演奏

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TEXT:桂伸也 PHOTO:吾妻仁果

ガールズメタルのトップバンドとして大きな人気を博しているAldious、そして日本ハードロック界の伝説的バンドのひとつであるEARTHSHAKER。この2つのバンドが熱狂的なステージを繰り広げるというスペシャルなイベント『BRAVE METAL HEART vol.1』が2014年5月17日、千葉・柏ThumbUpにて開催された。今回はこのステージの模様をレポートしよう。
 
現在絶大な人気を誇る2バンドだが、それを一夜で2バンドも堪能できるという豪華なイベントだけに、多くのファンがこのステージに注目、チケットは開催を前にソールドアウトという盛況ぶり。フロアは開場からまもなく、最前列から最後列まで足の踏み場もないくらいにビッチリと観衆で埋め尽くされた。
 

1 Aldious

 
◆メンバーリスト:
Re:NO(Vocal)、Yoshi(Guitar)、トキ(Guitar)、サワ(Bass)、Aruto(Drums)
 
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まずは先手、Aldiousの登場だ。会場が暗転し透明感のある音がSEとして会場に響くと、それだけで観衆が高らかな声を上げ彼女らの登場を歓迎した。突然、その音はけたたましいリズムに変化し、彼女らの登場への序章となった。そしてステージの幕が開くと同時に、ドラムの一打に合わせてステージの開始を告げる爆音がとどろいた。「柏の皆さん、お待たせしました!今夜は熱い夜にしていきましょう!」Re:NOの叫びから、オープニングナンバー「Ultimate Melodious」へ。観衆をヘドバンの嵐に巻き込むための、最強の武器ともいえるキラーナンバーだ。Aldiousというバンド名はイコール「Ultimate Melodious」、つまり「究極のメロディ」を表す造語。この盛り上がりこそ、彼女らが作り出すその「究極のメロディ」に吹き込まれたコンセプト、そして彼女らの目指すものの一端を示しているようにも見えた。
 
曲中にはサワのベースソロ、そしてArutoのドラムソロ、そしてYoshi、さらにトキのツインギターが加わってと、どのメンバーもこのステージへの気合いを十分に込めたソロを展開。その猛攻は「Ground Angel」「Scrash」へと続いた。その動きに観衆は、曲が始まってからずっと大きな歓声と振り上げた腕でリズムを合わせ、サビのメロディをRe:NOとともに熱唱していた。このイベントの発端は、ギタリストのYoshiEARTHSHAKERのファンであるとのこと。彼女らのメロディに対するこだわり、そして観衆を引き付けてやまないステージには、EARTHSHAKERと共通するものが感じられる。ステージ中盤には、先立ってリリースされたニューシングルのナンバー「Other World」「Dark」へ。新曲とは思えないほど観衆になじんだ雰囲気がフロアに見られた。
 
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後半初めには、Re:NO入魂のバラードナンバー「菊花」をしっとりと聴かせた。メタルのライブでのバラードは、バンドそれぞれの個性を強くアピールすることもできる、いわば腕の見せ所。その意味でRe:NOが歌い上げるソフトなメロディラインはとても印象的。そして徐々にあふれる気持ちを表現せんと音を盛り立てるYoshiトキサワArutoの、それぞれの手腕も見逃せない。メタルらしい重量感を漂わせながら、しっかりとメロディの美しさを際立たせるハーモニーが見事だ。さらにその気持ちをクライマックスへつなげるように、「Dominator」へ。
 
いよいよAldiousのステージも終盤。フロアの観衆を一つにすべく、「Wish Song」へと移った。Re:NOと観衆とのコールアンドレスポンスをサビに入れたこの楽曲は、メタルらしさを大事にしながらも、ポップで明るくキャッチ―な雰囲気で会場は満たされた。「さあ!みんなで!」「Hi!Hi!」なおも観衆を鼓舞し続けたAldiousのフロント陣。そしてまさにメタルのアイコンともいえる「拳」を振り上げろとばかりに「Raise Your Fist」で観衆とともにサビのメロディを合唱すると、最高のエンディングを迎える準備は完了した。ラストは彼女らの代表曲であり、ラストナンバーとして定番の「Deep」へ。動と静を併せ持つこの楽曲でAldiousは、しっかりと観衆を虜(とりこ)にし、灼熱のステージをやり遂げた。
 
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◆公式サイト
http://aldious.jp/
◆セットリスト
M01. Ultimate Melodious
M02. Ground Angel
M03. Scrash
M04. Other World
M05. Dark
M06. 菊花
M07. Dominator
M08. Wish Song
M09. Raise Your Fist
M10. Deep
2 EARTHSHAKER

 
◆メンバーリスト:
MARCY西田昌史 :Vocal)、SHARA石原愼一郎 :Guitar)、KAI甲斐貴之 :Bass)、KUDO工藤義弘 :Drums)
 
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Aldiousのステージの興奮が冷めやらぬうちに、いよいよEARTHSHAKERの登場となった。この日は、昨年行われた赤坂BLITZのワンマンステージ同様(「【ピックアップ!】『EARTHSHAKER 30th Anniversary Special Live』ミニレポート」参照)に、彼らの金字塔ともいえる武道館ライブのオープニングサウンドをSEとしてバンドはステージに現れた。シンフォニックなサウンドが途中で彼らの代表曲「MORE」のメロディをかなで始めると、フロアのあちこちから力強い歓声が上がった。やはりこの曲のメロディにも、人の気持ちを奮い立たせる力が感じられる。そしてKUDOのドラムイントロから彼ら自身による「MORE」へ。そのプレーが始まると、観衆の誰もが振り上げた腕を下ろす間もなく前後に振り続け、曲をフルコーラスでMARCYとともに熱唱。その余波は、続く「記憶の中に」まで続けられた。「盛り上がろうぜ!最後まで楽しくいこう!」そんな観衆の様子を楽しそうに眺めながら、MARCYがフロアに語りかけた。
 
続いてSHARAのギターのアルペジオとともに「WHISKY AND WOMAN」へ。抜群の安定感を誇るKAIKUDOのリズムの上で、MARCYのボーカルに負けずとも劣らない珠玉のメロディラインを、SHARAのギターがつむぎ出した。これに続いて「MIDNIGHT FLIGHT」「FUGITIVE」と、彼らの代表曲として外せない往年の名曲が観衆の気持ちをさらに燃え上がらせた。そして彼らのライブステージではおなじみ、KUDOのドラムソロへ。激しく刻まれるビートから、時に一転して幻想的なイリュージョンを見せるなど、まるでサーカスのような展開を見せる彼のソロタイムは、EARTHSHAKERのステージの中でも大きな見せ場の一つだ。
 
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ステージ中盤では、昨年発表された最新アルバム「THE EARTHSHAKER」からの選曲によるプレーが行われた。ミドルテンポの「約束」、バラード「僕の詩、その証を君へ」にドライブ感抜群の「放熱」と、いずれもメロディやハーモニー、リズム共に、過去のナンバーには見られなかった新たな隠し味を含みながらも、どれをとっても「彼ららしい」と間違いなく感じられるナンバーだ。彼らの紡ぎだす新たな響きにも、観衆が歓声を上げ彼らのビートに酔いしれていた姿からは、EARTHSHAKERという一時代を築いたバンドが、未だに進化する姿勢を求められていることを感じさせた。
 
そして、すかさずクライマックスに向けてドライブナンバー「WALL」へ。彼らのデビューアルバムにも収録され、未だここぞという場面で観衆を熱狂させる鉄板ナンバーだ。これで観衆の興奮度を程よく持ち上げ、ラストへの導線を引くと、MARCYの「1983年6月21日、俺たちはこの曲から始まったんだ!」という叫びから、ラストナンバーとして彼らのアンセムともいえる代表曲「EARTHSHAKER」へ。サビの「EARTHSHAKER!」と、MARCYが観衆とともに叫ぶ声は、イベント『BRAVE METAL HEART』のテーマを訴えかけているようにも見えた。さらには止まらぬアンコールで2曲をプレー。エンディングは勇ましさを感じさせるリズムとメロディが印象的な「COME ON」でステージを締めくくった。
 
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◆公式サイト
http://www.earthshaker.jp/
◆セットリスト
M01. MORE
M02. 記憶の中に
M03. WHISKY AND WOMAN
M04. MIDNIGHT FLIGHT
M05. FUGITIVE
M06. Drums Solo
M07. 約束
M08. 僕の詩、その証を君へ
M09. 放熱
M10. WALL
M11. EARTHSHAKER
Encore
E01. 失われた7224
E02. COME ON
3 セッション

 
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イベントのラストにはお待ちかねの、EARTHSHAKERAldiousのセッションによる「RADIO MAGIC」が披露された。Re:NOMARCYというまったく違うタイプのボーカリスト2人が、情感たっぷりのメロディとハーモニーをつむぎ出した。またギターソロでは、トキYoshi、そしてSHARAという3人がそれぞれの持ち味を生かしたソロをプレー。EARTHSHAKERへのリスペクトが感じられるメロディをかなでたトキ、Yoshiと、「これ以上の完成度は考えられない」というくらいに定着したSHARAのソロも聴かせどころたっぷり。
 
両バンドのつながりが強く見られたそのステージに、観衆は大満足。ステージにはこれ以上ないというほどに楽しそうな表情でプレーを続けていたEARTHSHAKERAldiousの面々。フロアの隅から隅まで、ファンたちはそのメロディに酔いしれ、リズムに体をゆだねながらサビの「Wonder Radio!」というフレーズをコーラス。この曲のタイトルが示す「MAGIC」のようなステージが、そこに表現された。
 

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◆セットリスト
M01. RADIO MAGIC

今回のイベントは、単なる2つの人気バンドの対バンではなかった。イベント中に会場に充満した、観衆が発した熱気がそのことを示していた。両バンドそれぞれの持ち味を一度に満喫できるという機会。それに加えて、お互いのサウンドにシンパシーを感じるバンド同士が競演することにより化学反応を起こしたことで、ワンマンや単なる2マンだけでは味わえない魅力がそこには見られた。
 
いよいよニューアルバム『Dazed and Delight』のリリースが迫っているAldious。この貴重な機会を糧に、彼女らはさらなる躍進を遂げることが予想される。それはEARTHSHAKERにもしかりではないだろうか。今後の両バンドのさらなる進化と、このイベントが示した「勇ましき魂」=『BRAVE METAL HEART』の成長を、期待していきたい。
 

◆ライブ情報
 
Aldious
【Aldious Live Tour 2014 “Dazed and Delight”】
2014年7月06日(日) 【静 岡】浜松窓枠
2014年7月09日(水) 【新 潟】GOLDEN PIGS BLACK
2014年7月11日(金) 【長 野】NAGANO CLUB JUNK BOX
2014年7月13日(日) 【東 京】TSUTAYA O-EAST
2014年7月17日(木) 【福 岡】LIVEHOUSE CB
2014年7月19日(土) 【岡 山】CRAZYMAMA KINGDOM
2014年7月20日(日) 【京 都】KYOTO MUSE
2014年7月22日(火) 【石 川】vanvanV4
2014年7月26日(土) 【北海道】BESSIE HALL
2014年8月03日(日) 【神奈川】CLUB CITTA’
2014年8月08日(金) 【岩 手】the five morioka
2014年8月10日(日) 【宮 城】仙台MACANA
2014年8月16日(土) 【愛 知】名古屋CLUB QUATTRO
2014年8月17日(日) 【大 阪】梅田CLUB QUATTRO

 
EARTHSHAKER
未定

 

Aldious『Dazed and Delight』【限定盤】(CD+DVD )
発売日:2014年6月18日(水)
BSRS-023/3,500円(税別)
全12曲収録
CD収録内容
M01. Butterfly Effect
M02. シャンデリア
M03. Imagination
M04. 魅惑のパレード
M05. puffy eyes
M06. アネモネ
M07. Red strings
M08. I Don’t Like Me
M09. The Breeze at Dawn
M10. Dominator
M11. Megalomaniac
M12. Other World (Album Version)
DVD収録内容:
M01. Butterfly Effect (Music Video)
M02. Other World (Behind the Scenes)
M03. Butterfly Effect (Behind the Scenes)

 


 

Aldious『Dazed and Delight』【通常盤】
発売日:2014年6月18日(水)
BSRS-024/2,800円(税別)
全12曲収録
CD収録内容
M01. Butterfly Effect
M02. シャンデリア
M03. Imagination
M04. 魅惑のパレード
M05. puffy eyes
M06. アネモネ
M07. Red strings
M08. I Don’t Like Me
M09. The Breeze at Dawn
M10. Dominator
M11. Megalomaniac
M12. Other World (Album Version)

 



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Aldious「Other World」
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【NEWS】Aldious、渾身のニューアルバムをリリース!
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BEEAST太鼓判シリーズ第14弾アーティスト『Aldious』
http://www.beeast69.com/feature/45653
 
EARTHSHAKER:
EARTHSHAKER 『EARTHSHAKER 30th Anniversary Special Live ~20131116 AKASAKA BLITZ~』
http://www.beeast69.com/serial/simple/101813
ROCK ATTENTION 22 ~EARTHSHAKER~
http://www.beeast69.com/feature/72886
密着レポート第8弾 EARTHSHAKER「PRAY FOR THE EARTH 」
http://www.beeast69.com/feature/17150


 
 
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