演奏

lead_NB

TEXT & PHOTO:株本和美

 

映画『ゴーストロード』完成イベント

1-11-2
1-31-4

6月11日(日)に、タワーレコード渋谷店にて、映画『ゴーストロード』の完成記念SHOW featuring THE NEATBEATS &マイク・ロジャースが行われ、THE NEATBEATSのメンバー真鍋 “Mr. Pan” 崇土佐 “Mr. Lawdy” 和也浦 “Mr. Gully” 大中村 “Mr. Mondo” 匠と、制作・脚本を担当したマイク・ロジャース(Robot55)らが登壇。クラウドファンディングの支援者たちを招待してのスペシャル・トーク & アコースティック・ライヴが行われた。(※一部タワレコTVより生配信)
 
本作は、Mr. Panが主人公・トニーを演じており、彼とともに活動するバンドメンバーとしてTHE NEATBEATSのメンバーも出演。そのほかTHE PRIVATES延原達治ザ50回転ズダニーダレル・ハリスがキャストに名を連ねており、監督は写真家としても活動しているエンリコ・チック。永遠に色褪せることのない“Perfect Song”を手に入れるため、あるギターアンプに取り憑いた亡霊と禁断の契約を交わしてしまったミュージシャンの姿が描かれたロックンロールムービーだ。
 
マイクと古川タロヲの呼び込みで登場したTHE NEATBEATSMr.Panはステージに現れた瞬間、マイクを“マイケル.ムーア監督”、ゴースト役のダレル・ハリスを“サミュエル・L・ジャクソン”に例えて紹介し、ひと笑い。続けて、「今日、初めてちゃんと見ましたけど……正直、どう? 俺らは完全に素人なので、頑張ったけど……」と会場を見渡すと、温かい拍手が送られた。
 
今回の出演は、マイクが病気になったことがきっかけだというMr.Pan。「死ぬ前に映画を撮りたいから協力してくれ、って言うから、それなら……ってことで引き受けたのに、まだ死んでない(笑)」と明かすと、タロヲも、「死ぬ死ぬサギ(笑)」と追い打ちをかける。これには、マイクも、「僕、毎日泳いでいるよ。野菜ばっかり食べているし」と健康に気を使っている事をアピールするが、Mr.Panに、「一番いいのは、映画が完成した時に、ちょうどマイクはいない……ってなってたら伝説になったんと違う?」と、つっ込まれていた。

1-51-6
1-71-8

本作のテーマのひとつ、バンドマンなら一度は思う“スターになりたいという夢”。これについてMr.Panは「売れたいっていう夢を実現したいっていうのが根底にあるんですけど、その割には出てるバンド、おっさんですからね(笑)。二十歳くらいのバンドだったら、たぶんKADOKAWAあたりが……(笑)」と、NEATBEATS節を炸裂。
 
しかし、本作は海外の有名な映画祭にも出品が決まっており、ワールドワイドにTHE NEATBEATSの名が知られるチャンスでもあるのだ。スタッフのほとんどが外国人で、作品にも英語の字幕が入っているのだが、そこについてもMr. Panは言及。「もんちゃん(Mr.Mondo)が、“なんでやねん”って言ってるところの字幕が“Jesus”って出てて(笑)。もんちゃん、ほとんどしゃべってない中の台詞やのに……」と。Mr.Mondoも「見所です」とアピール。Mr. Gullyにいたっては、「真鍋君(Mr.Pan)は関西弁、ダレルは英語って、吉本新喜劇とハリウッド映画の融合」と例え、ほかにも、Mr.Lawdyがイスを蹴るシーン=“子鹿キック”について盛り上がっていた。
 
また、THE NEATBEATSが携わっているからには音楽面にもこだわりが。Mr. Pan自ら、音楽の部分を編集を手掛けたという。この映画のために、THE NEATBEATSがレコーディングをした箇所もあるというので、そこにも注目していただきたい。
 
そして、予告編でも流れている“Mr. Panが女性と一夜を共にするシーン”。タロヲが「濡れ場を演じるってどう?」とマイクを向けるが、Mr. Panは、「濡れ場自体はどうでもええねん。何が一番イヤだったかというと、俺の衣装が黒のタンクトップ(笑)。あんなん着たこと無い!」と強気の発言!? すると、ここで急きょ相手役を務めたグラビアアイドル白川未奈が登場。タロヲが、再び濡れ場について尋ねると、Mr. Panは「濡れ場も何もしてないし……なあ?」と助け船を。ところが白川は、「えぇ!? なんかちょっと(Mr. Panの)手がもぞもぞ……」とまさかの暴露!? これには流石のMr.Panも「何もしてないよ! 適当なこと言わんといてくれる~? もう~!」と、めずらしく声を荒げ、会場は大爆笑。「俺は、あのシーンは必要無いと思ったからね」と、バッサリ切り捨てていた。

1-91-10
1-111-12

話題は、撮影中にマイクとMr.Panが何回もケンカをしたという流れに。マイクは、「僕はいつも早く寝るんだけど、夜電話がかかってきて、関西弁でぎゃーぎゃぎゃぎゃぎゃーって。何を言ってるかわかんないよ~(笑)。だから40分くらい“はい。はい。その通りです”って相槌をうってた」と告白。Mr.Gullyは、「勝新太郎さんだって、監督とケンカしてそんなんあったんでしょう? 真鍋君もそういうアレなんじゃないの?」とニコニコ顔で仲裁するが、原因を聞いてみると“お弁当のメニュー”だったことが発覚。Mr.Panは、「OKストアの鮭弁、毎日毎日鮭弁を買ってくるの。“お前、アメリカ人なのに何で毎日鮭弁買ってくんねん。ハンバーグとかあるやろ!”って言ったのを覚えてる(笑)」と振り返った。
 
最後に、マイクが手のひらサイズのだるまを用意、映画の完成をうけて目入れを行うのだが、Mr.Panは「何でアメリカ人やのに、だるまなの? エルモとか持って来いよ!」と最後の最後までつっ込みをいれまくってトークの部は幕を閉じた。
 
その後、THE NEATBEATSによるアコースティックライブ(最後にはイスから立ってしまう)が行われ、Never Come Back、SWEET CHERRY PIEや、TWISTIN’ TIME WITH YOU……そして、今年の3月18日に他界したチャック・ベリー氏へのトリビュートとして、I Want to Be Your Driverなどを演奏し会場を盛り上げた。
 
ほかにも、じゃんけんゲーム、記念撮影などが行われこの日限りのスペシャルな一日となった。なお映画は、9月30日(土)~10月13日(金)渋谷HUMAX シネマにて公開が決定。以降全国順次公開される。

2-1s
2-22-3
2-42-5
2-62-7
2-82-9
 
2-102-11
2-122-13
2-142-15
2-162-17
2-182-19
 

■ストーリー
永遠に色褪せる事の無い理想の楽曲<Perfect Song>を生み出せずにもがき苦しむミュージシャン、トニー(Mr.Pan)は、ロックンロール・バンド、The Screamin’ Telstars(The Neatbeats)を率いているが、夢に見ていた成功とはかけ離れた低空飛行をもう何年もの間続けている……。かつてライバルだったThe Mad Reader(The Privates)のシンゾー(延原達治)は高級車に乗り、イイ女も手に入れ、もはやその背中は遥か遠くに霞んで見えるほどだ。そんな、いつもの冴えないある日スタジオでトニーのアンプが煙を噴き上げる。今夜のライブの為に怪しい中古楽器屋で代わりのビンテージアンプを購入するが、それは<訳あり物件>だった。アンプと出会ったその日からトニーのギタープレイは見違えた様に冴え渡るのだが、ある夜、何と! ギターアンプからトニーに助言を送る謎の亡霊ピーナッツ・バター(ダリル・ハレル)が現れたのだ。彼の助言を受け入れ、遂に夢にまで見ていた<Perfect Song>を生み出すトニーだったのだが、怪しい楽器屋の主人にくれぐれも気をつけろと言われていたアンプの電源をオンにしたことで予想だにしなかった出来事が巻き起こるのだった……。
■映画情報
『ゴーストロード』
HP:http://go.robot55.jp
Facebook : https://www.facebook.com/Japaneserocknrollghost/
Twitter : https://twitter.com/Ghostroadsjapan
 
出演:Mr.Pan、Mr.Lawdy、Mr.Gully、Mr.Mondo(The Neatbeats)、延原達治(The Privates)、ダニー(ザ50回転ズ)、ダレル・ハリス、古川タロヲ、平岩友美、新大久保鷹、白川未奈、Miwa Rock、ロドニー・ビンゲンハイマー
監督:エンリコ・チック 脚本:マイク・ロジャース、ジェームズ・ハニーカット 編集・音楽:西川顕
製作・企画:マイク・ロジャース|制作:ROBOT55
 
1:1.78|カラー|ステレオ|80分|2017 年|日本|提供:キングレコード+日本出版販売|配給:日本出版販売
(C) 2017 Mike Rogers / Robot55 LLC.
 
2017年9月30日(土)~10月13日(金)渋谷HUMAX シネマにて公開!以降全国順次公開

◆関連記事
【コラム】中村 “MR.MONDO” 匠「ビートレポート」
http://www.beeast69.com/column/mondo