◆Setlist
M01. Rockで行こうよ!
M02. What a BITCH
M03. GET DOWN
M04. SHAKE IT BABY
M05. 何?
M06. ビュンビュン
M07. 香り

■ENCORE (Purple Haze – Jimi Hendrix)








日本が誇る伝説のロッカー達!リハーサル前に実施した3万字を超える熱きインタビューの特集記事はコチラ↓
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【レポート】ROCK OF ALL TIME~いつの時代もロックが本当のことを教えてくれました(頭脳警察/M.J.Q)
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【レポート】DIE-HARD ROCKERS~The Golden Age of Rock`n Roll~ 外道 / 山口富士夫
https://www.beeast69.com/report/3265