演奏

CLACK-NASH

TEXT & PHOTO:桜坂秋太郎

CLACK-NASH。それは聴く者の魂に、まるで火をつけるかのような情熱的ロックンロールを展開しているトリオバンド。メンバーは、KOJI(Bass & Vocal)・YASS(Guitar & Vocal)・BILLY(Drums )。私はプライベートで行ったクラブでBILLYと知り合い、彼のバンドCLACK-NASHと出会った。最初に観た時の衝撃は今でも覚えている。最小限のロックユニットなのに、まるでフル編成ロックバンドのような、ぶ厚い極上ロックサウンドに震えがきた。

さらにどの楽曲も、歌のメロディが素晴らしい。まさにそれがCLACK-NASHのオリジナリティに繋がっていると思う。私も相当な数のロックバンドを観ているが、CLACK-NASHは間違いなく本物の何かを持っている。ワイルドだけじゃない、パワフルだけじゃない、アグレッシブだけじゃない、ロックバンドに必要とされる要素をすべて含んだ上で、歌えるメロディを展開している。そんなバンドは、滅多にいない。

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新譜『BRAVE NEW WORLD』をリリースして、そのツアーで全国を回ってきたCLACK-NASH。今夜2010年11月27日は、そのツアーファイナル。何とワンマンで、たっぷりプレイしてくれるという。取材が決まってからというもの、車の移動時には必ず『BRAVE NEW WORLD』を聴いていた。元々CLACK-NASHの楽曲は、一度聴けば覚えてしまうほどのメロディを含んでいる。なので何度かライヴを観ている私は、多くの曲を知っていたのだが、何度もアルバムを繰り返し聴くことで、フレーズに新しい発見ができた。彼らの才能の素晴らしさを実感する瞬間は、一度や二度ではない。

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別件の取材が押して、ぎりぎりのタイミングで会場入り。会場は高円寺Club Mission’s。何度か取材したことがあるので勝手はわかっている。撮影ポイントもバッチリ頭に入っている。機材のセッティングを終えて会場を見渡すと、ちょうど開演時刻。待ちわびたオーディエンスがアルコールを一気に飲みほして、ステージ側に詰め寄り、メンバーの登場口を見つめている。ツアーファイナルを楽しみにしているファンが、これだけ大勢集まっていれば、今夜のワンマンは成功は保証されたようなものだ。

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カッコイイPVが評判の「4000」でスタート。言葉はいらない。このドライブ感、まさにCLACK-NASH。今夜も、ぶ厚い極上ロックサウンドを放っている。トリオ編成でこれほどのサウンドが出せるというのは、メンバーのキャリアからくるものなのか、生まれ持ったセンスなのか、血のにじむような努力のたまものなのか。いずれにせよ、CLACK-NASHが只者ではないことだけは、一発で誰にでもわかるはずだ。すでにオーディエンスは、CLACK-NASHのロックシャワーに、ただ身をゆだねる以外に何もできていない。

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ワンマンということもあり、趣向を凝らした構成展開。ゲストに吉岡寿之(Keyboard)を迎え、いつものCLACK-NASHにプラスした魅力を伝えてくれる。「THE WORLD OF PAIN」が終わると、メンバーが一度ステージから退場。会場の壁に設置されたプロジェクターから、CLACK-NASHの初期の画像が映し出される。1998年の結成からコンスタントに活動を続けてきた彼らの歴史を、画像でファンサービスするとは憎い演出だ。懐かしい!髪の色が違う!などと、オーディエンスは歓喜しながら、そのサービスを楽しんでいる。

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再びステージに登場したメンバーは、数年ぶりに演奏するらしい初期ナンバーをプレイ。10年以上前の楽曲も、色あせずに輝いている。「TOKYO NEW ROSE」の後は、吉岡寿之の鍵盤に合わせ「DEAR SOUL」。こういうCLACK-NASHも良い。ワンマンならではのステージがたまらない。さらに「BE ONESELF」では、BOW WOW斉藤光浩がゲストで登場。新譜『BRAVE NEW WORLD』の素晴らしさは、プロデュースした斉藤光浩の力も大きいことは間違いない。YASSとのツインギターも、ライヴの見せ場として申し分ない。

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ゲストが去った後の終盤「GET ALREADY」から「DEEDS NEVER DIE」までは、極上ロックンロールショーを楽しむオーディエンスの熱気が凄くなり、ファインダーをのぞく私も汗だく状態。クライマックスは会場が一体となった、まさにCLACK-NASHドリーム!アンコールはゲストと一緒に「SWING ROLL」を楽しくプレイ。そして今夜のシメはカヴァーナンバー「I Fought the law」!撮影を忘れて私も腕を振り上げてしまう。

CLACK-NASH。それは観る者の魂に、まるで火をつけるかのような情熱的ロックンロールを展開しているトリオバンド。もしアナタが、まだCLACK-NASHを体験していないのであれば、本当にもったいないと思う。CLACK-NASHに何々ロックという風なカテゴリー分けは似合わない。CLACK-NASHCLACK-NASHなのだ。2011年のライヴも発表になっているのでチェックしてほしい。そしてPVを2本貼っておくので、カッコイイPVを観て、アルバムをゲットして、ライヴへ行く!という王道の行動パターンをぜひ!


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◆CLACK-NASH 公式サイト
http://www.clack-nash.com/

◆セットリスト
M01. 4000
M02. COASTER BOMB
M03. LONG & WINDING ROAD
M04. STUCK ON
M05. FULL10
M06. CALL DOWN
M07. IN THE HOPE
M08. I LOVE TO ROLL
M09. THE WORLD OF PAIN (with 吉岡寿之)
M10. SAVA NO EYES
M11. HI LIFE
M12. JAP
M13. LET ME GO
M14. REVOLUTION
M15. TOKYO NEW ROSE
M16. DEAR SOUL (with 吉岡寿之)
M17. BE ONESELF (with 斉藤光浩/吉岡寿之)
M18. GET ALREADY
M19. FREAK OUT
M20. ASPIRATION
M21. DEEDS NEVER DIE
-encore-
M22. SWING ROLL (with 斉藤光浩/吉岡寿之)
M23. I Fought the law

◆インフォメーション
BRAVE NEW WORLD TOUR 2nd 2011年
02月26日(土)【高円寺】Mission’s
04月03日(日)【高円寺】Mission’s
04月16日(土)【大 阪】TRIBE
04月17日(日)【名古屋】3STAR

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