演奏

TEXT & PHOTO:鈴木亮介

筋肉少女帯人間椅子が2マン!イカ天世代で、この組み合わせを聞いて黙っていられる人はいないだろう。そのタイトルは「地獄の決定打!筋肉少女帯VS人間椅子VS人間筋肉少女椅子帯」!ゲストには”人間筋肉少女椅子帯“が登場するという。泣く子も黙る”地獄の決定打”!チケットはソールドアウトとなったこの日。会場となった赤坂BLITZには特攻服に身を包んだファンの姿が多数!開場前から既に臨戦態勢だ。

 


 


 


19時を回り、ついに開演!先攻は人間椅子和嶋慎治(Vocal & Guitar)、鈴木研一(Vocal & Bass)、ナカジマノブ(Drums & Vocal)の3名はいつもにも増して士気が高揚した表情。1曲目「阿呆陀羅経」でガツンと人間椅子節をかまし、MCでは鈴木研一が「相撲の結果が知りたい…」と語り、もう完全に自分たちのペースに持ってくる。「アウェーだ」と自嘲こそするが、最前列の特攻服隊に遠慮する様子は一切なし!否、「人間椅子ファン」「筋肉少女帯ファン」なんていう安易な括りはとうに取っ払われていて、ここ赤坂はハードロックを愛する男女で見事な一体感を示している!

 


  


 


この日のセットリストは、「深淵」「冥土喫茶」「どっとはらい」といった、2000年代後半のアルバムに収録されている楽曲が中心。人間椅子の”今”をしっかりと刻みつけている。…なんて堅苦しいことは忘れてしまうほど、とにかく心地良い!鈴木研一が妖艶なダンスを繰り広げると、オーディエンスもモッシュで応える!それを見て、和嶋慎治も軽やかに飛び跳ねる!7曲目「赤と黒」ではナカジマノブがボーカルをとり、燦々(さんさん)と輝く太陽となってオーディエンスを照らす!この人達は何歳だろう?と思わせるほどの全力疾走で、人間椅子のステージはあっという間に幕を下ろした。

 


 


 


 

◆セットリスト
M01. 阿呆陀羅経
M02. 賽の河原
M03. 胡蝶蘭
M04. 深淵
M05. 冥土喫茶
M06. どっとはらい
M07. 赤と黒
M08. 針の山

 
◆人間椅子 公式サイト
http://ningen-isu.com/
 
◆インフォメーション
『此岸御詠歌~秋の東北編~』ツアー
・2012年09月21日(金)【仙台】enn2nd
・2012年09月22日(土)【青森】「夏の魔物」
(野外フェスへの出演)
・2012年09月23日(日)【弘前】マグネット


 


 


 


続いて後攻は筋肉少女帯!特攻服に身を包んだ大槻ケンヂ(Vocal)、真っ白なロリータ衣装が印象的な橘高文彦(Guitar)、左右で白黒の対照的なジャケットが映える、内田雄一郎(Bass)と、本城聡章(Guitar)。そして、サポートとしてツアーも回っている長谷川浩二(Drums)も定位置に。待っていましたとオーディエンスの大歓声に包まれながら、「イワンのばか」で幕開け!2本の豪速ギターに、しびれるリズム隊、そして何より印象的な大槻ケンヂのスマイル!そして高らかと歌い上げる心地良いボーカル!

 


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今日はこの2組だけでなく若いバンドも入れたかったということで、「筋肉少女帯VS人間椅子VS湘南乃風はどうか?」「きゃりーぱみゅぱみゅはナゴム系だ」冗舌に語る大槻ケンヂ。メンバー個々の表情を観ると、一様にこのステージを、純粋に楽しんでいるようだ。ステージ終盤には91年にリリースされた彼らの代表曲の一つ「踊るダメ人間」を披露!「ダ~メ、ダメ、ダメ、ダメ」の大合唱は圧巻だ!

 


 


 


 

◆セットリスト
M01. イワンのばか
M02. 日本印度化計画
M03. ワインライダー・フォーエバー
M04. ロシアンルーレット・マイライフ
M05. 家なき子と打点王
M06. 孤島の鬼
M07. 踊るダメ人間
M08. サンフランシスコ

 
◆筋肉少女帯 大情報局!
http://eplus.jp/king-show/
 
◆インフォメーション
「自選!筋少作曲者別楽曲限定ライブ」
(連名作、筋肉少女帯名義作は二夜演奏OK)

・2012年10月20日(土)【恵比寿】LIQUIDROOM
一夜目 本城聡章&大槻ケンヂ作自選曲限定ライブ
・2012年10月21日(日)【恵比寿】LIQUIDROOM
二夜目 橘高文彦&内田雄一郎作自選曲限定ライブ


しばしの休憩を経て、ついに、謎のゲスト”人間筋肉少女椅子帯“が、そのベールを脱ぐ?いや、ステージに現れたのは…Tony Iommiに扮した内田雄一郎だ!さらに、先ほどとは打って変わって黒装束の橘高文彦。そして、鈴木研一ナカジマノブも登場!「ブラック菩薩」として、BLACK SABBATHのカバーを披露!途中から和嶋慎治も加わり、”黒悪魔”のパワフルかつスリリングサウンドが繰り広げられる!

 


 


 


続いて大槻ケンヂ本城聡章も登壇し、ついに人間椅子筋肉少女帯のフルメンバーが揃い、人間筋肉少女椅子帯が完成!サポートの長谷川浩二三柴理(Keyboard)も加わったこれ以上ない豪華メンバーにより、披露されたのは「君は千手観音」そして、「僕の宗教へようこそ」!かつてこの2組がともに奏でた名曲で、おそらくこの日赤坂に集った誰もが待ち望んでいたであろう2曲!重厚なサウンドに満杯のオーディエンスが拳を高らか掲げ、頭を振り、応える。赤坂BLITZはこんなに狭かったか?と思わせるほどのダイナミックなステージだ。

 


 


 


4曲目は筋肉少女帯の登場SEにも使われているKISSの「God of Thunder」!斧を模したベースを手にした鈴木研一は、内田雄一郎とともに血のりを吐くGene Simmonsなパフォーマンス!そして最後は互いの往年のヒット曲、人間椅子の「りんごの泪」と筋肉少女帯の「釈迦」で、大熱狂のままに人間筋肉少女椅子帯のステージは幕を閉じた。

 


 


 


MCで大槻ケンヂは、自らを、そしてファンを「珍味」と表現した。確かにイカ天時代から今に至るまで、彼らはメインディッシュとしてではなく珍味として評されてきた。しかしファンにとって人間椅子筋肉少女帯の音楽は毎日食べても飽きない白飯であり、決して欠かすことのできないものだ。いや、それとも、やはり毎日珍味を食べ続けられる奇特な人達、ということになるのか。いずれにしても、この日の「珍味対決」がとてもぜいたくなステージであったことは事実だ。「今後一緒にツアーを回りたい」とも語った2組。一度その味を知ったら最後、病みつきになる珍味対決、是非また近いうちに開催されることを願ってやまない!


 

◆セットリスト
M01. Iron Man(BLACK SABBATH
M02. 君は千手観音
M03. 僕の宗教へようこそ
M04. God of Thunder(KISS
M05. りんごの泪
M06. 釈迦
 

 

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