連載

亜細亜大学

TEXT:鈴木亮介

Photo先日、大学生と大学院生の2人に1人が将来の進路に公務員になりたいと「思っている」または「思ったことがある」と回答した、調査結果が報道されていました。「自分の夢の実現のために、残業のない仕事を」「この分野で社会貢献したい」等々、様々なケースがあることと思いますが、調査結果の報道の中で気になったのは、「公務員志望者の大多数は両親の勧めがきっかけ」というもの。周囲の様々な人のアドバイスは活かしつつ、ぜひ主体的に自分自身の将来を選択してほしいと思います。

さてロック版箱根駅伝こと「キャンパスロック図鑑」、21校目となる今回より関東地方に戻ります。登場するのは東京・武蔵野市の亜細亜大学!1941年に興亜専門学校として開設されたのが起源で、「自助協力」を建学の精神としています。大学は経営学部、経済学部、法学部、国際関係学部の4学部で構成され、「学名の通りアジアで広く活躍できる人材育成に努めている大学です。スポーツにも力を入れており、大学野球や箱根駅伝でも大学名を聞く機会が多いですね。

そんな亜細亜大学から今回ご紹介するのは、世界民謡研究会!経営学部経営学科3年で、バンドではギターを担当する森信貴代表に話を聞きました。

— まずはじめに、亜細亜大学世界民謡研究会の特長を教えてください。

森:私たち亜細亜大学学術文化連合会所属の世界民謡研究会(通称:民研)は、J-ロックやパンク、メタルやポップスなどジャンルを問わず自分たちのやりたいバンドやアーティストのコピーを主に行って活動している団体です。亜細亜大学には他にもバンドやジャズなどのライブを行う団体があと2団体ほどあるのですが、中でも民研は、部員数が少ないですが、練習時間やライブなど活動量の多い団体です。学内の他団体との交流ライブを行うほか、近隣の大学と合同ライブも行うなど、交流が多く、技術や仲間意識などの学校の授業では教わることの決してできない大切なことを毎日のように学ぶことができます。部活動を引退した後のOB、OGとの交流も途切れることはなく、1人1人が家族の一員のような団体です。

— 部員数やバンド数はどのくらいでしょうか? また、主な活動についても教えてください。

Photo森:(インタビュー回答の2012年4月現在)まだ新1年生が入部していないので、これから先どうなるかはわかりませんが、2年生3年生合わせて10名で活動しています。バンドは4バンドほど組むことができていますが、中には3バンド兼任している部員もいるため、練習を組むことが少し大変な状況でもあります。普段の活動は学校にある消音スタジオや教室を借用し、倉庫から機材を搬入し、行うという形をとっています。活動は毎週月・水・金曜で、放課後から学校で活動できる21時ギリギリまで時間をフルに活用しています。千葉や埼玉から通っている部員もその活動が終わった後、その距離を機材を持ちながら帰宅するため、とても大変な思いをしていますが、それでも続けている理由はやはり楽しく活動できているからこそだなと感じています。

— ライブやイベントにはどのようなものがありますか?

森:基本的に月1回のライブを行っているのですが、そのどれもが同じ形式というわけではなく、そのライブごとに全く違った形をとっています。箇条書きですが、紹介していきたいと思います。4月・新入生歓迎ライブ、5月・3団体合同ライブ・四大学(亜大、日本獣医生命科学大学、法政大学、武蔵野大学)コラボライブ、6月・春季定期演奏会・音楽祭・文連祭、7月・新入生デビューライブ、9月・夏合宿、10月・日本獣医生命科学大学とのコラボライブ、11月・アジア祭(学園祭)、12月・冬季定期演奏会、2月・卒業生追い出しコンサート、3月・春合宿。といった感じです。この中でも最も大きい2つの定期演奏会はライブハウスを借用し、部員全員がステージに立ってライブを行うことが出来ます。この2つ以外のライブでは、亜細亜大学にあるホールや講堂を使用したり、学園祭であったら教室、他大学との交流ライブであったらその大学の体育館を使用したりと様々です。合宿は年2回行い、部員との絆が大きく縮まる大切な行事でもあります。

— 活動の苦労や困ったことなどがあれば教えてください。

Photo森:近年、部員の減少が危ぶまれているので1人で何バンドも兼任しなければならない状況であり、特にバンドの要であるドラムとギターを担当する部員がそれぞれ2人しかいないので、現在ある4バンド中3バンドはその2人が各パートを担当しています。我々世界民謡研究会は夏休み頃を境に、前期と後期にそれぞれ春と冬の定期演奏会に向けてバンドを組むのですが、毎年春の定期演奏会に出演するバンドは2、3年生のみで構成されるため、各々への負担がすさまじいのです。その分技術の向上も見込めるので、確実に悪いこととは言えないのですが、月1回のライブに注ぐ力が分散してしまうので決して良いこととも一概には言えない状況です。出来る限り多くの1年生に入部してもらいたいものです。

—森代表にとって亜細亜大学世界民謡研究会はどのような存在ですか?

森:私が1年生のときにこの部活へ入部したきっかけは、当時ものすごく可愛い先輩がいたからという、とてもヨコシマな気持ちでした。しかし、当時は先輩方1人1人がひとクセもふたクセもある人たちばかりで、とても良くしてくれました。実は大学を2年間で辞め、デザイン系の専門学校へ進学する予定でしたが、周りの人たちの優しさや温かさに触れ、この部活、大学へ留まることを決意しました。自分にとってこの世界民謡研究会は家族のような存在です。1人欠けても代わりはいないと思っています。顧問をはじめとした教職員の皆さん、OBを含め、全員が兄や姉、後輩たちは弟や妹のようなかけがえのない存在です。この部へ入部したことで自分の世界観が広がり、人とのつながりがこの2、3年で急速に増えていったようにも感じています。

— 最後に、今後の目標を教えてください。

Photo森:今は少しでも多くの新入部員を入れることと、団体名でロックバンドをやっている団体、部活動だということを亜細亜大学の生徒に認識させることを目標に活動しています。世界民謡研究会という名前だけでバンド部だと分かる亜細亜大学生はまだ全体の半分ほどのように感じています。この名前は45年前の大学創設時(=昭和42年)から継承しています。当時の世相は、まだロックをやることが一般的に定着していなかった時代だったため、この名称にしたという説が有力らしいです。現在は少しでも多くの方にライブへと足を運んでもらいたいので宣伝活動を頻繁に行い、学生自治会が主催する学内の行事にも積極的に参加し、アピールに努めています。

個人の目標としては、後悔のないように全力で楽しむことです。バンドは楽しくなければ意味がない、見せる側も見る側もすべてのライブで1人でも多くの人が笑顔になれるような雰囲気づくりをしていきたいです。

Photo※亜細亜大学よりメッセージ

今年の11/1(木)~11/3(土)は学園祭(アジア祭)です。
たくさんの屋台やイベントが満載。
どなたでもお越しいただけ、地域の方も楽しみにされています。

その他行事のご案内やレポートは
広報アジアOnlineでご覧いただけます。
http://www.asia-u.ac.jp/official/online/
 
 

◆亜細亜大学世界民謡研究会
Twitterアカウント

https://twitter.com/#!/minken_tw
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世界民謡研究会は「来るものは拒まず!」を新入生勧誘のモットーにしています。本気でバンドをやりたい人も大学から何かを始めたいという人も大歓迎です!興味がある方は是非Twitterアカウントよりご連絡を!
 

◆亜細亜大学/亜細亜大学短期大学部
 プロフィール

・ 大学住所
〒180-8629
東京都武蔵野市境5-24-10
・ 創立年
1941年(昭和16年)
・ 学生数(2012年4月現在)
大学:6,306人 / 短期大学部:414人
・ 大学HP
http://www.asia-u.ac.jp/


◆ビースト推薦文
これまでに登場した部活、サークルと比べて「世界民謡研究会」という名前は、確かにロックとは縁遠い名前ですが、大学創設時から続く伝統を今も守り続けているのですね。そして、それは単に名前を守っているというだけでなく、そうした「ロック=不良」というレッテルを貼られ辛酸を舐めてきた先輩たちの熱いロックスピリットもしっかり継承しているということに違いありません。

少人数でバンドを掛け持ちし苦労しているというエピソードは、思わずわが身になぞらえて「うんうん、そうだよね」とうなずいてしまいました…少数精鋭のBEEAST編集部と同じ境遇です!困難の中にあっても、自分達のやりたいもの、「楽しい」という気持ちをとことん信じてやり抜けば、きっと良いものができるはずです。

「ライブで1人でも多くの人が笑顔になれるように」と語る森代表。私たちBEEASTも、1人でも多くの人が笑顔になれる記事づくりを引き続き目指していきます。ともにがんばりましょう!!