コラム
21st Century Progressive Man
永川敏郎
1980年、プログレッシブロックバンド「ノヴェラ」でデビュー以来、日本を代表するロックキーボードプレイヤーとして活躍。1986年にハードロックバンド「アースシェイカー」に参加。90年代より、自身がリーダーであるプログレッシブロックバンド「ジェラルド」の活動のかたわら、様々なセッションワークをこなす。2017年は、アースシェイカー等、ハードロックシーンでの活動をこなす。 BEEAST主催「プログレの館」でのトーク&ライブを定期的に開催中。

Progressive Man 第18話

みなさま、こんにちは。永川敏郎です。
 
6月の中頃、誰でも参加可能なセッションなるものに参加しました。
 
いままで、人の話で聞いたり、Web上で閲覧したりして、そういうのが行われているというのは知っていましたが、まさか自分が参加するとは、そして主催人になるなんてことは想像もしていませんでしたよ。
 
もともとは、3月の終わりころ、BEEAST編集部の方から1通のメールがきっかけです。
永川さんのキーボードをフィーチャーしてプログレのセッション企画考えたいのですが~?」
「オーケーです。でもプログレってむつかしいですよ~。やりたい人、いますか~?」
などというやりとりがあり、とある深夜に渋谷集合となりました。
 
たまたまその日、そこでは女性ギタリストのDVD発売イベントが行われていて、終わったばかりの感じでした。出演者もそこにいて、そのギタリストと挨拶をし、そのお母さんとも挨拶。
 
お母さん「わたし、ジェラルドCD持ってますよ」
わたくし「それはありがとうございます」
お母さん「家帰ったら、久々に聞いてみます~。プログレ好きなんで~」
とかいうやりとりがあり、もしかして、プログレってわりと市民権得ている?とか思ったりして。
 
編集部の方は「キーワードはプログレでいきましょう」と言い、プログレセミナーも含めたいようなことを提案していました。わたくしにとってプログレをプレイすることは、日常の当たり前のことですが、一般ミュージシャンがプログレを、というと大変な作業のようです。
 
変拍子プレイ、複雑な構成の曲、速弾きセクション、等々、難しくって嫌なことばっかりですよ、きっと。w
出来れば快感ですが、そのためにはかなりの練習が必要ですんで。
 
わたくし「プログレを中心に他のジャンル、ハードロックとかも入れつつ考えてみましょうか?」
編集部「そうですね~。では永川さんが在籍していたバンドの曲とかも含めつつ、選曲お願いします。あと、日程は平日夜で~」
わたくし「了解ですが、へっ、へ、へ、平日ですか~~?」
編集部「いろいろ事情があって~。平日の方が~~……」
 
「プログレの平日ライブの恐ろしさを彼等は知りませんね~。w 人が来ないの知ってます~?」と心の中で叫びながら、「りょ、りょ、了解です」とその場は言っておきました。w
 
10年、20年前ならば人は集められたかも知れませんが、いまどきの平日の夜の渋谷、ライブハウスに来る人なんかいるのか~?とは思いましたが、その場にいたギタリストのお母さんを含め、もしやプログレは生き延びているのか2013?と大勘違いした人達のミーティングだったのかも知れませんね、わたくしも含めてwww
 
数日後、選曲をメールにて送り、まもなくWeb告知。
曲は、プログレの王道と言われるクリムゾンUKYesなど、プレイ難度120くらいの凄いのから、ハードロックのRainbowDeep Purpleなどのセッション王道曲、そしてわたくしお気に入りの在籍していたバンド曲なんかを十数曲選びました。
 
日々BEEASTブログで更新を見ていましたが、リアクションはあるのですが、応募が地味でしたね。当初は中止か?とも思っていましたが、1週間前には、ハードロック曲、NOVELA曲がほぼ決まり、あとはプログレを残すのみ。結局最後までプログレ曲は埋まらず、Yesの曲を1曲プレイのみとなりましたよ。w
「ほらね~~~。やっぱりプログレはしんどいんだよ~~」www
 
って、自宅のPCで再確認。納得の日々を過ごしました。w

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さて、そんなこんなで当日を迎えました。渋谷は大雨~。笑うね。www
 
夜7時、ライブハウスに続々と参加表明した勇者たちが到着してきました。
「オーケー、みなさん~、日頃の練習の成果を思う存分披露してね~」みたいなことスピーチして、演奏開始。
 
ハードロック編、開始。
いきなり、チューニング大丈夫~?みたいな楽器があったりして、「そっか~、これがセッションかぁ~」みたいな洗礼を受けつつ、数曲完走。演奏者皆さんとっても緊張みたいでしたが、時間がたつにつれて本領発揮ですね。なかなか良い感じだったり、そうでない時もちらほら、この緊迫感がセッションの醍醐味なんですよ。w
 
プログレ編、YesのRoundaboutも演奏しました。
「こんな曲、最後まで行けるの?」とか誰もが思いつつ、意外とすんなり~。
細かいところはいろいろあるにせよ、この難曲に取り組んだ5人(当然わたくしも含めてですよん~)の勇者に拍手ですよ。
演奏後は満足の一言。楽しけりゃ良いんです。ww
 
そして、わたくしのバンドの曲演奏。
皆さんにとっては、本物と演奏するワケでして、緊張でしょうね。わたくしにとっては、単に好きな曲をいつもどうり演奏するわけでして、楽しいの一言。
 
中でも印象的だったのは、NOVELAのDon’t Stopという曲を演奏してくれたベーシストが、コーラスパートまでもこなし、最高に気持ち良い表情でプレイしていた事かな。
もし体を隠して顔だけ見たら、「この人何してるの~?」と思うくらい悦楽な表情。wwww
これだけ楽しんでもらえただけでも、この日の目的達成でしょ。w
 
あとは、同じくNOVELAのロマンスプロムナードという曲。2回演奏しましたが、2回ともわたくしピアノを間違えてしまいましたよ。申し訳ないっ~。
最後は、ジェラルド曲まで披露でき、楽しく満足の3時間余りを過ごしました。少し疲れましたが…。w

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当日お越しいただいたみなさまとは、またいずれご一緒できればと思いつつ、セッションは幕を閉じました。
 
BEEASTのページでもこの日の様子はレポートされるようなので、そちらもご期待お願いします。
 
次回、またこの企画があるかどうかは未定ですが、もしも第2回が開催されるならば、多くの方に参加していただける選曲を考えたいですね。当然、プログレですよwww
 
ではまた来月まで、さようなら~。
 


インフォメーションはこちらから。
ジェラルドHP http://sound.jp/gerard/
永川商店ブログ http://blogs.yahoo.co.jp/gerard_toshio_egawa