演奏

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TEXT & PHOTO:桜坂秋太郎

018日本を代表するヘヴィメタルシンガー、さかもとえいぞうANTHEMのフロントマンだけでなく、EIZO JAPANなどのソロプロジェクトバンドでも精力的に活躍中だ。そして誰もやっていなかったアニメソングのヘヴィメタル歌唱というジャンルで、一世風靡したアニメタルの衝撃はいまだに忘れることができない。アニメタルではテレビ番組を通じたお茶の間への進出もしているため、ロックにあまり詳しくない人への認知度も高い。
 
この数年は海外での活動も定期的に行っていて、特に南米などでは、熱狂的なファンが大勢いる。当然、歌の上手さはピカイチなのだが、彼のフランクな飾らないスタイルも、多くのファンの気持ちをつかむ理由の一つではないだろうか。そんな彼が「赤坂見附独演交流会」と題して、弾き語りの定例会を実施している。“究極のライブスタイル” と言われるその内容を、今日はレポートしてみたい。
 
「赤坂見附独演交流会」というタイトル通り、もちろん会場は赤坂見附。弊誌の大人気連載「ロック酒場探訪記」にも登場したKyosuke代表のJ ROCK CAFEがその舞台となる。開場の1時間前くらいに到着したが、すでにビルの1Fにはたくさんのファンらしき女性の姿。エレベーターで5Fへ上がると、リハーサルの真っ最中だ。一曲を通したり、何度も同じフレーズを細かく確認したり、プロ意識の高い彼は、納得するまでその行動を繰り返している。

第一部
 
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「赤坂見附独演交流会」は二部構成になっている。第一部はさかもとえいぞうが愛する昭和歌謡のカヴァーを入れた弾き語り。第二部はソロのオリジナルナンバーを中心に弾き語る。時間にしてトータル3時間という長丁場!これは並大抵の弾き語りではない。確かにシンガー“さかもとえいぞう”を感じる“究極のライブスタイル”だ。開演定刻、アコースティックギターの音色が会場を包み込む。いよいよスタートだ。
 
まずは挨拶代りのナンバー「Guten Tag」。続いて「ロマンス プロムナード」で会場の手拍子を一つにまとめる。MCから「桃色ハレソラ」と「Shout! Smile! Shine!」へ。上手な唄につい耳がいってしまうが、その唄を引き立てるギタープレイも抜群だ。コードストロークだけでなく細かいフレーズが光る。じっくりと聴き惚れるスローな「美しが丘」から「TIGHTROPE」へ。MCをはさんで「Forever Young」。サビを叫び、大きな手拍子をするファンの熱気が、カメラのファインダー越しに伝わってくる。
 
続いて昭和歌謡コーナーへ。1973年、さかもとえいぞうの小学生の頃のアイドルソングから西城秀樹のシングル「青春に賭けよう」。そして1979年の郷ひろみのシングル「ナイヨ・ナイヨ・ナイト」へ。思わず「懐かしい!」と口に出てしまう。続いて1977年の野口五郎のシングル「武蔵野詩人」。物悲しくも昭和な歌詞を切々と唄うさかもとえいぞうの世界は実に奥深い。そのまま女性歌手、山口百恵の1979年のシングル「美・サイレント」へ。阿木燿子宇崎竜童のコンビ作品を代表するナンバーだ。熱唱するさかもとえいぞうがなんともカッコイイ!
 
MCをはさみ、春の応援歌という紹介から渡辺真知子の1980年のシングル「唇よ熱く君を語れ」。まさに昭和の名曲。昭和が青春だった私も、この時代のナンバーは心の奥底に眠るメロディだ。デジタルビートに埋もれた平成の時代に、心和むのはやはり昭和ソングなのだろうか。そして1986年、昭和後期の大ヒットナンバーであるスターダストレビューのシングル「今夜だけきっと」へ。根本要に聴かせたいほどさかもとえいぞうの唄は素晴らしい。第一部の最後は、子供歌手ナルの「朝までナタリー」を披露。30分の休憩へと入る。
 

第二部
 
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外は夕暮れになり、第一部とはムードが変わってくる。太陽の時間まで計算したこの「赤坂見附独演交流会」はファン思いのさかもとえいぞうならではの独演交流会だ。第二部は英光塾練馬マッチョマンのナンバーもセットリストに入っている様子。アコースティックなライヴを、お酒を飲みながらゆっくりと聴けるのは本当うれしい。独演交流会を赤坂のJ ROCK CAFEで開催する意味がよくわかる。
 
第二部がスタート。「ゆらりんマン EIZO」から「Precious Moment」。MCをはさんで歌詞が面白い「Hello Again 違法人グルグル」へ。アコースティックギターにフェイザー(※シュワーっと音がうねるギターエフェクター) をかけるというのも斬新だが、楽曲とのマッチングは最高だ。リハーサルで何度もサウンドチェックをしていたが、実にすばらしい結果になっている。じっくり聴かせる「醜い言葉で」から、ギタープレイに目が行く「ギターを弾こう」へ。静と動を見事に表現したナンバーだ。
 
111アグレッシブな「もうだめさ」から「誘惑」。そして「初愛」「どっとおやすみ」「視界良好」。MCの後は「府中のファンタジー」に「蜘蛛伯爵」。大きな手拍子で「ハローワーク’99」。フィナーレが近づいたことを察した会場は、より一体感を増して大合唱の「ハンサムユニバース」へ。最後は私の大好きなナンバー「茜色」から、80年代オマージュの名曲「紅茶の美味しい床屋さん」。気が付けば、すっかり外は夜。赤坂のネオンがまばゆい。
 
さかもとえいぞうの「赤坂見附独演交流会」は今回で36回目ということだが、まさにライフワークとはこのことだろう。定期的にこれからも開催することは間違いない。次の37回目は3/24(日)に開催される。さかもとえいぞうの唄をたっぷりと楽しめるこの独演交流会。まだ体験していないファンは、ぜひ赤坂へ足を運んでほしい!さかもとえいぞう好きには最高の空間が赤坂にある!
 

◆さかもとえいぞう
さかもとえいぞう(Vocal & Guitar)
 
◆公式サイト
http://eizosakamoto.net/

 
2013年03月24日(日)赤坂見附独演交流会 第37弾 
@赤坂見附 J Rock Caffe
開場 15:00  開演 15:30
前売・当日¥3500 1D¥700 1F¥500 別
申込先:jrc_eizo@yahoo.co.jp

 
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◆セットリスト
第一部
M01. Guten Tag
M02. ロマンス プロムナード
M03. 桃色ハレソラ
M04. Shout! Smile! Shine!
M05. 美しが丘
M06. TIGHTROPE
M07. Forever Young
M08. 青春に賭けよう(西城秀樹)
M09. ナイヨナイヨナイト(郷ひろみ)
M10. 武蔵野詩人(野口五郎)
M11. 美サイレント(山口百恵)
M12. 唇よ熱く君を語れ(渡辺真知子)
M13. 今夜だけきっと(スターダストレビュー)
M14. 朝までナタリー
第二部
M15. ゆらりんマン EIZO
M16. Precious Moment
M17. Hello Again 違法人グルグル
M18. 醜い言葉で
M19. ギターを弾こう
M20. もうだめさ
M21. 誘惑
M22. 初愛
M23. どっとおやすみ
M24. 視界良好
M25. 府中のファンタジー
M26. 蜘蛛伯爵
M27. ハローワーク’99
M28. ハンサムユニバース
M29. 茜色
M30. 紅茶の美味しい床屋さん
★読者プレゼント★
さかもとえいぞうのサイン入りチェキと使用済みピックをセットにして、抽選で1名様にプレゼント!
 
ES3ご応募方法は“BEEASTファンクラブ”の方にお届けする「週刊ビースト瓦版(無料メルマガ)」にて記載いたします。
 
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さかもとえいぞう『アコギハンサムマン1』
 
発売中
1,500円(税込)
 
収録曲:
M01. Guten Tag
M02. ロマンス プロムナード
M03. Shout! Smile! Shine!
M04. Hello Again 違法人グルグル
M05. 醜い言葉で
M06. Forever Young
M07. 美しが丘

 
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【レポート】さかもとえいぞう with 少年ハンサム隊@新横浜SUNPHONIX HALL
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【連載】ロック酒場探訪記「セレクション15(東京)J ROCK CAFE」代表 Kyosuke
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