連載

レーベル資料館 ~Rock Will Never Die~

第2回 Case Of “SPIRITUAL BEAST”
TEXT:桜坂秋太郎

連載2回目は、SPIRITUAL BEASTをご紹介します。弊誌ビーストはBEEとの造語でスペルはBEEASTですが、同じビースト繋がりということで、そのレーベルスタンスを深く掘り下げて聞いてみたいと思います。この企画はレーベル側からのロックを伝える趣旨ですが、実際にレーベル側の話をユーザーが聞く機会はとても少ないので、一つの指標にしていただければ幸いです。

日本には熱くロックなレーベルがたくさん存在しています。日本のロック文化の底上げとして、熱くロックなレーベルが担うべき部分を、レーベル側はどう考えているのか興味深いものがあります。ミュージシャンやバンド側の言い分もあると思いますが、それらは一般の音楽雑誌のインタビューや音楽サイト(公式サイト含む)などで知ることができます。

MySpaceやデジタル配信が主流なこの時代に、あえてCDをリリースするという行為は、レーベル目線ではとても大変なことでしょう。それゆえにビジネスだけではない、レーベルのロックへの想いがあるのではないかと感じます。ビジネスだけで考えたら、レーベルはけして良い業界ではないことは、前回の冒頭に書いた通りです。

私を含め、いわゆるレコード世代は、CDへの音源デジタル適合はできましたが、環境デジタル適合は微妙な人が多いと思います。ダウンロードをしてiPodで聴くこともしていますが、やはりCDやレコードの“ジャケット”に愛着があり、それを眺めながら音楽を聴く習慣が身についています。

生まれた時から音楽がオールデジタルだった10代や、音楽はダウンロードが主流と言われる20代の人は“ジャケット”への思い入れは大きくないかもしれませんが、この“ジャケット”への愛着がある人は、CDを買う行為も音楽の楽しみの一つです。気に入ったレーベルを見つけて、ロックライフをよりエンジョイしてください!

【SPIRITUAL BEAST】の代表者 杉内哲さんにお話を聞いてみました。

まず始めに、【SPIRITUAL BEAST】の設立から現在までのプロフィールを教えてください。

杉内:弊社は2001年に、僕自身がやっているバンド、SOLITUDEのアルバムをリリースすべくスタートしたのが始まりです。そして2作目においてこのヘヴィ・メタル/ハード・ロックと言われる音楽ジャンルの中では、世界的に有名なバンドの一つでもあるTANKの復活作を、国内リリースしたのをきっかけに、海外アーティストもオリジナル、ライセンスを問わず、扱うようになりました。日本から海外へ、海外から日本へ。この素晴らしい音楽を一人でもより多くの方に紹介したい、そしてそれが今後の日本国内におけるヘヴィ・メタル/ハード・ロック・シーンの拡大に繋がなるのではないかという思いで日々活動しています。2005年に会社設立、2009年にはインディーズ・レーベルとしては稀とも言える、日本レコード協会への加盟。そして国内外のアーティストのコンサート企画/招聘などを扱う営業所を、名古屋に開設するなどして現在に至ってます。

レーベルのカラーとして打ち出している特徴やセールスポイントを教えてください。

杉内:現状、この手のジャンルを専門に毎月コンスタントにリリースしているレーベルは日本に数えるほどしかないのですが、その中でも先ほど言いました『日本から海外へ、海外から日本へ』を数多くの海外とのパイプをもとに実践出来ているのが弊社の強みでもありセールス・ポイントだと思っています。また、国内での販売を自社の販売/流通ルートとは別にメジャーのユニバーサル ミュージックさんを通して出来るのもその一つですね。そして、ライヴの企画、海外アーティストの招聘など、興行に関する業務が出来るのもポイントだと思っています。インディ−ズだからこそ出来る事、バンド経験を通して感じた事、理解出来ることを可能な限り、社員と一緒に具現化していきたいと思っています。

旬なお薦めをピックアップして紹介してください。

杉内:こちらの作品の4点になります。

SPIRITUAL BEASTのお薦めはこちら!

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【アーティスト】ORDEN OGAN
【タイトル】EASTON HOPE
【発売日】2010年3月17日(水)絶賛発売中
【定価】¥2,571(税抜価格)¥2,700(税込価格)

新たなジャーマン・メタル界期待のホープ、ワールドワイド・デビュー!
ドイツ『RockHard』誌をして、「BLIND GUARDIANの唯一の正統的後継者」と言わしめた次世代のジャーマン・メタル界の大器、ORDEN OGANのワールドワイド・デビュー・アルバム「Easton Hope」。早くも地元誌では2010年のベスト・アルバムの1枚に挙げられている作品が、日本盤のみボーナス・トラックを1曲追加収録して登場!ゲストに元BLIND GUARDIAN, SAVAGE CIRCUSのトーマス“トーメン”スタッシュ、元RUNNING WILDのマイク・モティが参加。重厚なクワイアに、パワーとスピードが共存したドラマティックなサウンドが特徴。

 

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【アーティスト】SYBREED
【タイトル】THE PULSE OF AWAKENING
【発売日】2010年3月24日(水)絶賛発売中
【定価】¥2,571(税抜価格)¥2,700(税込価格)

前作「Antares」で日本デビューも果たしたスイスの4人組インダストリアル/エクストリーム・メタラーの通算3枚目となるニュー・アルバム!
シンセを多用したサイバーな雰囲気と時にダンサブルなほどエレクトリカルなアレンジを施したメロディックかつ攻撃的な唯一無二のサウンドは、まさに近未来ヘヴィ・メタルと言えるだろう。
FEAR FACTORY, PARADISE LOST, FRONT LINE ASSEMBLYなどを手掛けたリース・フルバーがミックスを担当。日本盤のみ、ボーナス・トラックを1曲追加収録!

 

AncientBards_TAOTK_Cover

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【アーティスト】ANCIENT BARDS
【タイトル】THE ALLIANCE OF THE KINGS
【発売日】2010年4月21日(水)
【定価】¥2,571(税抜価格)¥2,700(税込価格)

イタリアから現れたシンフォニック/ファンタジック・パワー・メタル・バンドの衝撃のデビュー・アルバム!
北欧神話やケルトのイメージ、そして日本の「Final Fantasy」シリーズなどに影響を受けた、キーボーディストのダニエレ・マッツァの構想による壮大な物語、『The Black Crystal Sword Saga』が、女性シンガーのサラに加え、総勢13名にも及ぶクワイアによって見事に描かれていく。日本盤のみ、王菲(フェイ・ウォン)が歌った「ファイナルファンタジーVIII」の主題歌(植松伸夫が作曲を担当)で、1999年の第14回日本ゴールドディスク大賞でソング・オブ・ザ・イヤーに選ばれた“Eyes On Me”のカヴァーをボーナス・トラックとして追加収録!全編、激烈に疾走する楽曲、メロディックでクラシカルなギター、クワイアやキーボードを多用した壮大なドラマティックなサウンドが魅力。

 

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【アーティスト】SOLITUDE
【タイトル】BRAVE THE STORM
【発売日】2009年12月23日(水)絶賛発売中
【定価】¥2,571(税抜価格)¥2,700(税込価格)

ジャパニーズ・スラッシュの雄、SACRIFICEのメンバーを擁し、2001年のデビュー・アルバム「Virtual Image」で世界に衝撃を与えたSOLITUDEの、約8年振りとなるまさに待望のニュー・アルバム。クサいまでに泣きまくるギターとダーティでアグレッシヴなヴォーカル、疾走感のあるサウンドの基盤を支えるリズム隊と、まさに不変の王道ヘヴィ・メタル!マスタリングは、THE AGONIST, SHADOWS FALL, MASTODONなどの作品と同じく、NYの『West West Side Music』でアラン・ドゥーシェズが担当。アルバムの完成後には、“MAD”大内(ex. ANTHEM)がドラマーとして正式加入!4月から待望のツアーが開始されている。



今後のリリース作品や、アーティスト情報、また公募などあれば教えてください。

杉内:弊社は今までヘヴィ・メタル/ハード・ロックと言われるバンドのみをやってきておりますが、今後はもう少し幅広いジャンルのものでも素晴らしい作品であればどんどんやっていきたいと思っています。ラウド系、コア系、エクストリーム系も是非、今まで以上にやりたいですね。現在、日本のバンドもいくつか在籍しておりますが、海外のバンドが多い為か、国内のメタル系のバンドからの売込みは、ほとんどと言ってもいいほどありません。もしかしたら、国内のバンドには見向きもしないレーベルだと、どこかで思われているのかもしれませんね(笑)。確かに、良いと思える作品でないと逆に国内のシーンを停滞させてしまう事にもなりかねないのでリリースには慎重ですが、自分達に自信のあるバンドからの売込みはもっとあっても良いかと思っています。自分達の音とやっていることや姿勢に自信があるバンドは、是非、ご連絡下さい。待っています。

杉内さんが思う、レーベルを通じた「ロックシーン」への熱いコメントをお願いします!

杉内:現在、私達の身の回りにはいろいろなものが溢れてます。それらのものとどのように向かい合っていくかが、限りある時間の中で、最も重要な選択肢となることは間違いないでしょう。だからこそ、その中から、自分にとってかけがえのないもの、本当に大事だと思えるもの、末永く愛用(愛聴)していけるもの等を見つけられたらラッキーだと思います。僕は幼少の頃から音楽のある環境で音楽に魅せられて育ちました。これは、とてもラッキ−な事です。そして、バンド活動や様々な仕事やアルバイトをしてきて、偶然にも現在、音楽に携わる仕事が出来ています。先日、高校時代の友人に久し振りに会ったら、随分昔にも音楽で生活していきたいと言ってたよな!と言われて、思わずそうだったなぁ〜て思ってしまいました。その当時は将来バンドで生活をしていければと思っていたのが本心なのですが、なるほど、それとは違うけれど音楽で生活は出来ているんだなと改めて思いました。これって、とてもラッキーなことですよね。将来、どうなりたいか、またその為にはどうしたら良いかということは、方程式がないからこそ、面白いのだと思います。その時々のベストな選択肢を無理せず選んで、かたくなにやり続けさえすれば、振り返るとそこには自ずと道が出来ているのかもしれません。AC/DCの先日の来日公演でも思いましたが、彼等はこんなにビックになるなんてデビュー当時、メンバー自身思ってもいなかったはずだし、それでも、時代や流行に流されることなく同じスタイルでやり続けたからこそ、今があるのだと思います。『不変の美学』ともいうのでしょうか。とにかく一人でも多くの方にロックな生き方をしてもらいたいと思っています。結果は恐れなくて良いと思いますし、チャレンジすること、やり続けていくことが全てなのですから… 僕は少なくてもそう思っています。

ロゴ
■レーベル インフォメーション■
SPIRITUAL BEAST
http://www.spiritual-beast.com/

■アーティスト インフォメーション■

ORDEN OGAN
http://www.myspace.com/ordenogan

SYBREED
http://www.myspace.com/sybreed

ANCIENT BARDS
http://www.myspace.com/ancientbards

SOLITUDE
http://www.myspace.com/solitudejapan

■ビースト推薦文■

SPIRITUAL BEASTは、良質のヘヴィメタルだけを扱い、それをウリにしている。メタルファンへ確実なバンド作品を届けることを使命にしているため、どの作品もレベルが高い。今回紹介されているジャーマンメロディック系のオルデン・オーガン、ニューウェイヴなエクストリーム系のサイブリード、疾走シンフォニック系のエインシェント・バーズ、そしてソリチュード。どのバンドも損の無いすごい作品ばかり。SPIRITUAL BEASTのプライドを信じて、ぜひお薦めのCDを聞いてほしい!


 
 
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