Fathering Japan
文字サイズ変更
連載
地獄のコラムニスト・トレーニング
小林信一
90年代にTV/CMソングのギター録音、作曲などのスタジオワークを開始。ESP・SCHECTERの7弦ギターの開発に協力。 04年執筆の「地獄のメカニカル・トレーニング・フレーズ」が大ブレイク。現在までに7冊のギター教則本を執筆。10年2月に初のソロ『ネクタイ地獄』を発表。地獄本シリーズの著者による凄腕バンド“地獄カルテット”にて活躍中。

【東日本大震災】 被災地の皆様へ

物凄く車が右に左に揺れました。交差点で信号待ちをしていたのですが、車中では感じた事のない種類の揺れでした。

弟子の運転する機材車で横浜のセミナーに向けてクルマを走らせていた移動中。弟子がブレーキングで悪ふざけをしているのかと思ったのですが、横に揺れるのはちょっとオカシイなと思い、前のトラックを眺めると同じように左右に激しく揺れているではありませんか!? もしやと思い、辺りを見回すと、電柱や標識やビルまでもが揺れている。「ここで死ぬのか…」と一瞬頭をよぎったが、しばらくして落ち着いたので、ラジオを付けると「東北地方の広い範囲で大きな地震が発生しました。津波の恐れがあるので、海岸付近の方は高台に避難して下さい。」と。「なに?東北?これは大変だ!」と乗車していた弟子達と大声で叫んでいました。この大きな揺れは東京の地震ではなく東北の地震なのだとすると、遥かに想像を超えた巨大な地震が起こっていると心配になったのでした。

その後の話は、皆さんご存知の通り、歴史上類を見ない大きな被害が出てしまう大惨事になってしまいました。
 
亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災地の1日も早い復興を願い、支援していこうと決意致しております。

そのためにも1人1人、自分にできることから少しずつ行動することが大切です。自分も微力ながら著書の印税の寄付や募金活動のためのソロ活動を行っていきます。

また世界からも強い日本を支持するメッセージや支援が届けられています。バブル崩壊後、失われた10年など暗くて弱い日本のイメージを払拭し、今こそ強い日本の復興を実現させたいと切に願います。その原動力となるパワーの1つに「音楽の力」も成り得ると信じています。作り手側のミュージシャンも、聴き手側のリスナーも、共に協力し合い、「自粛」という風潮を早く取り払いましょう。節電をしながらも、経済を回さなければ支援するお金すら生まれません。音楽活動による経済効果を生み、「音楽の力」でパワーをもらい、更なる強い支援を復興に向けて行動しようではありませんか。

やれることはまだまだあるはずです。1日も早い日本の復興のために、音楽の力を信じて。

地獄のコラムニスト・トレーニング~地獄参

1ヶ月コラムをお休みしてしまいまして皆様、担当者様ご迷惑おかけしました!さて、いよいよ地獄本を紐解きますか!

地獄本・・・すなわち「地獄のメカニカル・トレーニング・フレーズ」(リットーミュージック社)が発売されたのは2004年7月30日。

本書の制作にあたってお声がかかったのが2003年の秋口でした。リットーミュージックさんと仕事をしている知人のデザイナーさんを通して、後に地獄本の立役者となる出版部担当の鈴木タケヤ氏から直接電話がありました。

「小林さんにギターの教則本を書いて欲しい。」

この言葉が神からの思し召しなのか地獄の予言なのか分かりませんでしたが、すでに22~3歳の頃から自分が教則本を書いたら絶対凄いのが作れると周りに言っているぐらいでしたから

「時が来た。」と思った訳です。

その後、タケヤ氏と直接お会いし、打ち合わせが始まりました。そこでまた運命の出来事がありました。タケヤ氏の口から発せられた言葉は、

「『地獄のメカニカル・トレーニング』という本を作りたいんです。」

じつは今から遡ること約17年ほど前に「地獄のメカニカル・トレーニング」というCD付きの譜面がリットーミュージックから販売されていまして、自分はそのファンだったんです。それは、えびすよしかずさんの絵がジャケットに書いてあるDVDサイズのようなCD教材で、そこには4小節の超絶練習フレーズが松竹梅の3段階でたくさん紹介されていました。これを元に21世紀の現代版『地獄のメカトレ』を作るという使命が下された分けです。

まず2人で取りかかったのは、誰もが憧れるギターの速弾きやハイテク・プレイをどのように紙面で伝えて練習させるかというページの構成でした。

そこで自分が20年前から考えていたトレーニング構想をタケヤ氏に伝えました。それは、「トレーニングはシステマティックである「公文式」のようなスタイルが理想だということ。」です。ここで皆さんは「公文」を知っているだろうか?当然ながら通っていた方はお分かりでしょうが、算数&数学の計算に特化した教材で、簡単な足し算引き算から始まり、進めていくと小学校高学年生でも理数系大学受験に必要な微分積分まで計算できるようになってしまうという驚異的な学問テキストだ。

自分は小学校5年生の時に1年間通うのだが、算数が得意だったこともあり、1年間で中学の1次方程式まで進めてしまったのだ。その時のスピーディーに教材を進ましていく感覚が非常に心地良かったので、「なんて素晴らしいテキストなんだろう。」と小学校5年生なりに感動したのでした。

ではここで、このシステムのからくりを解説しよう。
メインの覚える計算公式がある。それを覚えるために物凄く簡単な計算から始めさせる。そして2問目にちょっと変化した計算を応用させる。このちょっとした変化を10回ほど繰り返すと自然にメインの教わりたかった計算が勝手に身に付いているのである。これが松竹梅ステップアップ方式のメカトレのヒントなのです。

そしてこの構想を初めて地獄本で試そうと思ったのではなく、自分が大学生の時にやっていた塾の講師や家庭教師ですでに学生たちに試していたのでした。これは算数や数学の問題ではななく、どんな学問でも1つ1つ簡単なことから変化球で応用を教えていけば、たとえ偏差値30の子でも50以上にはなったのです。以上から塾講師ときに試した応用と経験が物を教える術での確信に変わっていったのです。年にして22歳の時でした。

そういった事でその後、街中にある音楽教室から自宅ギター教室を経てMIジャパンでのギター講師業を通して、教則本のお声がかかった時には、「時が来た。」と思った分けです。

話が少し反れましたが、こういった経緯でリットーミュージックの担当タケヤ氏とレイアウトを練り、「メイン+松竹梅ステップアップフレーズ」合計4フレーズが決定したのです。

次に問題にしたのは、1つのテーマを見開き2ページで簡潔させることでした。そもそもメタル系のギターが好きなキッズがページをめくるはずがない(笑)何ページにも渡って譜面や解説が書いてあったら恐らく5ページほどプレイしてブックオフに行くでしょうね。(ここで難しいからブックオフに行ったという意見は聞かない。)そこで左ページは譜面、右ページを解説図版に全てのページを統一させました。

以上が基本路線の雛形なのですが、これでも何かパンチが足りないな~と。そこで、もう少しゲーム攻略の感覚がプラスされたらいいなと思いまして、ラスボス的な「最終練習曲」を追加したのです。目標のないテキストがどれだけ人間の興味を失わせるか大学時代に嫌というほど思い知らされていましたからね(笑)

といった様々な自分の経験と感覚をタケヤ氏という出版のプロフェッショナルにコーディネイトして頂き、ご存じの通りデザインも一流にこだわり地獄本が完成しました。とにかく文句1つ言わせない手抜きなしの本に仕上げたかったのですよ。ここにギター教則本のブームを巻き起こすリットーミュージック「地獄制作チーム」が出来上がったのです。

さてここまでお読み頂き、ほんの少しですが地獄本のカラクリが見えて来たでしょうか?様々な仕掛けがこの本の中に散りばめられているのが分かってもらえたと思います。そしてこの本の仕掛けの面白さはアジア人には理解してもらえるようで、現在では日本語を含めて4カ国語に翻訳されています。(写真:左から発刊された順で、日本語、韓国語、台湾語、中国語)

ただ、最後に1つだけ皆さんに伝えておきたい事があります。それは、地獄本の良さは以上のような仕組みや方法論の良さだけではなく、私を含めた制作チームのメタル・スタイルのギタープレイを普及させたいという「メタル愛」が存分に散りばめられているから素敵なのです。

『メタル』って奴は、人生を熱くさせてくれますよ本当に。。。「男は黙ってヘビメタる!」

★地獄のメカニカル・トレーニング・フレーズ購入はコチラ★

【小林信一 公式サイト】http://www.nanagen.jp

地獄のコラムニスト・トレーニング~地獄弐

みなさんこんにちは!今回の「地獄のコラムニスト・トレーニング」は、「天國のトレーニングソング」をご紹介します!

「天國のトレーニングソング」(リットーミュージック)の企画は2年ほど前から考えていました。この企画の一番核になるテーマは、「ギターでメロディーを弾く」です。事の発端は、“YouTube”。たくさんのギターキッズがネット上で、自著「地獄のメカニカル・トレーニング・フレーズ」シリーズ本(リットーミュージック)の練習曲を動画アップで競い合ってくれた事。とても有り難い事で、自分の記した教則本の練習効果の指標にもなりますが、多数の演奏動画を観ているうちに1つだけ皆に共通して気になることを発見しました。いや発見してしまったのです。

それは、「チョーキングとビブラート事情が明らかにおかしい」と。どの方の演奏も共通して言えるのは、速いフレーズやハイテクには物凄く時間をかけて練習しているのが感じらます。私が観てもビックリするぐらい若いギターキッズでも素晴らしい人がいます。ただそう言った類いのハイテクが完璧であればあるほど「ビブラート」や「チョーキング」が気になるのです。どうしてこんなにハイテクなプレイが上手で、たくさん練習できているギタリストなのにビブラートがダメなんだ?これだけ弾ければセンスあるはずなのに?という疑問が長らく私を悩ませたのでした。Photo

単純にそういうメロディーを弾くようなプレイに興味がないんだろうと勝手ながらに納得していた部分もありました。ところがある音楽学校でのレッスン中、ある生徒に「先生のようにチョーキングやビブラートをカッコ良く決めて、メロ弾きするにはどうすれば良いですか?」と質問されたのです。以前からメロディー弾きに興味がないんだろうと決め込んでいた私は「キミは珍しいな?メロディー弾きに興味あるんだね。」と発言したのです。

すると周りの生徒達からも続々とオレも興味あるんですと。「アレ??おまえ達はピロピロ弾ければいいんじゃないのか?」と言うと、「違いますよ!メロ弾き上手くなりたいけど方法が分からないんです!」だと。何を言うとんじゃい!好きなギタリストのCD聴けばビブラートの揺れぐらい分かるだろうが!・・・という台詞を思いっきり喉の奥に飲み込み、ニコっと笑って「だよね??」って私(笑)。その瞬間、目に飛び込んで来たのが目の前にあった自著「地獄のメカニカル・トレーニング・フレーズ」の表紙。

そうかぁ?!!これは自分の問題でもあったのだ。地獄本のテーマは、タイトル通り、「メカニカル」な「トレーニング」をする「フレーズ」本なのだ。だから本書の内容にもビブラートやチョーキングは解説されているが、メインではないので技術が伝わらなかったんだなと。よっしゃ?コイツらのためになる本を書くか?というのが発端でした。

さて、そのメロ弾きを解説するにあたっての題材をどうしようかとあれこれ考えた末、オリジナル曲を練習するより既存の名曲から美しいメロディーを演奏してもらった方が伝わりやすいと思い、カバーソング集に決めました。またせっかくなのでカバー曲は、歌物や他楽器インストという幅広いジャンルから選曲。これはHR/HM(ハードロック/ヘヴィメタル)といったエレキギターで耳慣れたジャンルではなく、他のジャンルに目を向けてもらう意味も込めて選曲したのです。

では収録されている曲を1曲ずつ紹介したいと思います。

1.ロッキーのテーマ
小学生の時にテレビ放映で観て感動した映画です。誰もがテンション上がる曲なので選曲しました。「エイドリア~ン!」って叫びたくなりいますよね(笑)

2.スパイ大作戦のテーマ
アメリカで人気のTVドラマのテーマ曲ですね。5/4拍子のビッグバンドサウンドに魅了されました。その昔、Dream Theaterがライブでアレンジしてたのを観て自分もやりたいなと思って選曲しました。

3.ゴッドファーザー 愛のテーマ
この映画もテーマ曲も説明のいらない有名なもどですね。これを元Guns N’ RosesSlashがステージで弾いているのを観て選曲しました。

4.戦場のメリークリスマス
もしもピアノが弾けたなら絶対に演奏したい曲である自分の尊敬する坂本龍一さんの曲。オリエンタルなイメージが好みなところで流石です。

5.トゥー・ビー・ウィズ・ユー
Mr. Bigの名曲。敢えてアコースティックなナンバーをロックアレンジしました。

6.イエスタデイ・ワンス・モア
Carpentersで一番好きな曲です。明るい曲調なのに涙を誘う名曲です。

7.イマジン
これも説明のいらないJohn Lennonの超有名ソング。Aメロのピアノ伴奏は有名フレーズなのでそこも演奏フレーズにしました。

8.ルパン三世のテーマ’78
TVアニメの有名曲。やっぱり70年代のビッグバンド・アレンジは凄まじくカッコいいですね。あの時代のアーティストは時代を先に行き過ぎなぐらいですよ。自分はファンクっぽくアレンジしました。

9.君をのせて
これも説明のいらないジブリ映画「天空の城ラピュタ」のエンディング・テーマ曲。自分の尊敬する作曲家の1人、久石讓さんの曲です。至ってシンプルなダイアトニック・コード進行なのに名曲。「恐れ入ります」といったプロの技です。

10.G線上のアリア
クラシック・バラードで選曲したら「パッヘルベルのカノン」と1,2位を争うんじゃないかという有名曲ですね。じつはその「カノン」にBachが影響を受けて書いた曲だそうです。

11.ピアノ・ソナタ「月光」第1楽章より
クラシック作曲家で一番好きなBeethovenからピアノ曲を選曲しました。死にそうなぐらいに暗く憂鬱にゆっくりと演奏される曲の重みを感じるかなりヘヴィーな原曲をスピードメタルに料理しました。Beethovenに怒られてるかな(笑)

12.前奏曲~オペラ「カルメン」より~
リズミカルなギタープレイを教えるために選曲しました。原曲がすでに速いです(笑)とても楽しくオルタネイト・ピッキングが練習になるでしょう。

13.フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
3拍子の原曲がボサ・ノヴァのリメイクでこんなに有名になった曲は他にないのでは?というスタンダードな名曲。自分としては初めて?のジャズ・アレンジです。

14.スペイン
これはChick Coreaの名曲ですね。大抵の音楽学校で16分音符の譜面を読む練習で使用されるんではないでしょうか?激しいロックナンバーにアレンジしてあります。

15.荒城の月
小中学校唱歌や童謡といった類いの曲が昔から好きで、ギターで演奏したいと思っていた曲の1つです。23歳でこの世を去る滝廉太郎Randy Rhoadsに匹敵する日本の伝説的ミュージシャンですね。

16.蛍の光
スコットランドの民謡が日本の卒業式やお店の閉店ソングとして利用されている奇妙な経緯の曲。この本の締めくくりとして相応しいと思って選曲しました。パンクロック風にアレンジしております。

ざばぁ?っと書きましたが、曲数も多くアレンジは時間かかるのですが結構作業楽しいんですよ。まだまだ今回の本には選考漏れした曲が無数にあるので、ぜひシリーズ化して今後もたくさんの歴史的名曲をギターアレンジで皆さんに紹介して行きたいですね。ギタリストの方はもちろん、弾かない方もギターインストCDとして聴いて頂けたら嬉しいです。リットーミュージックさんのサイトで試聴が可能ですので下記サイトにアクセスしてみて下さい!それではまた?!!

http://www.rittor-music.co.jp/hp/score/guitar_data/09417107.html

次回は、いよいよ地獄本にメスを入れるか!?

【小林信一 公式サイト】http://www.nanagen.jp

地獄のコラムニスト・トレーニング~地獄壱

みなさん初めまして!今回から「地獄のコラムニスト・トレーニング」と題してコラムを書いていきますギタリストの小林信一です!どうぞヨロシク!

さて記念すべき第1回目は2月に発売しました筆者のソロアルバム『ネクタイ地獄』(キングレコード)について色んな観点から書こうと思います。

まず、そもそも「ギタリストのソロアルバム」って皆さんどんなイメージがありますか?恐らく大きく分けて2つのイメージがあるんじゃないでしょうか。

1つは、在籍バンドが有名になって知名度が上がり「そろそろソロでも(笑)」ってパターン。この中にはバンドが倦怠期に入り、一息つかせるための場合もありますよね。これを引き金に活動休止やバンド解散なんて事も目撃して来ましたよね皆さん(笑)それに対してもう1つのパターンは、元々ソロとしてのアーティスト活動がメインであり、ソロが向いているとされるサウンド・クリエイト・タイプのアルバムなりプロジェクトです。ジャンルが多様している場合や多重録音が好きなタイプも多いですね。

さぁ2つ上げてみましたが皆さんの見解は如何でしょうか?「あ~あの人のパターンは前者だ。」とか何人か思い当たったでしょうか?Richie Samboraのアルバムは前者でしょうし、Steve Vaiなんかが分かりやすい後者タイプではないでしょうか。

さて、そういう世界中にたくさんあるソロアルバムの中で自分は後者のサウンド・クリエイト・タイプのアルバムを作ろうとイメージしました。しかも、1つのテーマを持ったコンセプト的なアルバムで。

そもそも自分がインストゥルメンタル(器楽曲、インスト)に目覚めたのは、小学校の頃に親父に聴かされたブラスバンド(吹奏楽)の影響が大きい。親父は高校生の時にブラスバンドでトロンボーンを担当していたらしく、実家にあった古びたトロンボーンを眺めながら、吹奏楽のカセットテープを聴き、思い出話しやマーチ(行進曲)の格好良さを自分に熱く語ってくれたものでした。そんな流れからか物心のついた小林少年は小学校5年になると、至極自然に自分もブラスバンドに入り、トランペットを始めたのです。結局、中学校に入ってもブラスバンド部に入り、合計5年間トランペットを続けた。中3の時にはコルネットというトランペットとは若干違う兄弟のような楽器でしたがね。分かる人には分かる(笑)。

自分でも認識しておりますが、その頃にたくさんの音程や音質の違う楽器のハーモニーや各楽器の役割などのオーケストレイションを耳で学んだようです。オーケストラの音楽をスピーカー1つのステレオで聴くのと、オーケストラの中に自分が居るのとでは立体度合いが違う。たぶん7.1chでも比にならないでしょうね。

ちょっと脱線しましたが、このブラバン経験ともう1つ自分にインスト趣向を強くさせた物があります。それがYMOの存在です。これもまたトランペットをやっている5年間と被って聴いてたんですよ。だから10~15歳の間に自分は吹奏楽という古典的な音楽形態とシンセサイザーによる電子音楽とを同時に学んでいたんですね。今、この原稿を書きながら妙に納得している自分が居ますよ(笑)DTMにすんなり入れたのもこれか~みたいなね!

さて、そんなこんなで、インストでありオーケストレイションされた構築美の物に強く憧れて行く自分の解答の1つが今回のソロアルバムなんです。そりゃ~ここでフルートが欲しいとか、少年のボイスが欲しいとかなってしまうですよ。(アルバム聴いてくれた方なら分かるでしょう。)

では実際どのように制作しようか?となり、まず全体のテーマが大事だなというプログレ的な考えから、あれこれ考えた末、里見八剣伝にも出てくる「八徳」(儒教の八つの徳とされる8つの漢字)をテーマに曲を書いて行く事にしたのです。つまり8つの漢字に対して8曲作るということ。

8つの漢字とは、
仁義礼智忠信孝悌

それぞれの意味を調べてみると、下記のように言われている。

仁・・・思いやり、慈しみ。儒教の最高の徳とされる。
義・・・人道に従うこと、道理にかなうこと。普遍的正義。
礼・・・社会生活上の定まった形式。習俗を尊重する。
智・・・物の道理を知り、正しい判断を下すこと。智慧。
忠・・・心の中に偽りがないこと。権力者に忠誠を尽くす。
信・・・言葉で嘘を言わない事、相手の言葉をまことと受けて疑わない事。
孝・・・おもいはかること、工夫をめぐらすこと。親孝行すること。
悌・・・兄弟仲がいいこと。年長者に従うこと。

これを自分なりに解釈し直し、曲のタイトルを決めて作曲したのがこちらである。

仁・・・「トキハナテ」。世界平和を願う曲。
義・・・「ネクタイジゴク」。正義のヒーロー登場的な曲。
礼・・・「シキタリ」。日本の和を表す曲。
智・・・「サトリ」。智慧から悟りを拓くまでの物語的な曲。
忠・・・「ツクスイミ」。忠誠心をテーマに争い事の無意味を諭す曲。
信・・・「アイスルコト」。人を信じる究極は愛なのかな?という曲。
孝・・・「シャツガナイ」。親孝行をテーマに1人暮らしの青年の物語ソング。
悌・・・「ソラヲマウ」。人類みな兄弟をテーマに世界へ羽ばたくイメージ曲。

以上の8曲をメインに、他にイメージSEとして2曲をプラスした10曲入りのアルバム構成になっています。そして、このアルバム・イメージのためにギターもシェクターで制作して頂いたのです。指板上のポジションマークを八徳の漢字で刻印。そして、アジアなイメージで「空を舞う」と言えば「龍」ですよね。龍をボディーペイントして頂きました私のモデル「トキ」です。

ではここから最後にぶっちゃけトーク(笑)このアルバムのコンセプトの裏には世界から置き去りにされている感のある日本を元気にしたいという奮起の気持ちがテーマとして入っています。マスコミが都合良く使う「大和魂」や「武士道」、「侍スピリット」と言ったところでしょうか。もちろん私個人としても好きな言葉ですし、日頃から心にとどめている事ですが、この各言葉の響きに酔うだけでなく、その本質を忘れてはいけないし、そこが一番重要なところだと思うんですね。少しでも皆さんが素直に頑張れる熱くなれる世の中になったらいいな~と思うのですよ。特に若者にはね。そんなことを考えるきっかけにでもなれば嬉しいです。

ではまた!次回は新しい教則本「天國のギター・トレーニング・ソング」について書きます。

【小林信一 公式サイト】http://www.nanagen.jp


Warning: include(../../banner2.shtml) [function.include]: failed to open stream: No such file or directory in /home/sites/heteml/users73/b/e/e/beeast/web/beeast/story/kobayashi/wp-content/themes/beeast/footer.php on line 8

Warning: include(../../banner2.shtml) [function.include]: failed to open stream: No such file or directory in /home/sites/heteml/users73/b/e/e/beeast/web/beeast/story/kobayashi/wp-content/themes/beeast/footer.php on line 8

Warning: include() [function.include]: Failed opening '../../banner2.shtml' for inclusion (include_path='.:/usr/local/php5/php') in /home/sites/heteml/users73/b/e/e/beeast/web/beeast/story/kobayashi/wp-content/themes/beeast/footer.php on line 8