連載

東京女子

TEXT:鈴木亮介

Photo全国の大学・短大・専門学校の公式協力の下、ロックなキャンパスライフを送る学生にスポットを当てる「キャンパスロック図鑑」。ラッキーセブン・7校目に登場するのは東京女子大学。当連載初となる女子大の登場です!また、これまで登場の6校はいずれも男性の代表にお話をうかがってきましたので、女性の代表に話を聞くのも今回が初です。「花の女子大生」はどのようなロックライフを過ごしているのか?リアルな実態に迫ります!!

と、鼻息荒くなる前に、まずは大学のご紹介を。「東女(とんじょ)」の愛称でもおなじみの東京女子大学は1918年に開学され、初代学長は旧5000円札の新渡戸稲造。善福寺川のほとりの美しいキャンパスや少人数教育など、学習環境の良さが魅力です。最近はOGに日本テレビ・西尾由佳理アナやテレビ朝日・野村真季アナなど多くの女性アナウンサーを輩出していることから、才色兼備のイメージも強いですね。

女子大というとロックとは縁遠いイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、中には熱いロックライフを送る学生も多くいます!今回は軽音楽研究会代表の野口恵さん(現代教養学部人文学科2年)に話を聞きました。

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— まずはじめに、東京女子大学軽音楽研究会の特長を教えてください。

野口:私たち軽音楽研究会の最大の特長は、バンドやパートを固定していないことです。部員の音楽の好みは、ポップス、ロック、パンク、ジャズ、アニソン、洋楽など多岐に渡ります。固定バンドではないので、好きな音楽を好きなメンバーと楽しむことが出来ます。時には、周囲の影響で好きな音楽の幅が広がることもあります。担当パートが固定ではないため、新たな楽器に挑戦することができるのも魅力と言えるでしょう。また、学年問わず交流があり仲がよく、アットホームなサークルだと思います。先輩後輩関係なくバンドを組んでいます。サークルを離れても遊びにいったり、食事に行ったり、ライブを見に行ったりすることも多いです。もちろんサークル活動の方も、部員同士で切磋琢磨し合いながら、楽しく、でも一生懸命に活動しています。

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— 部員数やバンド数はどのくらいでしょうか?バンド経験者が多いのでしょうか?

野口:現在の部員は35名です。バンド数に関しては、ライブごとにメンバーを組み替えていますので、決まっておりません。部員の中には経験者もいますが、初心者も多数在籍しております。私は経験者で入部しましたが、現在楽しく活動しております。経験者も高校時代には触れていなかった新たな楽器に挑戦するなど、初心者と同様に新鮮な喜びを感じている部員が多いようです。初心者で入った部員もどんどん上達し、楽しそうに活動しております。普段の活動は、年間を通して開催されるライブにあわせて練習を重ねていきます。学校が杉並にあるので、ライブは吉祥寺で行うことが多いですね。

— 年間を通してライブやイベントはどのくらい行うのですか?

野口:ライブは年間5回程度で、主なスケジュールは、新歓ライブ、新入生お披露目ライブ、夏ライブ、VERA祭ライブ、冬ライブ、四年生追い出しライブです。年によって増えたり減ったりすることもあります。時々、交流校さんのライブに出演させて頂くこともあります。私たち東京女子大学の学園祭である「VERA祭」では、学校の教室を使ってライブを行います。今年は11月13日、14日の2日間に実施し、いきものがかり木村カエラAvril Lavigneなどのコピーや、アニソンをやったバンドもありました。夏休みには毎年練習のための合宿もあります。練習合宿ではありますが、花火やバーベキューもやるので盛り上がります!ライブや合宿の他にも、春にはお花見、冬にはクリスマス会など、様々なイベントが計画されることもあり、部員同士の交流も盛んに行われます。

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— 活動の苦労や困ったことなどがあれば教えてください。

野口:私個人の苦労と言えば、毎回のライブで前回以上のものを出そうという目標を掲げているので、そのための練習が、苦労といえば苦労になると思います。しかし、それは同時に自分の楽しみでもあります。上手くいかなくても、次はどうしようか、こうしたらいいのではないか、そう考えることも毎日を充実させてくれる一つの要素であると思っています。バンドとして苦労することもあります。時には練習が上手くいかなかったり、意見が食い違って衝突したりすることもありました。しかしながら、今となってはそういったもの全てが次に繋がるものであると思うし、そのような苦労を経験したからこそ今のみんなとの関係があるのだと思います。一つのライブを成功させようというときにまず私が考えることは、バンドとして一定のテンションを保とうということです。毎回バンドが変わってしまうということは様々なメンバーと組めるという良さを持っている反面、毎回一からスタートしなければならないという難しさもあると思います。現在では気心の知れている仲間でも、最初はやはり戸惑うこともありました。でも、その中で部員同士の繋がりはより一層深まったし、改めてバンドを作っていくことの良さや楽しさを実感しました。

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— 野口代表にとって軽音楽研究会はどのような存在ですか?

野口:私にとって軽音は現在の学生生活の大半を占めているといっても過言ではありません。色々な面で、軽音は私の生活を充実させてくれます。まず、音楽を単純に楽しむ場であります。いいライブが出来た時には凄く充実感を感じるし、ひたすらに趣味に打ち込むことが凄く楽しいのです。サークルに入っていることで定期的にライブが出来、色々な人と音楽を楽しめます。また、音楽を通して知り合った友人・先輩・後輩は今の私にとってかけがえのない存在です。「部室に行けば間違いない」とよく私は言っているのですが、部室は私の第二の家のような、そんな場所になっています。

— 最後に、今後の目標を教えてください。

野口:個人の目標としては、もっと技術や表現力を身に付け、前回のライブより良いライブをするということです。お客さんに楽しんでもらうということも念頭におきつつ、空間全体を引き込むようなライブをしたいです。軽音全体の目標は、部員全員が心から楽しめるサークルにすることです。軽音楽研究会ですので、真ん中には音楽があります。音を楽しむということを中心に考え、それとともに仲間との繋がりを大切にしていけたらと思っております。

Photo※東京女子大学よりメッセージ

2009年4月よりスタートした現代教養学部では、国際性に富んだリベラル・アーツ教育という、創立以来重視してきた教育の本質はそのままに、より自由で、現代に合った学びがあなたを待っています。

【オープンキャンパス】 予約不要・入退場自由
オープンキャンパスではガイダンスや個別相談を通し大学について詳しく知ることができます。キャンパスツアーや在学生とのフリートークなど、大学の雰囲気を実際に感じてもらえるようなプログラムも盛りだくさんです。ご家族やお友だちと一緒にお気軽にご参加ください。お待ちしています!

プログラム詳細は、こちらの本学HPにて、ご確認ください。

◆東京女子大学 軽音楽研究会 HP
http://31.xmbs.jp/tjkon-152622-ch.php?guid=on

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興味のある方は是非ライブへお越しください!
現在企画中の冬ライブを、12月22日に行います。詳細は決定次第ホームページに掲載していこうと思いますので、チェックしてみてください。

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◆東京女子大学プロフィール
・ 大学住所
〒167-8585 東京都杉並区善福寺2-6-1
・ 創立年
1918年
・ 学生数
(2010年11月現在:大学院含む)4321名
・ 大学HP
http://www.twcu.ac.jp/

◆ビースト推薦文
苦労話は話したくないという学生も多いのですが、今回、野口代表には活動の苦労について率直な胸の内を語っていただきました。その言葉には芯があり、力強さを感じます。確かに、バンド編成を毎回変えるということは、常に新鮮な気持ちで取り組める半面、振り出しに戻るかのような徒労を感じる瞬間もあることでしょう。でも、野口代表のこの一言に軽音楽研究会の魅力がグッと詰まっているなと感じました。「部室に行けば間違いない」。…いい口癖ですね。読者の皆さんの学生時代には、そのような心の拠り所はありましたか?