連載

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TEXT:桜坂秋太郎

ロックな生き様を紹介する「ロックライフソリューション」。第7回は山元(やまげん)猛氏にお話をうかがいたいと思います。私が本誌BEEASTを始めるより前に、実はやまげん氏の歌を聴く機会が何度かありました。その時の印象は、「気持ち良さそうに歌う、歌の上手い人」というものです。私も色々な人の歌を聴く機会がありますが、やまげん氏の歌は、とても印象に残っています。そして驚くべきことに、彼は歯科医師でもあります。

私が知り合った当時は、仕事の中心が歯科医師だったこともあり、凄い人がいるものだなと思いました。その数年後、とあるロックバーで偶然お会いすることがあり、そこで衝撃的な話を聞きました。一から歌を勉強するために、音楽スクールに入学すると言うのです。私の印象では、すでに「歌の上手い人」であり、いったい何を勉強するのだろうと、頭の中が「?」になったことを覚えています。

そして、それからまた数年の時間が流れ、やまげん氏は音楽スクールを卒業し、歌を職業にしていました。立派な職業である歯科医師の方はどうしたのだろうか、いったい何をどう考えているのだろうか、とても気になりました。そんな流れから、本誌連載「ロックライフソリューション~光と影のハイブリッド~」の取材を依頼。定例で彼が実施しているアコースティックライブ前の時間を使ってのインタビューをスタート。さて、どのような話が聞けるのでしょうか。

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B山元(やまげん)猛 プロフィール

19**年鹿児島県生まれ。小6から洋楽にはまり、音楽に興味を持つ。大学で上京し、軽音への加入から音楽活動をスタート。オリジナルバンドや多数のカバーバンドを経験。国家試験を通過し、歯科医師を本業とするため一時期音楽からは遠ざかるが、歌への情熱が忘れられず、音楽学校メーザー・ハウスへ入学。卒業後は歌の仕事を中心にしながら、歯科医師も継続する「二足のわらじ」生活をしている。

山元(やまげん)猛 Facebook:https://www.facebook.com/yamamoto.takeru/

Pax in TerroR— 今日は、ライブ前のお時間ありがとうございます。

やまげん:いえ、弾き語りのライブなので、それほど準備もありません(笑)。

— 今、歌をメインワークにしているとの事ですが、具体的に教えてください。

やまげん:はい。定期的には、女子プロレスの長与千種選手が、東京・湯島でやっているライブ居酒屋Super Freakで歌っています。その関係で、女子プロレスの会場の生演奏のお仕事も頂いています。その他、有名人の誕生会などのイベントで歌わせてもらったり、仮歌を入れたり。

— Super Freakで歌うようになったキッカケは、どのような流れですか?

やまげん:Super Freakは、2008年12月のオープンなんです。元々歌うことが大好きだった長与千種選手が作ったライブ居酒屋で、日替わりでステージをやっています。残念なことに、実は今年(2014年)の8月23日で、閉店が決まってしまったのですが。(Super Freak最終出演日:2014年8月21日)
※Super Freak:http://super-freak.net/

— え?そうなんですか。

やまげん:はい。長与千種選手が、新しく女子プロレスの「MARVELOUS」という団体を立ち上げたので、そちらの活動に専念するのが理由と聞いています。

— それは残念です。

やまげん:僕自身は、2011年の6月からSuper Freakにお世話になっています。ちょうどそれまで歌われていた男性ボーカルが辞めるということで、声がかかりました。当時は女性ボーカルと一緒に、バンドを率いてディスコナンバーを歌っていました。

— 今もディスコナンバーですか?

やまげん:いえ、その後バンドがなくなって、ギタリストの子と二人で、アコースティックをやっています。Super Freakが閉店するまで、出演は続けます。

— 2011年からということですが、その時期は音楽スクールに通っていた頃ですよね?

やまげん:そうです。確かメーザー・ハウスへ入学して1年くらいのタイミングだったと思います。

じゃにめん♪5— 本業である歯科医師の仕事は、音楽スクールに入る時、どうされました?

やまげん:音楽への時間を作るために、仕事を減らしました。以前に勤めていた、先輩のクリニックに出戻らせてもらって、そこで短期勤務です。

— 私が最初に歌を聴いたのは、かなり前のことです。ということは、当時は歯科医師にどっぷりの生活だったと思いますが、歌もやっていましたよね?(笑)

やまげん:そうですね。あの頃もJOURNEYのカバーバンド「じゃにめん」や、DOKKENのカバーバンド「土建」をやっていました。カバーバンドが中心でした。

— バンド活動を始めたのはいつ頃ですか?

やまげん:大学の頃の軽音ですね。その後は、大学卒業してから軽音の後輩に誘われてARCADIA(アルカディア)っていう、Melodic Speed Metalなバンドを立ち上げました。僕が抜けてから、2・3枚のアルバム出していたと思います。※ARCADIA:http://www.arcadia-metal.com/

— なるほど、そうなんですね。

やまげん:ですので、本格的にバンドを始めたのは遅い方です。ARCADIAを辞めてから、いくつかバンドを経て、2,3年経ったところでリタイヤしました。歌うのはしばらく止めていました。でも、たまにカバーをやっていまして、その頃にたぶん観てもらったんだと思います(笑)

— 私が見たのは、その頃だったわけですね(笑)。しかし、その後また歌をやろう!となるわけですが、どうしてですか?普通は本業の歯科医師を中心に考えると思いますし、バンドはお遊びで十分というか。

やまげん:仕事以外の生活の変化ということがありました。まぁ、プライベートの充実ということから、音楽活動を止めたような感じなのですが、数年してさらに変化がありまして(笑)、プライベートを気にしなくてすむ環境に戻ったといいますか(笑)。

— オブラートに包んで書きますので、大丈夫です(笑)。

やまげん:それで、これから自分はどうしようか……と思った時に、やりたいことをやろうと思ったんです。

— 歌がやりたい!と思ったわけですね。

やまげん:そうです。歯医医師は、いずれフェードアウトできたらいいなと思っています。なかなか難しいことだとわかっていますが(笑)、歌を仕事の中心にしたいなと。

— 固定で歌われているSuper Freakが閉店してしまいますが、次の展開は?

やまげん:別のお店のオーディションを受けました。そこで歌うことになりそうです。そこでは、70年代80年代のナンバーを歌うと思います。

— いわゆる箱バン(店舗と一定期間の契約を結び、演奏するバンド)ですか?

やまげん:そうです。オーディションでは、Layla(Derek and the Dominos)と、Move Over(Janis Joplin)を歌いました。まだお店が出来上がっていないので、少し先にはなると思います。

有坂美香&The Sunshowers— 音楽スクールがらみの紹介ですか?

やまげん:いえ、Super Freakの関係者の方から頂いたお話です。でも、メーザー・ハウスのコネクションも徐々に広がっています。

— 音楽スクールに入られるという時、ちょうどバーでお会いしましたが、最初から歌は上手だったと思いますし、スクールはいらないのではないか?と正直思いました。

やまげん:実はそれまでも、某ボーカルスクールでボイストレーニングはしていたんです。2年くらいトレーニングはしていました。もっと歌を学びたい!と思った時に、メーザー・ハウスを選びました。

— 音楽スクールはたくさんありますが、なぜメーザー・ハウスを?

やまげん:講師陣がしっかりしていて、卒業してからのケアが良さそうなので、入るならメーザー・ハウスがいいなと思いました。

— 実際に入ってみて、どうでした?

やまげん:僕は2年間学んだのですが、以前とは歌い方がまったく変わりました。それまでは1ステージ、声が持たないこともあったんですが、楽勝でキープできるようになりました。

— では、ロックの原体験を教えてください。

やまげん:洋楽を聴きはじめたのは小6ですね。当時は、Chicagoなどが流行っていて、テレビの「ベストヒットUSA」を毎週見ていました。ハードロックは18か19歳くらいからです。VowWowとかよく聴きました。大学に入って、軽音へ入ってからですね。

— 大学で上京を?

やまげん:そうです。鹿児島から、平成元年に上京しました(笑)。

— 学生時代は軽音でのバンドを続けたんですか?

やまげん:ちょうど僕が国家試験を通ったのが、インターンが研修医制度の法令化される一年前だったんです。でも色々とあって、うちの学校は前ノリでそれを始めたので(笑)、1年は研修医をやらないとならなくなって。それで大学院へ進みました。逆にバンドもしやすいかなっていう思いもあったし。

Super Freak— 国家資格を取って歯科医師への道を進むという事は、普通に考えると、あとはガッツリ歯医者稼ぐぜ!みたいな感じではないのでしょか?(笑)

やまげん:それが、僕はまったく無かったんですよね。大学に入る時も、親に「音大へ行きたい!」とゴネたのですが、音楽じゃ食えないと言われて(笑)。確かに真面目に勤めていれば、安定した職業ではあります。

— 現在お勤めされているクリニックは、音楽活動中心にした生活に、理解してくれているんですよね。

やまげん:はい。僕が元々大学院を出た時にお世話になった医院で、その頃もバンドをやっていたので、理解はしてもらっていました。その後そこをやめて、フルタイムの歯科医師として働いていましたが、出戻りですね(笑)。

— 今後ご自身が教える側になろう!みたいなのはありますか?

やまげん:まだ先ですね(笑)。ありがたいことに、メーザー・ハウスからも授業のお手伝いの話や、オープンスクールなどで歌わせてもらう機会がありますが、今は歌の実績を積むことを意識しています。

— とても恵まれている感じでしょうか?

やまげん:はい。本当に幸せだと思います。ありがたいことです。学校卒業してそのままになってしまうケースもありますが、声がかかりますので。残念なのは、若い同級生たちが、歌わなくなってしまう人がいる事ですね。人それぞれですが、寂しい気がします。

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インタビュー後の雑談で、何とまだ歌のレッスンに通っているという話を聞きました。何でも、メーザー・ハウスの卒業生を対象にした、個人レッスンがあるそうです。それに行ってみたら、まだ足りない部分が見つかったとのこと。歌への向上心は、まさに熱意の塊と言える気がしました。日常的な練習は、日中に自宅で歌っているようです。最近は弾き語りの練習も多いそうですが、アコースティックギターをかき鳴らしても、日中なら周りは仕事に出かけているので誰も居ないので、苦情も来ないという話でした。

ロックの世界で言えば、男性ボーカルはバンドで顔を売ろうとするケースが大半ですが、彼の場合はそうではなく、あくまで職業シンガーとしての道を見つめているのがよくわかりました。歌うナンバーも、オリジナルとかカバーとかの概念ではなく、“やまげんブランド”として歌っていく想いを強く感じました。またロック以外の分野の歌にも挑戦して、弾き語りでは女性フォークシンガーの歌を歌ったり、時にはジャズナンバーも歌ったりするそうです。

活動の拠点は東京中心で、地元の鹿児島にはあまり帰ってないようですが、最近では鹿児島もプレイする場所が増えて、一昨年くらいから地元のジャズミュージシャンたちと、何度かステージをともにしたこともあるとか。ジャンルにとらわれず、“やまげんブランド”としての歌で、これからも多くの人を魅了してくれるに違いありません。最新の情報では、長与千種選手が手掛けている「That’s女子プロレス」の興行、そのすべての試合で歌っているそうです。長与千種選手のこだわりで、選手の入場ソングはすべて生演奏だとか!これはすごいですね。

600That’s女子プロレス
☆☆☆全国ツアー始動☆☆☆

【チケット購入方法】
●MarvelCompanyで買う⇒info@marvelcompany.co.jpにメール下さい。
※お名前・ご住所・お電話番号・ご希望の大会席種を忘れずに明記して下さい。
※小学生以下のお子様、お身体の不自由な方は入場無料です。
※無料チケットはMarvelCompanyでのみの販売です。

詳しくはイベント公式サイトをご覧下さい。
最新チケット情報がご覧頂けます。
http://rayabijou.wix.com/thatsjoshipro


■2014/9/14(日) 埼玉県 熊谷市民体育館 開場16:00 試合開始17:00
RS席8000円 B席6000円 C席4000円
■2014/09/20(土) 愛知県 ポートメッセ名古屋国際展示場 第3展示場 開場17:00 試合開始18:00
RS席8000円 B席6000円 C席4000円
■2014/09/28(日) 群馬県 高崎ニューサンピア 開場15:00 試合開始16:00
RS席8000円 B席6000円 C席4000円
10月 九州4連戦が決定!!  ※「詳細は決定次第発表」
■2014/10/06(月)長崎県 大村市体育文化センター
■2014/10/07(火)大分県 大分イベントホール
■2014/10/08(水)福岡県 行橋市市民体育館
■2014/10/09(木)熊本県 熊本流通情報会館
メーザー・サマーセミナー
http://www.mesar.co.jp/event_summerseminar/

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<取材協力> Live & Dining Bar Jam Session
所在地:東京都文京区湯島3-40-11 オレンジビルB1
営業時間:17:00~23:00
電話:03-6806-0332
定休日:無し

公式サイト:http://jamsession.jp/
jam
35.707621,139.77222




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http://www.beeast69.com/category/serial/rocklifesolution


 
 
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