演奏

TEXT:鈴木亮介 PHOTO:万年平男

本誌読者にはおなじみのLA★69。その音楽性やバンドの色については、バンド名から一目瞭然、80年代に世界的なムーブメントを巻き起こしたLAメタルを下地としている。西海岸の底抜けな陽気さと、「ヘアメタル」とも呼ばれるド派手メイクに盛り髪。そうしたLAメタルの系譜を彼らは真正面から受け継ぎ、関西から全国へとその名を轟かせている。年末、新宿WildsideTokyoにてニューアルバム『GENERATION ROCK STAR』のリリースパーティーとしてワンマンライブを敢行するということで、その模様を取材した。

開場は午後6時。開演まで1時間もあるというのに、熱心なファンは早々に入場し、ドリンク片手にスタンバイしている。見ると、どのファンもしっかりと「正装」している。ふらっと遊びに来たという身なりではなく、しっかりとスーツスタイルやドレススタイルに着飾っているのだ。けれども緊張感漂うガチガチな感じというわけではなく、思い思いに語り合っていて、非常に活気のあるオーディエンスだ。ファンにしっかり愛されているバンドだということが開演前から既に伺える。ますます期待が高まる。

 


 


そして午後7時を回り、ついに開演。単車のエンジン音とともに幕が開け、アメリカ合衆国国歌「The Star Spangled Banner」の威厳あるメロディに乗って、メンバーが登場!★MARK★(Vocal)、JACK 69 HYUGA(Guitar、以下:JACK)、KAZUKI(Bass)、キャプテン★いえっち(Drums)の四勇士たちが定位置につく。今宵はクリスマス直前のライブということで、JACKはサンタクロースのコスチュームに身を包んでいる。
 
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「よい子のみんなに、ゆかいな仲間からプレゼントだぜ!」冒頭・1曲目は2008年リリースの「Julia」。2曲目は新譜『GENERATION ROCK STAR』より、「GOING MY WAY」。高速なテンポに合わせてオーディエンスも頭を振り、拳を高く挙げ、飛ばす飛ばす!「BABY THE LUCKY STAR」ではぴったり息のあったコール&レスポンスで、ステージとオーディエンスの見事なまでの一体感!楽しい夜にしてくれそうだ。

 


 


MCを挟んで4曲目は身を委ねたくなる安心感がある「STAND UP AND SHOUT」。そして5曲目の「That is my life」では★MARK★の絶叫がここWildsideにこだまする。6曲目「Keep on ROCKIN’ MIND」は手拍子とともに早いテンポで四勇士が突っ走る!

 


 


2度目のMCで披露されたJACKKAZUKIの大声合戦に続き、7曲目はニューアルバムのタイトル名にもなっている「GENERATION ROCK STAR」。やはりハードなナンバーが彼らの持ち味をグイグイ引き出す。キャプテン★いえっちの安定感あるドラムに合わせ、オーディエンスは終始頭を振りまくっている。それは、8曲目「SHOUT AT THE BASTARD」でも全く衰えることない!
 
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暴走的なナンバー「HONEY TRAP」が終わると、トナカイ姿のゲストが登場!THE LEXからHIDEKI(Vocal&Guitar)だ。「いい笑顔を見せてくれ!」と叫んだのち、JACKがボーカルを取る「COME ON! SEX AND ROCK’N ROLL」、★MARK★が再びステージに戻り「WE ARE,YOU ARE SPECIAL “ONE”」「MESSAGE」といずれもニューアルバムの中から明るくノリのいい楽曲を披露。ますます白熱する!

 


 


「さあここから後半戦だ!声出してけ!」★MARK★JACKがステージを縦横無尽に走り回り、「ROCK ROCK」と「SUNSHINE GIRLFRIEND」を披露。オーディエンスも負けじとジャンプ!とにかく暴れまくって、最後は「R&R with I Love You」でビシッと締める。爆音轟音でガンガン攻めるステージは時間の経過を忘れさせる。「あれ、もう15曲もやってたの?」と。

 


 


アンコールではなんと、メンバー全員がサンタクロースに扮して登場。中には「ミニスカサンタ」もいて、意外な脚線美を披露。2011年の漢字にもなった「『絆』」では、ヘドバンの嵐!KAZUKIキャプテン★いえっちによって放たれる重低音のうねりが秀逸で、しびれてしまう。そしてアンコールラストはHIDEKIも加わってのツインギターで、「★NEW BREED BAD BOY★」が豪華に披露された。その名の通りバッドボーイズたちによる、病みつきになるラウド・ミュージック。会場との一体感に圧倒されずにはいられない。
 
彼らは間違いなく国内を代表するLAメタルの後継者、いわばLAメタルの正統派だ。それは音楽性だけでなく、洗練されつくしたパフォーマンス、ファンを大切にする姿勢、外面内面のキャラクター作り…全てにおいて、音楽に対する真摯な姿勢が垣間見える。それでいて、敷居の高さは感じられない。そのセクシーな音楽を武器に、2012年もますます突っ走って行ってほしい。

◆LA★69 公式サイト
http://la-69.com/
 




 
◆LA★69インフォメーション
【CRAZY NIGHT 悪夢の頂上決戦】
2012/03/30(金) 【新宿】Wildside Tokyo
OPEN 18:00/START 18:30
【出演】LA★69DEAD EYED SPIDERBLADE
◆セットリスト
M01. Julia
M02. GOING MY WAY
M03. BABY THE LUCKY STAR
M04. STAND UP AND SHOUT
M05. That is my life
M06. Keep on ROCKIN’ MIND
M07. GENERATION ROCK STAR
M08. SHOUT AT THE BASTARD
M09. HONEY TRAP
M10. COME ON! SEX AND ROCK’N ROLL
M11. WE ARE,YOU ARE SPECIAL “ONE”
M12. MESSAGE
M13. ROCK ROCK
M14. SUNSHINE GIRLFRIEND
M15. R&R with I Love You
-encore-
M16. 『絆』
M17. ★NEW BREED BAD BOY★