演奏

プリティ・ボーイ・フロイド『デビュー20周年記念日本公演』

TEXT:北村響介 PHOTO:万年平男

11月22日(日)と祝日の23日(月)の連休に、L.A.メタルバンドPretty Boy Floydプリティ・ボーイ・フロイド)の来日公演が、渋谷サイクロンで2日間に渡って開催されました。『20th ANNIVERSARY TOUR』と題された今回のイベントは、彼らのデビュー20周年を飾る記念ライブということで、ファンたちと一緒に彼らをお祝いすべく、複数の国内バンドも集合!

今回、ビースト編集部がお邪魔したのは最終日の2日目です。1日目には元THE YELLOW MONKEYの“EMMA”こと菊地英昭がギターを担当しているバンドLYCORISがオープニングアクトを務めました。初日も相当の盛り上がりだったようで、2日目もその勢いに乗っていくのは間違い無し!2日目はBAD BOYS RIDEBABYLON STARの2組がオープニングアクトを務めます。

Pretty Boy Floydといえば、L.A.メタルのムーブメントの後期に登場してきたグッドルックスなメタル〜グラムロックバンド。泣く子も黙るL.A.メタルの大御所Mötley Crüeモトリー・クルー)の系譜を継ぎ、デビュー・アルバムでも彼らのナンバーをカヴァーしていました。

Pretty Boy Floydのバイオグラフィーを簡単に紹介すると、1987年にロサンゼルス・ハリウッドで、Steve “Sex” Summers“以下スティーヴ”(Vocal)、Kristy “Krash” Majors“以下クリスティ”(Guitar)、Vinnie Chas(Bass)、Kari Kane (Drums)の4人によって結成され、1989年にはデビュー・アルバムを発表。翌1990年11月には来日を果たしていますので、デビューから20周年で、来日公演としては19年ぶり!

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開場後は演奏が始まる18時まで、選曲も存在感も抜群の本誌ビーストコラムニストでもあるDJ TAKEが、色々なロックを流しながら、会場を少しずつ盛り上げます。来場者の顔を見ながら、絶妙なテンションのコントロールは、さすがキャリアのあるロックDJ!

ライブ開始の少し前、会場をあらためて見渡すと、全身を黒皮で固めるハードなロックファンはもちろん、二十歳前後の若いグループや、Pretty Boy Floydと同年代と思われるアダルトなグループ、カジュアルな男女のカップル、ワイルドな外国人客などなど…。この辺は、さすがベテランの海外バンドならでは。

DJ TAKEは、本日のメインであるPretty Boy Floydのレコードを後ろに飾りつつ、ターンテーブルの前には流しているレコードのジャケットも紹介していたので、外国人のお客さんが、興味深そうにレコードジャケットを眺めながら話しかけたりする場面もしばしば。THE ROLLING STONESの「jumpin’ jack flash」のハードロックカヴァーが、特に僕は気の利いた選曲に思いました。

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18時になると、オープニングアクトの前半を務めるBAD BOYS RIDEが登場し、いよいよライブがスタート!BAD BOYS RIDEは東京を拠点として活動しているLA系レディースハードロックバンド。驚くほどパワフルな演奏を披露!メンバーは、全身をハードな衣装で固めていたHIKARU(Vocal)、金髪を振りかざしながら強烈なサウンドを鳴らすTSUKI-ZO(Guitar)、カウボーイハットがバッチリ似合っているNORI(Bass)、激しい演奏とキュートな外見のギャップが素敵なSHAKA(Drums)の4人。メインであるPretty Boy Floydへつなぐための気遣いも見せつつ、35分という持ち時間の中で、抜群のインパクト!

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自らPretty Boy Floydに向けてのウォーミングアップ!と言いながらも、演奏が始まったら、まるで会場は彼女たちのライブかのよう!ヴォーカルのHIKARUがステージ中央を縦横無尽に動き回れば、TSUKI-ZOも圧巻のギターソロで大暴れ。リズム隊のNORISHAKAも、二人に負けないくらいハイテンションな演奏を披露してくれました。

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【BAD BOYS RIDE 公式サイト】
http://hp.tcup.jp/bbrladies/

【セットリスト】
1. pump
2. bad boys ride
3. who cares?
4. badass women
5. fool for your pretty face
6. I quit

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続いて、ロックでグラマラスな外見と、日本語中心の真摯な歌詞が印象に残るBABYLON STARがステージに登場!メンバーは、YUU(Vocal)、MILO(Guitar)、AKIRA(Bass)、TOSHIYA(Drums)からなる4人。19時頃に登場し、会場をさらにヒートアップさせます!ちなみにドラムのTOSHIYAは、以前にPretty Boy Floydのライブへ観客として足を運んだことがあり、そのときのオープニングアクトにはYUUが登場していたのだとか……。とても運命的なエピソードですね。

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ハードなロックサウンドと、YUUが歌う切ない日本語歌詞は、BABYLON STAR最大の魅力です。僕の印象では、演奏前から『ワンカップ大関』を片手にハツラツとしていたTOSHIYAが、ひときわ輝いて見えました。安定感のあるバンド演奏で、あっという間に彼らの持ち時間が終了してしまいました。

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【BABYLON STAR 公式サイト】
http://babylon-star.com/

【セットリスト】
1. SWEET FLIGHT
2. LIAR BITCH
3. SLAVE LABOR FOR The THIRSTY
4. 愛のない世界で
5. PEEL The SKIN
6. RAINBOW
7. FEEL UP

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ライブスタートの18時頃から、すでに会場はほぼ満員でしたが、この時間帯になるとさらに超満員!会場の最後列でも観客同士で体が接するほどの満員状態です。会場はものすごい熱気に包まれています。最高の雰囲気の中で、20時から約1時間半に渡るノンストップのライブが幕を開けます。

今回の来日メンバーは、オリジナルメンバーのスティーヴクリスティの他に、Mötley Crüeのトリビュート・バンドTrüe2CrüeCriss 6“以下クリス”(Bass)、WHITE LIONTroy Patrick Farrell“以下トロイ”(Drums)という4名。20周年アニヴァーサリーLIVE……と想像しただけでもワクワクしますが、現実は想像通り、あるいは想像以上といえるお祭りとなること間違いなし!

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主役のPretty Boy Floydが登場するや否や、観客の温度は最高潮!オールスタンディングの波が、沸き上がる歓声と共に、一段と高くなったようです。彼らの姿を一目見ようと、多くの方がいっぱいに背伸びをしたに違いありません。待ちに待った瞬間とはまさにこのことでしょう。演奏が始まり、張りのあるヴォーカルや鋭いギターが披露されると、20年という歳月が一瞬で吹き飛んでしまったかのような空気に包み込まれます。

とりわけ注目が集まるスティーヴクリスティは、どちらも非常に元気な様子で、二人とも眩いばかりのオーラを放っています。存在感も抜群で、序盤からスミノフを片手にステージを動き回る精力的なパフォーマンスで観客たちをリード。L.A.直系ロックの本流を行く、独特の毒々しさとハイテンションな演奏で会場を沸かせます。

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前列の観客と一緒にお酒を飲み交わしながら歌うスティーヴは、とてもセクシーでエキサイティング。持参したCDをプレゼントするという、ファン大興奮のサプライズ的なサービスも加えながら、終始、一曲一曲を大切に歌っていきます。観客を煽りつつ、熱心なファンの声援に呼応するかのように、ひたすら楽しげな表情で歌い続ける姿は、観ていて本当に気持ちの良いものです。

前半のクリスティはクールに演奏に集中しているようにも見えましたが、後半になると観客へアプローチするシーンが増えます。ライブ中、スティーヴクリスティが絡むシーンは、この日最も印象に残るワンシーンの一つ。クリストロイのリズム隊も魅せてくれます。バンドの演奏は非常にパワフルでハイレベル。最初から最後まで休むことなく暴れまわるサービス精神に感謝感激!

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選曲は、デビューアルバム『レザー・ボーイズ・ウィズ・エレクトリック・トーイズ』の全曲が網羅されるという充実の内容。アルバムのオープング曲「Leather Boyz with Electric Toyz」で始まり、最後のアンコールもこの曲で締めくくられる、20周年記念に相応しいヴォリューム満点のセットリスト。シングルの「Rock and Roll (Is Gonna Set the Night on Fire)」や「I Wanna Be With You」、映画『ベスト・キッド3/最後の挑戦』に起用された「48 Hours」など、本当にゴキゲンなロック空間に、誰もが大満足!

20年前をリアルタイムで知るファンたちにとっては、とりわけ感慨深いライブだったはず。20年間という時間の経過が、とてもポジティブで嬉しく感じられる瞬間だったと思います。こんな誕生日会が開けたらいいなぁと思えるような、幸福感に満ちたイベントでした。この日初めてPretty Boy Floydのライブを観た人もいたかもしれませんが、十分に楽しめるステージだったと思います!

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【Pretty Boy Floyd 公式サイト】
http://www.prettyboyfloyd.tv/

【セットリスト】
1. Leather Boyz with Electric Toyz
2. The Last Kiss
3. Rock and Roll Outlaws
4. Your Mama Won’t Know
5. Only the Young
6. Saturday Night
7. Wild Angels
8. Toast of the Town
9. Junkie Girl
10. 48 Hours
11. Good Girl Gone Bad
12. Department Of Youth
13. I Wanna Be With You
14. Rock and Roll (Is Gonna Set The Night On Fire)
15. Let Me Go , Rock’nRoll(KISSカヴァー)
16. Leather Boyz with Electric Toyz (アンコール)

【インフォメーション】

■SOULS OF WE
GEORGE LYNCH のニュー・バンド SOULS OF WEが来日します!
2010年1月07日(木)大阪 ESPエンタテイメント
2010年1月09日(土)東京 ESP MUSICAL ACADEMY
2010年1月10日(日)東京 ESP MUSICAL ACADEMY
詳細はコチラ
http://spacewalktothecomet.com/current_georgelynch.html

■ PHIL LEWIS & KERI KELLI
L.A. GUNSのPHIL LEWIS とKERI KELLI(ALICE COOPER BAND)のユニット!
2010年1月23日(土) 渋谷 CRAWL
2010年1月24日(日)高円寺 HIGH
詳細はコチラ
http://spacewalktothecomet.com/current_philkeri.html


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