演奏

本田恭章

TEXT:桜坂秋太郎 PHOTO:ヨコマキミヨ

ビーストには「ビーストについて」というページがある。ビーストが目指している一つの理想は、80年代の雑多な音楽カルチャー雑誌。専門誌が登場するより以前は、一つの雑誌に今では考えられないアーティストが並んでいた。そんな80年代の音楽誌で注目されていた美しき少年がいる。そう、今日の主役である本田恭章!日本中のロック女子をノックアウトした真正のスター。ヴィジュアル系やイケメンといった文化は、すべて彼の後に出来たものだ。
 
当時の美少年アーティストといえば、本田恭章中川勝彦と相場は決まっていた。特に本田恭章は、テレビドラマでデビューしたことで、お茶の間にもその知名度が高く、ロックアーティストというより、芸能人として認識している人もいるかもしれない。しかし本田恭章のアーティスティックな音楽性は、ソロを経て結成したThe TOYSでも十分に証明されている。The TOYSのタイトなロックにぶっ飛んだバンドマンは多い。ロングヘアーでツインドラムという、見た目のインパクトも強かった。
 
若手のロックンローラーな人は、Hanoi Rocksがセルフカヴァー(作詞・作曲Andy McCoy)した「Keep Our Fire Burning」で、本田恭章の名前を知ったかもしれない。Hanoi Rocksマニアの間でも評判のこのナンバーは、1983年に本田恭章のために書かれたナンバーで、『ANGEL OF GLASS』というアルバムに収録されている。「Keep Our Fire Burning」以外は、すべて作詞・作曲本田恭章という力作だ。
 
PhotoPhoto


PhotoPhoto

本田恭章は、和製David Sylvianと呼ばれ、当時洋楽で大人気だったJAPANDuran Duranのファンからも、日本にもスターがいた!と言わしめたアーティストだ。グラム的なアプローチと、完璧なルックスで、ファッションリーダー的存在でもあった。今では知る人ぞ知る・・・という幻に近い「ロック座」や「BLACK」といった神田小川町のロックファッション店には、本田恭章になりたい若者が連日訪れていた。
 
PhotoPhoto


PhotoPhoto

もう時効だろう。白状すると私もその一人。本田恭章が雑誌で身につけていたTシャツやアクセサリーを買いまくっていた。本田恭章の爪の垢を煎じて飲みたかった。ロック女子にモテモテになりたかった。振り返ってみても、似ても似つかない容姿なのは当時も心のどこかでわかっていたが、なぜか認めたくなかったのだ。それが若さというものだろう。今では痛風ハゲ親父と化した私も、まだ青春まっさかりだったのだ。
 
PhotoPhoto


PhotoPhoto

今回、取材に向う前に見た公式サイトの本田恭章は、昔と変わらぬルックスとスタイルを維持していた。心のどこかで“そんなわけねーだろ!”という邪心があったのは事実だ。開場時間に現場へ入ると、すでに多くのファンが詰めかけている。定刻、開演だ。デビュー曲「0909させて」でスタートして「瞳にテンプテーション」「☆BOY」、やばい!いきなり蘇る青春!なナンバーだ。
 
PhotoPhoto


PhotoPhoto

まったりしたMCをはさみながら、大人のステージを展開する本田恭章。“すみません!邪心を謝ります!”とステージに向ってつぶやく私。恐るべき本田恭章。カッコよすぎる。The TOYSの「MAKES ME WONDER」をプレイした後は、敬愛するKISSGene Simmonsモデルのギター(ベースではなくギター)!を抱えてトーク。本物のサイン入りで、宝物だと語る姿は、永遠のロック美少年。宝物を抱えて微笑む本田恭章を見つめるファンも幸せそうだ。
 
PhotoPhoto


PhotoPhoto

デビュー28周年のワンマン、とても素晴らしい構成だ。ワンマンなので曲もたっぷりと聴ける。本田恭章を支えるメンバーは、松本タカヒロ(Guitar)・ハル(Bass)・ナカジマノブ(Drums)。演奏力の高いミュージシャンぞろいで、聴いていて不安がまったくない。ビースト読者にはお馴染みのナカジマノブも、人間椅子とはまた違ったドラミングで魅せてくれる。特に印象的だったのは、本田恭章のステージにふさわしい、セクシーな勝負下着(パンツ)をはいて来たというナイスMC。
 
PhotoPhoto


PhotoPhoto

それにしてもステージに居る全員がオンマイクで、厚いハーモニーを聴かせてくれる。ギターメロディで始まるイントロはハモりが気持ちよい。松本タカヒロは絶妙なニュアンスで本田恭章とギタープレイを合わせる。職人的な技だ。ハルは高度なフレーズを弾いていても常に笑顔。普段ならベースに目がいくのに、なぜかスマイルに目がいってしまう。ナカジマノブのアオリは会場のエネルギーを一つにする。・・・でもちょっとパンツが見てみたい。
 
PhotoPhoto


PhotoPhoto

アンコールはThe TOYSのナンバーを2曲プレイ。今でも色あせない楽曲を45歳の本田恭章が熱演。個人的には26年前にゲットしたというサイン入りの宝物が見れてよかった。斧型のルックスは最高だが、重量バランスが悪く音も微妙なのだろう、普段はまったく使用していないようだ。今回のワンマンの目玉として披露してくれてファンも私も大喜び。日本では3人しか持ってないギターということで貴重な品だ。
 
終演後は客席に設けられた特設テーブルで、ファン待望のサイン会付き物販。本田恭章のグッズは、どれもデザインが優れていて人気があるのもうなずける。マグカップやタオルが人気のようで、それを購入してはサインを入れてもらっている。サインを入れている間、ファンは本田恭章を独り占め。憧れのアーティストと目の前で話ができるのは最高の想い出となるだろう。私はその光景を見ながらドリンクを手にする。デビューして28年、これからまだまだロックしていくことは間違いなし!永遠のロック美少年に乾杯!

Photo Gallery(写真をクリックすると拡大します)

  • 本田恭章幸

  • 本田恭章

  • 本田恭章

  • 本田恭章
  • ハル
    ハル
  • 本田恭章
    本田恭章
  • ナカジマノブ
    ナカジマノブ
  • 松本タカヒロ
    松本タカヒロ


◆本田恭章 公式サイト
http://yasuakihonda.com/
◆インフォメーション
2010年8月28日(土)【渋 谷】Club CRAWL
Photo

Photo

■セットリスト
M01. 0909させて
M02. 瞳にテンプテーション
M03. ☆BOY
M04. サヨナラのSEXY BELL
M05. Dreaming Traveling
M06. KISS THE GALAXY
M07. LAST DANCE
M08. BIG TIME STORIES
M09. SHOOTING STAR
M10. MAKES ME WONDER
M11. FIRE NIGHT
M12. SILLY NIGHTS
M13. Keep Our Fire Burning
M14. Velvet Lovers
M15. SHAKE & SHAKE パラダイス
M16. AGAINST THE WALL
M17. CRAZY FOR YOU
– encore –
M18. Do It All Again
M19. SODOM TOWN


★読者プレゼント★
本田恭章のオリジナルピックを、抽選で1名様にプレゼント!(7/30締切)
Photo

ご応募方法は“読者メンバー”の方にお送りしています「週刊ビースト瓦版」に記載してあります。“読者メンバー”はコチラの「読者」ページより簡単に登録(完全無料)が可能!

読者メンバー登録できるメールアドレスは携帯のみです。「読者」ページにあるQRコードを読み込んで空メールを送信してください。
携帯からアクセスされている方はコチラに空メールを送信してください。
携帯電話のドメイン指定受信を設定されている方は、登録作業をする前に、beeast69.comのメールを受信できるように必ず設定してください。


  コラムニスト
mondo
中村 “MR.MONDO” 匠
2017年7月22日更新
第六回「虫嫌い」
PINK SAPPHIRE
PINK SAPPHIRE
2017年8月10日更新
第15回「TAKA」
木暮“shake”武彦
木暮“shake”武彦
2017年7月1日更新
その6「SUMMER TIME」
永川敏郎
永川敏郎(Toshio Egawa)
2017年3月14日更新
Progressive Man 第37話