ついにやって来ました!2010年7月16日、渋谷O-WESTにて疾風怒濤ツアーファイナル。今回、密着レポートをさせていただくのは伸太郎です!人間椅子の入りから打ち上げまでを密着します!人間椅子のメンバーは、和嶋慎治(Vocal & Guitar)・鈴木研一(Vocal & Bass)・ナカジマノブ(Vocal & Drums)の3人。長年ずっとメジャーで活動している大御所の取材に、緊張しながらの密着です!
今回の取材は発見がとても多いです。まず、大きなO-WESTのフロア隅に座り、人任せにせず自ら弦を張り替える鈴木研一のその姿は、まるでベースが大好きな少年のようにも見えます。また和嶋慎治やナカジマノブも自ら機材を運びセッティングしている姿は、親近感と共に“ミュージシャン”としてあるべき基本の姿を見せつけられる思いです。伸太郎もギタリストで活動しているので考えさせられます。
今回のツアーファイナルでは、ビデオシューティング(映像撮影)があるということで、リハーサルもかなりシビアにきっちり詰めていたのが印象的です。ナカジマノブはビデオカメラの位置にも気にかけ、こまめにチェックしていました。リハーサルが終わるとステージに和嶋慎治が一人残り、足元のエフェクター(※ギターの音を変える装置)前に座り電池を交換。
人間椅子ファンにはお馴染みの弊誌ビーストの和嶋慎治コラム「浪漫派宣言」。その第六回に出ていた“機材紹介”にあるとおり、コンセントからの電源供給ではなく、すべて乾電池仕様。同じギタリストである伸太郎は、そのこだわりが良くわかります!音が微妙に変化するのです。あるギタリストなどは、電池のメーカーまで指定するほど差が出るとか。和嶋慎治の音に対する真剣な思いが垣間見られる!瞬間です。
さぁ準備万端、いよいよ客入りとなります。なんと開場から15分程度で会場はほぼ埋まってしまい、開演前には超満員!満員御礼!状態です。会場は熱い人間椅子ファンで埋め尽くされています。しかし客層が幅広いことに驚かされます。見るからに若い方から、リアルタイムに人間椅子を観てきたバンドブーム世代まで、年代を超えて愛されているバンドだということが良くわかります。
ついにSE。分厚くドスのきいたベース音から解き放たれる「鉄格子黙示録」でスタート。曲中展開後フロアは振り上げられるコブシと共に、いきなり汗だくのライブに期待ムンムン!でも見渡す限り笑顔ばかり!しかしステージに目をやると、鈴木研一と和嶋慎治は、登場から鋭い眼光でステージぎりぎり立ち、とにかくオーディエンスをあおる!うぉー!熱いぜ!
そして「羅生門」へ。ドゥーミィーなこの曲も、オーディエンスの歓声や熱さは、損なわれるどころか増す一方!そのまま「りんごの泪」。まさに盛り上がらずにはいられない3曲たて続けで、まさに待ってましたぁ!しっかし和嶋慎治のフィードバック奏法(※ギターアンプから出る音をギターの弦が拾うキーンというような音)は素晴らしい!ギターの音も凄くデカイが、不快になるどころか気持ちのいいサウンドなので、知らず知らずにライブに引き込まれていきます。
MCでは、白塗りの顔に袈裟姿の鈴木研一や、小説から飛び出してきたような和嶋慎治の見た目と違い、とても温かい感じのMCが聞けます。和嶋慎治の一言「ライブのたびに生命力を感じる」という言葉がとても印象的です。まさにライブで生きてきた者ならではの発言だなぁと心に染みてきます。そして「塔の中の男」。スローなこの曲は「浪漫派宣言」コラムの第二回によると“ヘルダーリンという詩人を偲んで”作られたとか。サビの「塔の中の男~忘られし人よ~」では会場が揺れるほどオーディエンスが圧巻のヘッドバンギング!
そして「賽の河原」。リフの嵐、ダウンピッキングの嵐には伸太郎ひたすら感動です!そしてまたMC。5月に亡くなってしまったRonnie James Dioのお話をしながら、鈴木研一が手を合わせて合掌。本物のお坊さんのようです。続いて日本が誇るロック落語「品川心中」では、和嶋慎治が見事な落語ソロ!凄い!雰囲気も抜群です。この曲ではユニゾンプレイが多くあって三位一体を感じるプレイです。
和嶋慎治の愛読書は月間オカルト雑誌「ムー」であるというMCをはさんで「水没都市」へ。タイトルコール後にはファンからは叫びとも聞こえる歓声があがります。ベース音が特にドライブしてズンズンと身体にひびいてくるのが快感な「陰獣」。オーディエンスだけでなくメンバーも大爆発!人間椅子の屋台骨を支えている“兄貴”ことナカジマノブのドラミングは、フロントの二人が暴れられるように、がっつりと安定感のあるビートを刻みます。
「深淵」は独特な和音の使い方が特徴的で、どこか懐かしいのにおどろおどろしい雰囲気の人間椅子ならではの一曲。まさにオールドマーシャル(※ギターアンプ)の低音が響き渡る中、伸太郎の目が点になったのは、ものすごい難解フレーズを弾きながら歌う和嶋慎治のテクニカルな部分!すっげー!それから「死神の饗宴」へ。この時点で観客席フロアはもうグチャグチャの汗だくの鮨詰め祭!さらに速い「冥土喫茶」では、オーディエンスの拳が、一階席と二階席の両方が美しく揺れます!
ナカジマノブの素早いスネアロールやツーバスがスーパーインパクト!ドラム最高!「相剋の家」は開放弦をベンベンとかき鳴らしながら、鈴木研一が狂ったように歩き回り、ナカジマノブのコーラスもバッチリ。そのままお待ちかね?!のナカジマノブコーナー。曲はもちろん「赤と黒」。パワフルでストレートな歌唱は、今や人間椅子に必要不可欠なスパイスです!
「地獄」の和嶋慎治は、ギターを弾きながらもオーディエンスをあおります。鈴木研一を観ると“地獄に落ちたらこんな顔をするのだろう”的な顔で、舌をデロンと出しながらのヘッドバンギング。地獄の後は天国。「天国に結ぶ恋」では難解なフレーズを浴びて、オーディエンスはさらなる興奮の渦に包まれる~!そのままラストナンバー「針の山」!もう誰も止まらない!止められない!人間椅子の見えない穴に吸い込まれるようだぁ!
興奮冷めやらぬうちに「人面瘡」でアンコール。和嶋慎治は、エレキギターのロールスロイスと呼ばれる“ZEMAITIS”に持ち替えて、まろやかで太い音を出してくれます。ナカジマノブが歌う「道程」では、Chuck Berryのように片足をあげたり、背面弾きまでも繰り広げる和嶋慎治に二階席のオーディエンスも体を揺らしまくり!そして「地獄風景」!言葉は要らない!もう要らない~!!
鳴り止まないアンコールに2回目のアンコール。和嶋慎治とナカジマノブは人間椅子Tシャツ。鈴木研一も人間椅子Tシャツだけど、下は漢(おとこ)のふんどし!レコーディング用のベースアンプをこの曲では使用してゴリゴリな爆音!最後の最後は「どっとはらい」で完全燃焼!終演後、会場は安堵の笑みを浮かべた人ばかり。実に素晴らしいライヴ。誰にも疲労感などありません。
今日は密着レポートなので、アフターの打ち上げまで取材は続きます!伸太郎が感じた人間椅子というバンドは、ライブを大事にしているというのが、ひしひしと伝わってきました。CDを聴いてもらうのはもちろん、もっともっと多くの人に、人間椅子を感じてほしいです。後悔の無い素晴らしいライブを絶対やってくれます!伸太郎もまた来ます!次のライヴ会場で会いましょう!
◆人間椅子 公式サイト
http://ningen-isu.com/
◆人間椅子 公式ブログ
http://ningenisu.exblog.jp/
和嶋慎治コラム「浪漫派宣言」好評連載中!
http://www.beeast69.com/story/wajima/
◆セットリスト
M01. 鉄格子黙示録
M02. 羅生門
M03. りんごの泪
M04. 塔の中の男
M05. 賽の河原
M06. 品川心中
M07. 水没都市
M08. 陰獣
M09. 深淵
M10. 死神の饗宴
M11. 冥土喫茶
M12. 相剋の家
M13. 赤と黒
M14. 地獄
M15. 天国に結ぶ恋
M16. 針の山
encore1
M17. 人面瘡
M18. 道程
M19. 地獄風景
encore2
M20. どっとはらい
人間椅子のメンバー全員のサイン(7/16の日付入り)を、抽選で2名様にプレゼント!(9/11締切)
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