連載

メタルヘルス

MICHAEL BORMANN 編
TEXT:桜坂秋太郎

まさに師走。今月は分刻みのスケジュールの日が増えて、本当にめまぐるしい状況でした。気がつけば今日はもう大みそか。月末のネタ(メタルヘルス)やらねば!ということで、慌てて早朝に走り込みを開始。でも何かが違う!重い!そうです体がむちゃくちゃ重いのです。意図的に減らした忘年会ですが、それでもそれなりの数をこなしているので、しっかりと肥えてしまった様子。久しぶりに体重計に乗ってびっくり。しかも、むちゃくちゃ寒くてテンションダウン。こんなことではいけないと、中年魂を奮い立たせて頑張ります!

そんな私を奮い立たせてくれるのは、抜群の歌唱力と声質がウリのMICHAEL BORMANN。セクシーな声のシンガーに弱い私は、今月のdisk union複数のチョイスから迷わずにチョイス!彼の『CAPTURE THE MOMENT』というソロアルバムがお気に入りなのですが、JADED HEARTZENOのヴォーカリストとしても、素晴らしい作品を残しています。メロディアスなハードロックが好きな人なら、一度は聴いたことのある声ではないかと思います。さて今回のアルバムはこんな感じです!

disk union 今月の一押しアルバム
 
ジャケット

MICHAEL BORMANN「Different」
01. Life Is A Miracle 3:41
02. To The Top 4:17
03. Think Twice 3:46
04. Somebody 3:55
05. Mr Rock ‘N Roll 2:53
06. My Favourite Time 4:55
07. Breathless 3:52
08. Don’t You Tell Me 4:48
09. Wouldn’t Let You Down 4:20
10. Who Really Wants To Get Older 3:30
11. No Way Out – It Hurts 4:05
12. Was Mir Fehlt 2:50

【アルバム解説】
2010年12月01日発売!

ドイツ産叙情派メロディアス・ハード・ロック・バンドJADED HEARTやZENOをはじめ数々のキャリアを誇る、シーン屈指の実力者マイケル・ボーマンによる約2年振りの4thアルバム。前2作のようにJADED HEARTの叙情派サウンドを継承しつつも、今作ではよりアメリカンなポップ感覚を取り入れ、メロディの鮮度が増した仕上がり。ヘヴィな楽曲での文字通りの熱唱、胸を焦がすかのようなバラードでの熱演はもとより、これまで以上に多彩かつ、進化を遂げた表現力を堪能出来る作品。メンバーには元JADED HEARTのアンドレアス・リッペルマイヤーとクリス・イヴォが名を連ね、元JADED HEARTのバリッシュ・ケピックもゲスト参加。

【MICHAEL BORMANN 公式サイト】
http://www.michaelbormannpage.de/



【MICHAEL BORMANN】実施中その1

「Life Is A Miracle」で始まるこのアルバム。12曲入って約47分とランニングに向いたタイムです。それにしても、この声がたまりません。MICHAEL BORMANNのようなシンガーは、もっと世界中で評価されるべきであると力強く思います。本作はソロ4作目ということもあり、方向性を含め迷いが一切ない気がします。歌メロの後ろの鍵盤の味付けが印象的な「To The Top」。そして涙を誘うバラード「Think Twice」。残念ながらランニング中だと涙が出てきません!これは後で家に帰ってから、じっくり聴いて涙したいと思います。

MICHAEL BORMANNは、JON BON JOVIに声が似ていると言われることがありますが、「Somebody」は確かに少し被るところがあるような気がします。むしろBON JOVIファンに、もっとMICHAEL BORMANNを知ってほしいと思いながら、陽気な「Mr Rock’N Roll」へ。純粋なハードロックはもちろん、違うタッチのナンバーもしっかり魅力を伝えてくるあたり、並みの歌い手ではありません。ドラムのビートが無いナンバーですが、以外とランニングしやすいです。


【MICHAEL BORMANN】実施中その2

少しザラザラしたような声質が映える「My Favourite Time」。エモーショナルなミドルテンポは冬の寒さを忘れさせてくれるよう。ハードな「Breathless」は、ハスキーヴォイスでメロディアス。エフェクト処理したヴォーカルと、ギターの歪みがうまくミックスされています。そしてこれまたBON JOVIのような香りがする「Don’t You Tell Me」。このバラードも雰囲気が実に素晴らしく、早朝のランニングには向きませんが、じっくり聴きたいナンバー。

続いて哀愁たっぷりの「Wouldn’t Let You Down」。しかしMICHAEL BORMANNの声とメロディは、なぜこれほどまでに琴線に触れるのでしょうか。アップテンポな「Who Really Wants To Get Older」は、うねるベースラインがランニングを楽しいものに変えてくれます。そして「No Way Out–It Hurts」のアメリカンタッチの軽快さが、そろそろ辛くなってくる体を、前へ前へと押し進めてくれる気がします。


【MICHAEL BORMANN】最後の一曲が終わりフィナーレ

ラストナンバーは「Was Mir Fehlt」。ロックな激しさで終わらず、最後もバラードというのが、MICHAEL BORMANN。泣き出しそうな、これでもか!というエモーショナルな歌に誘われて、ランニングもクールダウンへ。すっかり体も温まったものの、よほど寒いのでしょうか、汗だくにはなっていません。私は基本、近所にある大型公園を走っていますが、周りを見渡すと誰も走っていません。早朝ランニングの人がゼロというのは、初めてかも。

最近流行りの自転車の方も見かけません。さすが大みそかです。私はいったい何をしているのでしょうか?そんなことを考えながら、クールダウン。ついでにもう一度アルバムを聴いています。この『Different』は聴かせるバラードが多いので、(一人で)暗い部屋の中で聴いたり、(一人で)明け方近い夜中の高速を飛ばす車の中で聴いたり、そのようなシチュエーションが似合いそうです。

自転車といえば忘年会で会う人の多くが、自転車通勤をされていました。さすが、ブームだけあって小金持ちのオッサンはすぐに飛びつくのでしょうか。高い自転車を買う口実は、内臓脂肪を減らすとか、脂肪肝対策とか、もっともな理由を口にして買うそうです。もちろん運動した分を飲み食いしているので、メタボ改善には至っていません。この一か月で2kg太った私も、もちろん人のことを言える立場ではありません。明日からは正月。お餅は一つがお茶碗一杯のライスと聞いたことがあります。メタルを聴きながら、危険なお雑煮の誘惑に負けないようにしたいと思います。メタボロックな同士達よ! さぁ一緒にメタルヘルス!

ランナー【THE CROWNの効果】
実施前:体重69.5kg/体脂肪23%
実施後:体重68.7kg/体脂肪21%