演奏

MOH-CHAN祭り2009

TEXT:ハヤシコウキ  PHOTO:万年平男

2009年9月12日「渋谷crawl」にて、『MOH-CHAN祭り2009』が開催されました。多くのロックバンドでドラマーとして活躍するMOH-CHANの誕生日を祝うイベント。彼の参加バンドや縁の有るバンドが6組登場するという、まさにMOH-CHANフェス。「祭」の名に恥じない盛大なイベントとなりました。もちろん誕生日をお祝いされる立場であるMOH-CHANが、すべてのドラムを叩くという、ドラマー冥利に尽きる一日となりました。

初めにステージに立ったのはショートレンジ。メンバーは、ヒサ(Vocal)、ヨッシー(Bass)、ハミー(Guitar)、ジュンボー(Drums)の4人。この日はジュンポーがギターを担当し、MOH-CHANがドラムで参加するスタイルです。ボーカルヒサの男気ある歌声と骨太な印象を与える「MIDDLE」でライブがスタート。その後は疾走感満点、メロパンクのお手本とも言える「BURNING UP」、「SOS」と続きます。「GOOD FOR NOTHING」ではMOH-CHANのコーラスと激しいドラミングが堪能でき、「こんなペースで叩いて後半は大丈夫なのか!?」と心配になるほど。

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そんなこちらの不安を感じ取ってかMOH-CHANは、「あとの事は考えられない、今が楽しければそれでいい!」と高らかに宣言。その後もワイルドなボーカルで聴かせる「RENEGADE MAN」、ハードロックのようなリフからキャッチーなパンクのメロディに繋げる「GO WEST」。R&R、オイパンクなどのエッセンスをぶち込んだ、男気のある骨太な熱いステージ。約20分間の短い時間、嵐のように駆け抜けて行きました。

次に登場したのがemmo。メンバーは、エマ(Vocal)とMOH-CHAN(Drums)、竹蔵(Guitar)の3人組。ボーカルが女性という事もあり、ショートレンジの男臭さとは一転した華やかなステージ。 1曲目の「ラブハンター」はエマのロックシャウトとハイトーンボイスが堪能できる名刺代わりの一曲。紅一点のエマの歌は、とにかくパワフルの一言。2曲目の「明日を撃て!」はエマの可愛らしい面を出した、ハスキーボイスがセクシーなナンバー。

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男性陣のコーラスワークも気持ち良い「How do you feel?」の後に、ダンサブルなメロディで踊らせる「新★ブリスター」、「ボラウェイ」と続いた後、ここでこの日のMCを務めるナカニシトシカツがボーカルでバンドに参加。ゴダイゴの名曲「銀河鉄道999」を披露。原曲の美しいメロディを残しながら疾走感のあるアレンジです。そしてラストはセクシーなナンバー「DRY TIME」でチャーミング終了。

3組目は長谷志恩バンド。シンガーソングライター長谷志恩(Vocal & Guitar)が、MOH-CHAN(Drums)を率いての参戦です。激しいロック/パンク勢が中心を占めるイベントの中で、ひときわしっとりしたナンバーを繰り出します。 まずは長谷志恩がソロで登場し、「枯れる花」を弾き語りで披露。そして2曲目はMOH-CHANも参加しての「いっぺんの雲」。ノリの良い中に密かに哀愁を漂わせる、GSライクな楽曲です。3曲目の「ガスバーナー」は彼のメッセージ性を前面に出した世界観が堪能できます。

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4曲目の「Smile」では、ギターの美しい音色とMOH-CHANのドラムのコラボレーション。ワイルドなロックとは違う別の魅力がそこにはあります。ポップナンバー「心」に続き、最後はハーモニカのメロディが美しくも切ない「光」で終了。パフォーマンスを通して2人の信頼関係が伝わって来て、温かい気持ちになるステージでした。

4組目は結成20周年を昨年迎えたパンクバンド、THE RYDERS。メンバーは、OHNO(Vocal)、KOJI(BASS)、TATSUYA(Guitar)、MOH-CHAN(Drums)の4人。MOH-CHANは今年7月からメンバー参加しています。THE
RYDERS
の1曲目「R.Y.D.E.R.S」 から会場は大歓声、初期パンクの衝動を感じるパフォーマンスが会場を沸かせます。テンポの速い「LET’S GET TOTHER」では早くも前方の観客が大暴れ。観客さらにOHNOが煽り立てます。3曲目の「MY FREEDOM」はoioiコール!続く4曲目「コーツーキップキラー」は、少しコミカル歌詞を載せたハードでポップなナンバー。

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「I WANNA BE MY OWN」が始まると会場のテンションが最高潮。そしてオイパンクの代表曲、SHAM69の「IF THE KIDS ARE UNITED」へ。そのテンションを維持したまま「PUNK EXPLOSION」、「KICK THE PAST」、「極楽トンボ」。ラストナンバーの「EASY COME EASY GO」では観客も最後の力を振り絞るかのごとく、最後まで動きを休めません。この日一番ハードな盛り上がりを見せたTHE RYDERSのステージ。観客が暴れ、メンバーが煽り続ける、まさにパンク。

5組目は3人組のポップなロックバンド、カリキュラマシーン。メンバーは、HIDEKI(Vocal & Guitar)、e.o.e.(Synth)、ソニー鈴木(Drums※MOH-CHANの別名義)。1曲目は「SARFIN USA」。デジロックを中心に、多くの音楽性を併せ持つ彼等は、ライブハウスをダンスフロアへと変えて行きます。2曲目の「秋色かぐや姫」では観客とのコールアンドレスポンス。クール一辺倒ではなく、みんなで盛り上がれる音楽性の広さを見せつけます。ミディアムテンポでセクシーな雰囲気の「Good bye to Aliens」、ハードロック調のリフで盛り上げる「太陽の季節」、王道ロックな「ダイアナ」と繋ぎます。

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7曲目の「Are You Happy」は浮遊感と疾走感が気持ちいいナンバー。ハードで暴走するような「シャ777」と続き、ラストナンバーはポップで少しセンチメンタルなメロディで聴かせる「20 second〜」。デジタルで踊れるロックという世界観を見事に表現。会場をひたすら揺らし続けるカリキュラマシーンワールドが、観客の祭り満足度をアップさせます。

出るバンドがまったく異なった音楽性を見せつける『MOH-CHAN祭り2009』、この日のトリを飾るのは、ミサイルズ。メンバーはTakaichi(Vocal & Guitar)、Honey’Lamia’Cool(Bass)、MOH-CHAN(Drums)。バッドボーイズな雰囲気満点のTakaichiシャウトが映える「FREEZE FREEZE FREEZE」からスタート。声量たっぷりのボーカルが会場にこだまします。「ギター横須賀サンダー」はまさにギターが吠え、「プラズマアクション 」から「サタデーナイト」へと繋げます。3ピースバンドとは思えないボリュームで攻める、三位一体のパフォーマンスに観客も釘付け。

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観客との完璧なコールアンドレスポンスを展開する「一人一殺」の後は、 TakaichiMOH-CHANの別バンドKISSKILLのボーカル、Raiがゲストで登場!ミサイルズKISSKILLのジョイントライブが実現。RaiMaririn Mansonnの「New Model #5」から「Loves Feel」を、セクシーな絡みも入れたパフォーマンスで魅せます。「SHOOT GUN HONEY」が終わるとRaiは退場。少ない曲数でもKISSKILLの魅力を味わえた瞬間です。

3人に戻ったミサイルズは、これぞロックンロール!な「R&R 震度7」を繰り出します。そしてここでこの日の最後のスペシャルゲスト高橋まことの登場。ロックレジェンドの登場に会場は色めき立ちます。ツインドラムで一層パワーアップした演奏に続いて、MOH-CHAN高橋まことのドラムバトルがスタート。息がぴったりの2人のバトルは、スリリングでいながら抜群の安定感。ドラムプレイで何かを伝え合っているようにも見えます。ドラムは縁の下の力持ちというイメージもありますが、この瞬間はまさに主役。

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ドラムバトルの後は、IGGY AND THE STOOGESの「NO FUN」。中性的なTakaichiの雰囲気は、若き日のイギーポップが歌ったこの曲にぴったり。後方の観客もしっかりノッています。アンコールではMOH-CHANがボーカル!ドラムはRaiが担当しての、KISS「ロックンロールオールナイト」。最後は、MOH-CHAN自らの楽曲「地ビール」を弾き語りで披露。 出演6バンド+α、実に50曲以上に加え、高橋まこととのドラムバトル。丸一日ドラムを叩き続け、お祝いされる立場が一番大変そうに見えましたが、一番楽しそうでもありました。

多くのバンドが登場するイベントだと、セットチェンジで間延びしてしまいがちですが、MCのナカニシトシカツパシフィック・コースト・ハイウェイ)のトークが幕間を盛り上げ、DJ
Z
が次の登場バンドをイメージさせる楽曲チョイスで盛り上がりを途切れさせない工夫がすばらしく、長丁場のイベントではありましたが、様々なスタイルのバンドを1日で見られる好イベントとなりました。 それにしてもMOH-CHAN・・・とにかくお疲れさま!

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