連載

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TEXT:鈴木亮介

Photo大学生の就職活動について、このほど政府はその解禁時期を「大学3年生の3月」に、現行より3ヶ月繰り下げるよう経済界に要請するようです。これについては賛否両論あるようですが、そもそも某作家の言葉を借りれば「リクルートスーツという無個性に身を包み、自己の個性を主張するという矛盾をやってのける」わが国の就職活動、この機会に就活の時期だけでなくその方法も検討し、学生にとって有意義なシステムになることを望みたいと思います。

さてロック版・箱根駅伝ことキャンパスロック図鑑、33校目は前回に引き続き四国の大学、高知大学が登場します。高知大学は旧制高知高等学校などを母体として1949年に開学。人文学部、教育学部、理学部、農学部に加え、2003年に高知医科大学と統合し医学部も設置。高知県唯一の国立大学法人として地域から世界に発信できる高度な学術研究を推進しています。

そんな高知大学から今回ご紹介するのは、軽音サークルSEA BREEZE!部長を務める、理学部理学科3年生の末永裕樹さんにお話を伺いました。

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— まずはじめに、高知大学 SEA BREEZEの部員数やバンド数はどのくらいでしょうか? また、主な活動についても教えてください。

末永:部員は3月末時点で1年生11名、2年生14名、3年生5名に、卒業した4年生11名も加えると合計41名で、バンド数は10~20ほどあります。基本は1、2、3年生が現役として活動していますが、4年生やOBの方、また、他の軽音サークル部員とバンドを組む部員もいます。毎週土曜日に部会を開き、週ごとの練習決めなどを行います。練習施設は大学のサークル棟の大練習場を、毎日8時から21時まで利用することができます。バンド練習だけでなく個人練習もできるので、自宅での練習が難しいパートも十分に練習することができます。練習場が空いている時間を使って、セッションなどをする部員も多く、楽しく練習しています。
 

— SEA BREEZEの特長を教えてください。

末永:私たち軽音サークルSEA BREEZEでは、コピーバンド、オリジナルバンドを組み日々活動しています。コピーバンドでは邦楽、洋楽、アニメソングなど様々なジャンルのコピーを行っています。高知大学には3つの軽音サークルがありますが、SEA BREEZEは、サークルのイベントだけではなく、様々なライブハウスのイベントに出演するなど自由な活動が特長です。新入生は初心者が多いため、各パートでセミナーを開き、指導をするようにしています。
 
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— ライブやイベントにはどのようなものがありますか?

末永:ライブのイベントは季節ごとに1度ずつと、新歓ライブ、新入生発表会、大学祭ライブ、定期演奏会や、提案に応じてのイベントを行います。イベントの会場は大学の大教室やライブハウスを借りるなど様々です。大学の大教室でのライブでは、PAなどすべて自分たちで行っています。また、夏休みには慰安旅行があり、1年生からOBの方まで幅広く参加しています。他にも食事会やバーベキューを定期的に行うなど、部員どうしが学年の壁を越えて活動できるように交流の場をたくさん設けています。
 

— 活動の苦労や困ったことなどがあれば教えてください。

末永:一度部員の演奏について、本当にこれでいいのかと考えたことがありました。一時期バンド数も少なく、練習場も全く埋まっていなかったときがあり、その時は必死に考えました。しかしみんなで話し合いを開き、全員がこれではだめだと思ってくれたことで、バンド数も増え、練習場もしっかりと埋まるようになりました。このときの気持ちを忘れず、もっと部員のことを考え、しっかりと活動していきたいと思います。
 
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—末永部長にとって高知大学SEA BREEZEはどのような存在ですか?

末永:僕にとってSEA BREEZEは大学生活の大半を占めていると思います。新入生として初めて見学に行ったときはすごくインパクトがあるサークルで、入るならここしかないと思いました(笑)1年生のときから授業の時間以外はずっと部室に入り浸っていたので、これまでの大学生活の大半をSEA BREEZEで過ごしたと思っています。このサークルで今まで何度も死線をくぐり抜けてきたので、人間として色んな面で成長することができたと思います。SEA BREEZEは僕をROCKにしてくれました。こんな経験をするのは僕が生きていく中で絶対二度とないと思います。人間はそんな簡単に死なないということをSEA BREEZEは教えてくれました。
 

— 最後に、今後の目標を教えてください。

Photo末永:今後のサークル全体の目標として一番に挙げられるのは、部員全員が音楽を楽しむことができ、高知大学で過ごす時間を充実させるような活動をするということです。軽音サークルに入った以上は、音楽をすることが楽しいと思わないといけないと思っているので、技術やセンスよりも、音楽を楽しむということを第1の目標としています。練習やライブをする環境など、ものすごく充実した環境を提供してもらっているので、部員の一人ひとりがそのことを自覚し、利用できる時間を無駄にしないように練習に励みたいと思います。また、部長としてしっかり部員たちがついてきてくれるように、部長としての仕事をきっちりとこなし、部員たちが楽しめるような環境づくりに努め、練習も怠らないようにしたいと思います。
 

※高知大学よりメッセージ
Photo高知大学では「5つの能力」(表現力・プレゼンテーション能力・コミュニケーション能力・異文化理解能力・情報活用能力)を育み、
「4つのCで高知から世界へ!」社会が求める変革CHANGEを認識し、これを改革の好機CHANCEと捉え、挑戦CHALLENGEし、21世紀に求められる大学を創造CREATEします。
 
オープンキャンパスや大学祭等のイベント情報は、ホームページでお知らせしています。ぜひご覧ください。
 
 

◆高知大学 SEA BREEZE
http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=sea_breeze
 
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私たちSEA BREEZEは常にROCKを追い求めて活動しています。高知大学の他のどんな団体よりも過激で、大学生活の刺激になると思います。楽器初心者でもバンド初心者でも関係なくみんなで楽しくバンドをすることができ、先輩後輩の区別なく音楽を楽しむことができます。今後のライブ予定としては5月の新歓ライブ、11月の大学祭ライブがあり、他にも企画を立てようと思っています。部員も常に募集しており、入部するしないに関係なく、見学だけの方でも歓迎します。ここまで楽しいサークルは他にないと断言できます。とにかく来ればわかります!みんなで音楽しましょう!
 
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◆高知大学 プロフィール
・ 大学住所
朝倉キャンパス(人文学部、教育学部、理学部)
 〒780-8520  高知県高知市曙町二丁目5番1号
岡豊キャンパス(医学部)
 〒783-8505  高知県南国市岡豊町小蓮
物部キャンパス(農学部)
 〒783-8502  高知県南国市物部乙200
・創立年
高知大学と高知医科大学統合:2003年(平成15年)
高知大学:1949年(昭和24年)
高知医科大学:1976年(昭和51年)
・学生数(平成25年4月現在)
学 部:5,021人
大学院:587人
・ 大学HP
http://www.kochi-u.ac.jp/


◆ビースト推薦文
末永部長の「SEA BREEZEは僕をROCKにしてくれました」という言葉が印象的でした。楽しいからこそのサークルですが、「あれ、楽しくないな」という思いが芽生えた次の瞬間に、どう行動するか。「楽しくないから辞めちゃおう…」となったら、そこでおしまいです。そこで「じゃあどうやったら楽しくなるかな」と考え、行動できる人こそが本当の楽しさ、幸福を手にし、社会で成功することができるのではないかと思います。

「バンド数も少なく、練習場も全く埋まらない」状態を経験し、そこから生まれ変わった今のサークルにはきっと、簡単には味わえない楽しさ、やりがいが満ち溢れていることでしょう。


 
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【連載】キャンパスロック図鑑 バックナンバーはこちら
http://www.beeast69.com/category/serial/campus