演奏

The Iron Maidens Metal Gathering Tour Live in Japan 2010

TEXT:Yuji-Rerure-Kawaguchi PHOTO:山口聡

IRON MAIDENは“NWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)”の代表格。1979年にデビューアルバムをリリースし30年以上のキャリアを持ちながらも、その名声に依存することなく、今も尚精力的な活動をしている。2008年に行った『Somewhere Back In Time Tour』は記憶に新しいファンも多いことだろう。IRON MAIDENの活動と音楽は、METALLICA等の後に出てくる「全て」のメタルバンドに影響を及ぼしたと言っても過言では無いし、もしあなたもメタルが好きでギターを触ったことがあれば、あの印象的な絡み付くリフを一度はコピーしたことが有るのではないだろうか。 その人気は“ヘヴィーメタル”という枠を越えて絶大的なものだ。
 
そんなIRON MAIDENへの愛情からか、世界中には多くのトリビュートバンドが点在する。曲だけをコピーすることから始まり、同じ楽器・衣装・はたまたステージセットまでもを組み立てるバンドもいるが、今日ここに紹介するバンドはなんと本物のIRON MAIDENからオフィシャルトリビュートバンドとして公認されたバンド、THE IRON MAIDENSだ。本家が認めたというその実績も凄いが、このバンドは南カルフォルニア結成、トリビュートバンドで世界中をツアー出来てしまうというのだから驚くばかり。言わば「本物の偽物」を一目拝もうと、新宿はHOLYDAYに足を運んだ。中に入ると大々的な物販が用意されており、80年代後半のメタルを中心としたイケイケなBGMが流れまくっている。
 
PhotoPhoto

オープニングアクトとして登場したVAN HEYSANへーさん(Vocal)、Kentaro(Guitar)、HIDEKI TOKIWA(Bass) RANDY(Drums)、田川ヒロアキ(Guest Guitar)】は、VAN HALENのトリビュートバンドだ。ハイクォリティーな演奏と間違いが無い選曲に思わずシンガロング!しかし何といってもサプライズは2009年に『LOUD PARK』への出演も果たした田川ヒロアキの参加である。 2曲目の「You Really Got Me」前に設けられている定番のギターソロでは、Kentaroとのツインタッピングが大炸裂!メンバーも今日の素晴らしいゲストを迎えて喜んでいる様だ。へーさんのテンポがいいMCとアクションは、コミカルかつしっかりと会場を盛り上げる。RANDYのドラムから始まるイントロでやっぱり「Hot For Teacher」「Panama」なんて歌わずにはいられない!!最後に「Ain’t Talkin` ‘Bout Love」という鉄板(外れのない)セットリストで幕を閉じたそのステージは、VAN HALENの素晴らしさを、改めて確認せざるを得ないものであった。

PhotoPhoto

Photo
【VAN HEYSAN 公式サイト】
http://vanheysan.at.infoseek.co.jp/

【セットリスト】
M01. Jump.
M02. You Really Got Me.
M03. Somebody Get Me A Doctor.
M04. Hot For Teacher.
M05. Panama.
M06. Ain’t Talkin’ ‘Bout Love.

PhotoPhoto

続いてはDESTROSEMARY(Vocal)、Mina(Guitar)、Saki(Guitar)、Ami(Bass)、Emi(Drums)】だ。 ゴシック風の不気味なSEが流れる中、黒を基調とした衣装を着たメンバーがステージへ登場。ガンガン攻めてくるメタルリフとキャッチーなサビメロを武器に、それぞれメンバーが自分の出るべきポイントを把握して、ステージングが会場全体を包み込んでいく。かなり手馴れている様に見えるが、それにおごらずMARYの丁寧なMCが印象的。3曲目の「Overnight Nocturne」は新曲。ギターのリフが際立つヘヴィーな曲だ。ミドルテンポで刻む曲からヘヴィーバラード、サイバーチックな楽曲までメンバーの幅広い音楽性がうかがえる。ラストの「Headless Goddess」は鬱憤を晴らすかのようなアップテンポナンバー。MinaSakiがギターを弾きまくり、ラストナンバーに相応しい盛り上がりを見せる。実は余談だがAmiは私のちょっと古い友達。扇風機のようなヘッドバンギングをかましているのを見て、安心(?)した。

PhotoPhoto

Photo
【DESTROSE 公式サイト】
http://destroya.nobody.jp/

【セットリスト】
M01. 破壊のバラ.
M02. Chained Destiny.
M03. Overnight Nocturne.
M04. Fade Out.
M05. Sky Killer.
M06. Headless Goddess.

PhotoPhoto

定番のMETAL選曲によるBGMが流れる中、5Xミワ斉田(Vocal)、ジョージ吾妻(Guitar)、盛山キンタ(Bass)、MAD大内(Drums)】が登場。私もドラマーなのでどうしてもMAD大内に目が行ってしまう。邪魔にならないシンプルさを持ちながら、派手でキャラクターがあるドラミングはCarmine Appiceを髣髴させる。盛山キンタの安定したベースフレーズが絡み合えば、鉄壁のリズム隊の完成だ。そこにジョージ吾妻の渋いリフが加わり、ミワ斉田はポジティブな歌詞をメロディと共に乗せていく。ハードかつポップ、観ていて元気をもらえるステージングでフロアを暖めていく。5曲目の「Easy Come Easy Go」は歌いあげるハードバラード。初めて聴いても歌える解り易いメロディと歌詞は、文字通りメンバーとオーディエンスが1つになった瞬間だ。ラストナンバーはノリノリロックンロールナンバーの「Tokyo R&Rollers」でシメ。大人による、大人になれない素晴らしいライヴであった。

PhotoPhoto

Photo
【5X 公式サイト】
http://www.5xweb.com/

【セットリスト】
M01. Be My Sun.
M02. Gunner.
M03. Earthquake.
M04. Stars In Your Eyes.
M05. Easy Come Easy Go.
M06. Come On Everybody.
M07. Beat Generation.
M08. Tokyo R&Rollers.

セッティングの転換中、早くも会場の熱気が高まってくる。UFOの「Doctor Doctor」が流れば、これが単なるBGMで無い事はお解かりであろう。大合唱の中、いよいよ最後のTHE IRON MAIDENSKirsten “Bruce Chickinson” Rosenberg(Vocal)、Courtney “Adriana Smith” Cox(Guitar)、Sara “MiniMurray” Marsh(Guitar)、Wanda “Steph Harris” Ortiz(Bass)、Linda “Nikki McBURRain” McDonald(Drums)】の登場だ。
 
PhotoPhoto


PhotoPhotoPhotoPhoto

1曲目は「Invaders」、驚くほど演奏レベルが高い!それもそのはずLindaは、Phantom Blueのドラマーだ。ベースのWandaも涼しい顔をしながらバッチリとリズムを合わせてくる。ステージ右手ギターのCourtneyは、Adrian Smithの役柄であるが、細かいアクションやプレイスタイルはJanick Gersを感じさせるものがあり好印象。ステージ左手ギターのSaraは目を剥き出しての大迫力プレイ。ヴォーカルのKirstenは、アクションはもちろん、歌の間に入れるアドリブまでもBruce Dickinsonそっくり!

PhotoPhoto


PhotoPhotoPhotoPhoto

「The Trooper」ではKirstenがイギリス兵士の様な衣装にユニオンジャックの国旗を振ると思いきや、日本国旗まで出て来るサービス。脳を持った魔術師やクリーチャー達が曲ごとに登場する。「Wasted Years」では“Somewhere In Time”のジャケットに登場するエディがCourtneyと戦ったり、「The Number Of The Beast」では、ジャケットの操られているクリーチャーがスモークの演出と共に登場。細かい演出を随所に入れてくるのもこのバンドの面白いところである。

PhotoPhoto


PhotoPhotoPhotoPhoto

選曲も一筋縄ではいかない。そんな中「Evil That Men Do」が始まると、会場はここ一番の盛り上がり!あのリードギターリフだけで十分にカッコ良いのに歌まで乗るとは…名曲だ。アンコールではSaraによる三味線ソロも交わり、最後に「Phantom Of The Opera」!この曲を持ってくるとは渋い!終演かと思いきやアンコールは鳴り止まず、2度目のアンコールは「Run To The Hills」!!!大盛り上がりで幕を閉じた。

Photo
【THE IRON MAIDENS 公式サイト】
http://www.theironmaidens.com/

【セットリスト】
M01. Invaders.
M02. Die With Your Boots On.
M03. The Trooper.
M04. Flight Of Icarus
M05. Revelations.
M06. Killers.
M07. Wasted Years.
M08. Alexander The Great.
M09 Losfer Words.
M10 The Number Of The Beast.
M11 The Wicker Man.
M12 Evil That Men Do.
M13 Hallowed By The Name.
-encore 1-
M14 The Prisoner.
M15 22 Acacia Avenue.
M16 Phantom Of The Opera.
-encore 2-
M17 Run To The Hills.

トリビュートバンドでさえもこれだけの人気と地位を確立できることに、本家の偉大さを改めて感じた。しかしTHE IRON MAIDENSのライヴは本物と比べるものではなく、彼女達がやる1つのライブとして楽しめた。これはバンドがオーディエンスを楽しませることに注いでいる気持ちと、それに応えたオーディエンスのケミストリーが生み出したものだろう。セッティング時に「メイデンのライヴが始まる!」というだけで一致団結した瞬間。これぞIRON MAIDENのユナイト(親密にする)パーティーならでは。私も今回あえてセットリストを確認せずに挑んだが、その価値は十分に有ったようだ。素晴らしい音楽に乾杯!…メタル最高!


Randy
【インフォメーション】
Randy Rhoads Tribute Live 2010

<日程>
2010年3月16日(火)HOLIDAY SHINJUKU
2010年3月18日(木)HOLIDAY SHINJUKU
2010年3月19日(金)HOLIDAY NAGOYA

ランディーローズ追悼イベントが開催されます。ランディの実兄、ケリー・ローズや、子供の頃からの親友ケリー・ガルニ(exクワイエット・ライオット)が来日!RHOADSFEST(ローズ・フェスト)は、アメリカでは毎年ランディ・ローズの命日と誕生日に行われているイベントですが、今年の命日は日本で開催です!ランディファンは必見のライブ!


<お問合わせ>
METAL GATHERING事務局 TEL:03-5292-4071 担当:嵯峨
メール:metalgathering@gmail.com

<追悼イベントHP>
http://www.clubholiday.jp/holidayetc/pick_up_live.html


  コラムニスト
YAASUU
2019年4月21日更新
COMING SOON!!!
EARTHSHAKER
EARTHSHAKER
2019年4月12日更新
第21弾「呉CAROUSELAMBRA」
The HIGH
さかもとえいぞう
2018年11月14日更新
人生の宿題その3
The HIGH
2019年4月17日更新
第15回「LAST ONE OK?」
mondo
中村 “MR.MONDO” 匠
2018年8月27日更新
第十一回「スペインツアー2018」
PINK SAPPHIRE
PINK SAPPHIRE
2019年4月3日更新
第20回「AYA」
永川敏郎
永川敏郎(Toshio Egawa)
2018年12月7日更新
Progressive Man 第41話