特集

BEEAST太鼓判シリーズ第7弾アーティスト『BIABLO GRANDE』

TEXT:児玉圭一、桂伸也 PHOTO:桂伸也

本誌BEEASTが自信を持ってプッシュする太鼓判アーティストの特集!第8弾はDIABLO GRANDEをお届けします!アリーナロックと聞いて殆どの人が瞬時に思い浮かべるのは、ローカリティを感じさせないバンド、正確には国籍を感じさせないインターナショナルなバンドでしょう。ロックの本質であるワンナイトスタンド精神を踏まえつつ、広大なスタジアムのどの席で観ようと絶対に観客全員を楽しませてくれるマジックを持ったスペシャルなバンド。

アメリカだのイギリスだのといった地域性の枠組みを感じさせないアーティスト達…ROLLING STONES, THE WHO, EAGLES, LED ZEPPELIN, QUEEN, KISS, AEROSMITH, PINK FLOYD, U2, BLACK CROWES, OASIS, THE BLACK KEYS…と数え上げ始めるときりは無いけど、ここ日本にも新世代アリーナロックの新たなスタンダードを打ち立てるべく、結成から4年を経て、待望のファーストアルバムをリリースしたばかりのDIABLO GRANDEがいます。今回はリーダーであり、活動歴15年のキャリアを誇るブリティッシュ系ハードロックバンドの雄、BLINDMANのヴォーカリストとしても精力的な活動を行っている高谷 学(以下、Annie)と、バンドの音楽的司令塔であるギタリストの大上 龍(以下、TATSU)に登場を乞い、ハードロック・シーンで確固たるステイタスを誇るBLINDMANに在籍しつつ、自らがリーダーシップを取る新たなバンドを結成した意義、そして今のDIABLO GRANDEの状況を探るべく、二人に話を伺いました。
 
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1.「 スケールの大きい、グルーヴのあるバンドをやりたい!」と思って始めたんです

 

—待望のファーストアルバムがリリースされましたが、今のご気分はいかがですか?

 
Annie:まあ、ある程度は想像していましたが、いろんな媒体やお客さんの評判が想像以上に高くて、今本当にホッとしています。
 
TATSU:とにかくアルバムを作るまでが4年もかかっているので、正直やっと終わりましたって感じで…やっと形に出来た嬉しさが大きいよね。
 
Annie:リリース日近辺は、そういう気持ちの方が大きかったけど、初動が収まってから色々な所から入って来るリスナーの評判がちょっと気持ち悪いぐらい良いんですよね。それが凄く嬉しいです。
 

—収録されている曲は殆どライヴで練り上げた曲なんでしょうか?

 
Annie:そうですね、今の音楽的路線に落ち着いたのは、2年ぐらい前で、それまでは音楽性に試行錯誤していて…このアルバムの曲はライヴで繰り返して創り上げて来たものばかりですね。
 

—今回のアルバムに対してのヴィジョンはありましたか?

 
Annie:ご存知の通り、僕はBLINDMANっていうバンドでキャリアを積んで来た訳ですけど、実際にはそこで出来なかった事を具現化したくて作ったバンドがDIABLO GRANDEなんですよ。BLINDMANが持っている音楽性、ライヴパフォーマンス、活動のペースでは、それぞれに出来ない事がやっぱりあるんですよ。例えばBLINDMANの場合は、ブリティッシュ・ハードロックに強く影響を受けているバンドなので、実験的な事をやる事には抵抗があると思うし…やらない訳じゃないですが、今のBLINDMANを聴くリスナーは、それを求めていないだろうし、BLINDMANが持っているカラーは、そういうものではないと思いますし。ブリティッシュ・ハードロックへのこだわりがある訳ではないけど、奇をてらった事はあまりやりたがらない…僕個人は、いろんな音楽を貪欲に聴きたいし、個人的な好みで言えばブリティッシュ・ハードロックよりは、どちらかというとアメリカのバンド…いわゆるアメリカの典型的なアリーナで繰り広げられるようなバンドのパフォーマンスに強く影響を受けているので、DIABLO GRANDEはそういう事をメインにやりたいと思って始めたバンドなんですよ。メンバーもほぼ全員、アリーナロック的アプローチを好んでいるし、スケールの大きい、グルーヴのあるバンドというのが、アメリカのエンターティンメントを担っているバンドだと思うので、僕等はそちらを目指して行きたいんです。
 

—元々音楽的に一番影響を受けたのは誰からですか?

 
Annie:うーん、そうですね、やっぱり自分の根底にあるのはDEF LEPPARDだったので…この世界に入るきっかけも彼等だったんですよ。彼等がイギリスからアメリカの市場を意識して音楽性を変えた頃、今で言うヘアーメタルバンドの勢いがあったじゃないですか?ああいうきらびやかな世界の音楽に凄く影響を受けたんです。アメリカ人が好きな音楽っていうのが僕のベースにありますね。
 
TATSU:DEF LEPPARDはブリティッシュなんだけどね(笑)でもアプローチ自体はアメリカンだからね。
 
Annie:ただ、本人達も認めているように、彼等は決してアメリカに迎合した訳ではなくて、昔から受け継がれているブリットポップの人たちの要素もいっぱい入っているしね。それこそSWEETSLADE等、グラムロックにも影響を受けているしね。それは後追いで知ったことだけど、同じように80年代はQUIET RIOTがアメリカのチャートで1位になったり、VAN HALENが新譜出して凄く売れたり、JOURNEYがまた脚光を浴びたり…あの頃は本当にアメリカのバンドは元気だったから、凄くカッコいいなって思っていましたね。
 

TATSUさんはいかがでしょう?

 
TATSU:僕は、もう何を置いてもKISSです!自分がギターを弾き始めた頃に初来日して、武道館でライヴをやって…それをちょうどリアルタイムで味わっていて、とにかくKISSは僕にとって神です!見せる事がロックかつ、でもちゃんと演奏もする、曲もシンプルでみんなが歌えるっていう、それが全ての根底ですね。
 

—KISSの楽曲の中で一番お好きな曲は?

 
TATSU:.まあ、ベタな所では「Detroit rock city」、それ以前で言うと「Deuce」とか「Strutter」とか。やっぱりメイクを落とす前、それ以降も聴いていましたけど、オリジナルの4人が居た時期が一番好きですね。
 
Annie:俺、ちょうどメイクを落とす直前の『Creatures of the night』が好きになって、次のアルバムはメイク無しで驚いて!あの頃が好きですね。メイクとってもメンバーが誰か分かるんだよね(笑)
 

—2008年にDIABLO GRANDEを結成されていますが、バンドのメンバーを集めた経緯と現在までの経過を教えてください。AnnieさんがTATSUさんに誘いを掛けたんですよね?TATSUさんは、その時どう思われましたか?

 
TATSU:僕とAnnieは本当に古い仲で、彼がBLINDMANをやるずっと前から知り合いなんですよ。
 
Annie:正直言うと、僕は脱サラしてこの世界に入ったので、スタートが遅かったんですよ。それは僕が25歳くらいの頃で、TATSUさんはもう現役でバリバリにバンドをやっていて、当時ライヴで一緒になる事が多かったので、その頃から何かあったら一緒にやりたいねって、ずっと僕がアピールしていたんです。まだその頃僕はペーペーで、例えば今のメンツを集めようとしてもダメだったでしょうね。それがこれだけ時間が経過して、僕がメインで歌うバンドが出来るようになった今ならTATSUさんが一緒にやってくれるかもしれないと思って誘ったら、二つ返事でOKしてくれて…で、TATSUさんは「すきま産業的だったらやりたくない、やるからには本気でやりたい」って言ったんです。
 

—結成から4年を経て今はどういう感じなのかなという事ですが…?

 
TATSU:いやー、でもあっという間だったので、別段4年やったって感じではないですね。何か、ああいう曲もやりたいね、こういう曲もやりたいねって二人でやっているうちに4年経っちゃったって感じですね。だから、まだ冷静に客観視出来る段階ではないですね、まだ全然盛り上がっているので。今、一番テンションが高いかもしれない。
 
Annie:バンド内のムードが良いですね。お互いが疑心暗鬼にならないし、各々が力を発揮しているし、ライヴでの立ち姿もカッコいいし。お客さんが凄くカッコよかったって感想を言ってくれるんですよ。
 
TATSU:今の4人の凄いところは、要望をお互いに出し合ってもNGという人が居ないんですよ。あれをやろうと言えば、みんな必ず「やろう」と、まずやってから結果を見ようという4人が揃っているから、凄く楽しいです。
 
Annie:可能性を否定しないんですよ。否定は後でいい、って感じで。やりたい音楽をやるために4人が集まっていいものが出来た、じゃあもう1回やろうねって、その繰り返しが今の状態ですかね。でも、そういうことがうまくいかなくなって、つまらなくなったら終わると思うんですよ。やっぱりバンドって運命共同体かもしれないけど、別にお互いの人生を背負ってまでやる事ではないし、この4人じゃやれないと思ったら、解散すれば良いんですよ。でもいつか同じようにはならない日が来る。もしかして明日何かが起こってバンドが解散するかもしれないし…先の事は分からないですよ。こうして取材を受けている裏では、BLINDMANも新譜の録音もやっているんですよ、もう歌も取り終えましたし…
まあでも今はそれで両方のバンドをやりながら…幸いな事にDIABLO GRANDEでは僕が主導権を取っていて、こっちは僕がいないと話にならないんだけど、こっちで培ったアイデアがBLINDMANで活かせればそれは素晴らしいし、逆もまたしかりなので…それをメンバーがどう評価してくれるのかは彼等次第、っていうような状況で、それが楽しいんですよ。
 

—今はハネムーン中って感じですね(笑)

 
Annie:そうですね、成田離婚にならないようにしないと(笑)でも、今、ツアーから帰って来ても楽しいから…もし険悪なムードが漂って来るようなら、早い段階で決断すると思うんですよ、みんな賢いし、長年キャリアを積み上げていますから、なんとなく空気は読めると思うし。
 
TATSU:みんな大人だからうまくいってます。子供みたいな事は誰も言わないですね。キャリアを積んで来ているから、それぞれの役割をみんなが分かっているんですよ。
 

—現在のラインナップがベストですかね?

 
Annie:そうですね。僕が言い出しっぺで始めたバンドではあるのですが、ちょっと正直自分には勿体無いぐらい良いメンバーが揃っていると思うんですよ。まあ、その時その時、そう思ってメンバーを集めていたんですけど、気がついてみたら、今一緒にやっているメンバーがベストなメンツで、これ以上はたぶん望めないだろうし、もし誰かが欠けたら、もうこの仕事は2度と出来ないでしょう。
 

AnnieさんはDIABLO GRANDEではギターとヴォーカルを担当されていますが、BLINDMANでの立ち位置との感覚は違うものですか?

 
Annie:違いますね。ヴォーカル専任でやっているのとライヴのパフォーマンスが全然変わって来ますし、ヴォーカル専任の期間が長かったので、ギターを持って歌うことを新鮮に感じていますね。ただやっぱり、手元に何かがあるという制約が、まだちょっと足かせになっているなという感覚はありますね。スタンドマイクなら動き回れるけど、ギターを持って歌うと動きが取れないので、そこをどういう風にして行くかという課題がまだありますね。
 

—では、BLINDMANもこれから活動を続けつつ、DIABLO GRANDEも併行して活動していかれるということですね?

 
Annie:そうですね。あくまでもBLINDMANはギタリストでコンポーザーである中村がメインで活動している訳ですから、いまさら、そこに音楽的な事を僕が言って路線を変更する必要は無いですし…DIABRO GRANDEに関しては、僕がイニシアティブを取って、自分のやりたい方向で動くという姿勢でやっていくという感じなんで。
 

2.「分かり易いリズムとメロディーでパフォーマンスを」そんなポリシーが重要

 

—ファーストアルバムのタイトル『HOWLING』に込めたメッセージはありますか?

 
Annie:まあご存知の通り、僕はBLINDMANっていう看板があって、このバンドを通して僕を知っている人が多いと思います。そんな僕が何で他のバンドを始めたんだ?と疑問視する向きも非常に多いと思うのですが、そういう意味でこれからDIABLO GRANDEで俺が何をやろうとしているのか、知ってもらいたい、乱暴に言うと、思い知らせたいっていう気持ちがあって…。
 

—心の叫びのようなものですか?

 
Annie:そうですね。これから襲いかかるぞっていう気持ちを込めました。
 

—今回のアルバムはキャッチーでコンパクトな曲が揃っていて、長尺の曲がありませんね?

 
Annie:これはもう、ウチのバンドが掲げているアリーナロック的なポリシーというか、やたらと曲を長くするのではなくて、コンパクトにして、一聴して何かフレーズが必ず頭の中に残るという事が大事だと思っていますので。アリーナロックっていう表現にしても、ピンと来ない人も多いと思うんですけど、僕が好きなDEF LEPPARDのヴォーカルの人(Joe Elliott)が雑誌インタビューで、「速いテンポで細かい事をやっていても大きな会場では何をやっているのか、お客さんに伝わらない、自分達でも何をしているのか分からなくなる…だから、俺達はシンプルで分かり易いリズムとメロディーで自分達のパフォーマンスを伝えていきたいんだ」と言っていたんですよ…僕はそれを読んで凄く感銘を受けました。僕が今まで関わってきたバンドを見ると、そういう風な考えは無かったなと。やはり日本人だから細かなアプローチに反応するリスナーも多いけど、僕はそういうタイプではないのでアリーナロック的テーマを共有して音楽を創り上げる事が出来るバンドをやっていきたいと思っています。
 

—それがご自分で意識しているDIABLO GRANDEと他のバンドとの違いですね?

 
Annie:そうですね、とにかく曲ももちろん覚えてもらいたいんですけど、一聴した時にフレーズがちゃんとあって、それがリスナーの頭の中に残って、初めて聴いてもすぐにリズムでノッて、Sing alongできるようなシンプルさがあるバンド。それがライヴであってもお客さんを楽しませる事が出来るバンドを目指しています。
 

—例えば、自分達のサウンドを定義すると、どのようなものでしょうか?

 
Annie:うーん、言ってしまえば、さっき言った「アリーナロックっていうキーワードの元であれば、何でもやる」という感じです。音楽的な事で言えば、例えばブラストビートで何かやるって事が出来るかどうか分からないけれど、バンドが何かのきっかけで作ることになって、「あっ、これカッコいい!」って思ったらやると思うんですよ。いわゆる様式美的な、ずっと同じパターンを貫いて行くというのではなく、どちらかというとLED ZEPPELINみたいに拡散したリズムの要素を自分達のカラーに染めて行くというやり方をして行ければいいなと思っていますね。
 

—詞のインスピレーションはどこから受けているのでしょうか?

 
Annie:これも、BLINDMANでは出来ないことをやっているんですけど、BLINDMANはシリアスな内容で、曲調がそういうムードを持っているので、そういうテーマが多いのですが、DIABLO GRANDEの場合はアメリカの音楽性やムードを大事にしていますから、もう、いきあたりばったりで考えています。その時その時で思いついた事を書いていますね。
 

—日常生活からということですか?

 
Annie:それもありますし、それこそ喧嘩がらみの事もあるし、うーん、オネエちゃんがらみの話もありますし(笑)表現は悪いけど、どっちかっていうと軽いかな?
 
TATSU:政治的なアプローチはしないね。
 
Annie:うん、そんな姿勢は無いです。
 

—曲作りの分担はどのようにされていますか?

 
TATSU:今はもう、僕が9割作っているという感じで…でも、元々僕は全部のパートを同時に考えるというスタイルで長年やって来たのですけど、ここ1、2年は割とちょっとした骨組みを作って来て、後はメンバーからインスパイアされて、完成させて行くというやり方になっていますね。Annieに好きなメロディーを歌ってもらったり、自分が考えたパターンのドラムを叩いてもらったり、バンドで創り上げて行く方式が今は多いですね。改めてバンド感を出したいっていうのがあって、全員の意見を思いっきり入れて作っている状況です。
 
Annie:時代に逆行してる。セッションで創り上げて行くアプローチって、今はあまりしないですよね。
 

—リズム隊のお二人からのインプットはありますか?

 
Annie:もちろん、ありますね。ドラマーのA-Joeは凄くドラムに対して真摯。ドラムに対してだけは譲らない所が凄くあって、リハーサルやる時もそうなんですが、途中の休憩すら彼はその時間を惜しんでフレーズの研究をしていますからね…そういう風には見えないんですけどね(笑)ドラムに関してだけは凄くマジメ。かたや、ベースの岡本啓祐は、バランスが取れていますね。ベースだけ弾いていればいいというタイプではなくて、もちろんフレーズも自分で考えて来るし、割とグローバルな姿勢でバンドの事を考えてくれています。合わせてヴィジュアルを凄く考えるようになりました。もっとこうした方がいいんじゃないかっていうアイデアを彼はいっぱい持っているし…僕がリーダーですが、全て僕が決めるのではなくて、みんなの意見を聞いて走っていくという感じです。
 

—民主主義的なんですね?

 
Annie:そうです。僕はそんなに独裁的にバンドを引っ張って行く裁量も無いので、やり過ぎちゃうと不安になる所もあるし、何が正解かという確証も持てないので。メンバーそれぞれに考えがあると思うんですよ、それを聞いて物事を判断していきたいというのはありますね。基本的には合議制なんです。
 

DIABLO GRANDEはユニットではなくて、あくまでバンドということですね?

 
Annie:そうです。さっきも言いましたが、結成時にメンバーに言われたことで、「BLINDMANが活動していない期間のすきま産業的な僕のソロプロジェクトとしての活動はやりたくない」と…僕自身もそういう気持ちでしたし、やるからにはBLINDMANを打ち負かすぐらいの活動とステイタスを築いてやって行きたいという気持ちが凄く強いので、そういう意味でも、アルバムをきちんと出して、コンスタントに活動して行く方針を変えるつもりは無いんですよ。たとえそれがBLINDMANの活動とバッティングすることになっても、そこはお互いに譲歩してやっていきます。
 

—お互いを喰いあうってことにはならないと?

 
Annie:まあ、活動の日程をわざとバッティングさせたりなんて、そういうことではなくてね。音楽的なことではライバル心というか、そういうしのぎを削りあう存在でありたいというか。
 

ここで、Annie&TATSUによるDIABLO GRANDEファーストアルバム『HOWLING』の全曲解説をご覧頂こう。
 
M1. You Slipped It Out
Annie:1曲目に全てが込められている。この曲が出来た段階で今のバンドの音楽性と方向性が見えた僕等にとって凄く大事な曲。
TATSU:ドラムのA-Joeが加入して出来た曲だね。この曲が出来たから、今のバンドのサウンドがある。
 
M2. Easy Come Easy Go
Annie:これは、何で出来たんだっけ?気に入っているからいいんだけど。
TATSU:古いハードロックタイプのシャッフルはやりたくなかった。縦に乗っているシャッフルナンバーがやりたくて、バンドでやってみて凄くうまくいった曲。
 
M3.Clock In The Dark

—以前のメンバー編成では完成できなかった曲。

Annie:今のリズム隊に変わってから、スムースに出来上がったよね。
TATSU:上手い下手じゃないんだよね、今のメンバーのプレイスタイルに見事にハマった曲だね。
 
M4.In The Fight Of Crows
Annie:個人的に広島が好きで、「とうかさん」って広島のお祭りに付き物のカラスって呼ばれている徒歩暴走族、裏路地で喧嘩している悪ガキの気持ちになって歌った曲。ウチらの曲の中ではどちらかというとブリティッシュロック的なナンバー。
 
M5.Feel Your Season
TATSU:Annieがこういうバラードを歌っているのを聴いた事が無くて、バラードを歌っても、湿っぽいブリティッシュ系ばかりだったので…もっと乾いた感じの、風景が広い感じのバラードを歌って欲しいなと思って書いた曲です。
 
M6. I Don’t Care
Annie:ライヴでも唯一披露していなかった、アルバムが出てからやろうねって決めていた曲です。自分達の中では一番新鮮味があるナンバー。
TATSU:ライヴでやったら、受けるね!ライヴ映えするナンバー。
 
M7.Dive In The Dust
Annie:聴いてもらったら、この手が好きな人だったら「ああ、このバンドみたいだ」と思う感じの曲。それは4人とも好きなバンドだし…でもそれっぽく書こうと思った訳ではなくて。
TATSU:そういう風には書いてないんだけど、なんとなくちょっとMötley Crüeっぽくなればいいなという感じで。メンバーみんな大好きなんで。
 
M8.Dark New Day
TATSU:これは珍しくリフから出来た曲。僕はだいたい、全ての要素が同時進行で曲を作るのですが、これはリフ単品から出来た曲。だから、リフがちょっと耳につくかもしれません。
 
M9.Rock You! Rock You!
Annie:これは古い曲。昔からやってます。アメリカのキャッチーなロックンロールに傾倒していた頃に出来た曲です。途中に入る女性のセクシーな声のアイデアは僕です(笑)普段やっているBLINDMANではありえないよね。
 
M10.Faking Face Changes
Annie:これは僕が書いたのですが、アルバムの曲を並べてみると、軽快でキャッチーな曲が続く中で、ドンと重い曲が欲しいなと思って作りました。そういう事をやるバンドも好きなので…ドゥーミーな感じのリフを思いついて、バンドでアレンジしました。レコーディングの中でこの曲どうかなと思っていたけど、バンドで練り上げていくうちに、凄く良くなって…この曲は割と気に入っているんですよ。

—これからツアーが始まりますが、意気込みを聞かせてください。

 
Annie:とりあえずアルバムが出て、そろそろ浸透して来ていると思うので、ライヴで音源以上のパフォーマンスを見せる事が出来たらいいなと、とにかくライヴ会場に来て貰えれば分かると思いますから、是非来てください!
 
TATSU:このアルバムの曲もライヴの事を考えて作ってあるので、絶対ライヴは観て欲しいですね。
 

—今のバンドにとっての目標はありますか?

 
Annie:そうですね…小さいですけど東名阪でワンマンが出来るレベルになることですね。それが当面の目標です。悲しいかな、今はライヴにお客さんを呼ぶっていうことがシーンで一番の課題なんですよ。それを大きい会場規模で出来るようになるという事が一つ、何かの突破口になると思いますし…自分達の事だけじゃなくてね。
 

—最後に読者へメッセージをお願いします。

 
Annie:DIABLO GRANDEは僕がやりたいって思って始めたバンドだし、BLINDMANでやりたくても出来なかった事を具現化したバンドなので、とにかく、ライヴに比重を置いていますから、初めてライヴに来た方でも楽しんで貰えるバンドにしたつもりなので、やはりライヴに来て欲しいなと思っています。
 
TATSU:今回のアルバムは、本当に自信を持って作ってあるので、洋楽ファンにも、洋楽しか聴かないって人にも是非聴いて欲しいです。
 
hana
 
以前観たあるバンドのドキュメントDVDでヴォーカリストがバンドとユニットの違いをこう語っていました。「バンドっていうのは生涯に一つしか無いんだよ。若い頃、自分の周りの、同じような音楽が好きな者同士がバンドを組んで、自分達の音楽という唯一の武器を持って世の中と闘っていく…ユニットっていうのはそうじゃなくて、あるキーワードの旗の下にそれぞれキャリアを持った者達が集まって、音楽を追求して行く」Annieにとって、好きな音楽を気の合うメンバーと心行くまでやれるDIABLO GRANDEは本人も言われているようにユニットではなく、あくまで正真正銘のバンドです。しかし、とにかく彼の最大の武器である、その歌声を今やベテランとなったBLINDMANと、結成4年目にして好機を迎えているDIABLO GRANDEという2つの異なる音楽性を持ったバンドで堪能できるという事はファンにとっては、この上ない喜びに違いないでしょう。洋楽しか認めない頑迷なリスナーも、新世代アリーナロックの衝撃に撃たれるために、彼等のライヴに是非足を運んではいかがでしょうか。 

DIABLO GRANDE
「HOWLING」
発売日:2012/5/25
BLRC-00053/2,500円(税込)

 
◆ライヴ情報
 
【DIABLO GRANDE「HOWLING」発売記念TOUR「The Silent Devil revives…」Vol.1】
2012年7月29日(日) 東京 新宿 MARZ
MUSICA FAMILIA/秀光/Kasstrick Bacteria/-jiji-/
2012年8月4日(土) 愛知・名古屋 HOLIDAY NAGOYA
UNAFRAID/sickhead(三重)/Tyrant of Mary(東京)/Quintet Of Tyrants(静岡)/Bridear(福岡)
2012年8月25日(土) 宮城・仙台 enn 2nd
BLACK MARIE’S BACK/JADE/GUNKI/WILD FRONTIER
2012年8月26日(日) 新潟・新潟 GOLDEN PIGS Black Stage
BLUE METAL ORGANDY/the velvet sky/ロッキン/VANDAL KILLER/MOJOWALKERS
~TOUR FINAL ワンマン~
2012年9月1日(土) 東京・吉祥寺 CRESCENDO
 
【DIABLO GRANDE 「HOWLING」 発売記念TOUR「The Silent Devil revives…」Vol.2】
2012年9月8日(土) 大阪・心斎橋 OSAKA MUSE 
空【ku:】/THE SLUT BANKS/DEAD STOCK Co./琥珀
2012年9月22日(土/祝) 滋賀・近江八幡 COCOZA
Rosario Ark/IvyRalf Impact
2012年9月23日(日) 大阪・西九条 BRAND NEW
2012年9月30日(日) 静岡・静岡 Sunash
Boots Walker/他
2012年10月13日(土) 広島・広島 Bad Lands
2012年10月14日(日) 岡山・倉敷 RED BOX
2012年11月24日(土) 高知・高知 BAY 5 SQUARE
2012年12月2日(日) 東京・沼袋 SANCTUARY
~TOUR FINAL ワンマン~
2012年12月14日(金) 東京・新宿 Wild Side TOKYO
 
◆公式サイト
バンド official site
http://www.media-blaze.com/diablogrande/
Black-listed Productions オフィシャルサイト
http://www.black-listed.jp/

 
こちらも是非ご覧ください。
Let The Music Do The Talking 〜テイク10「高谷学(BLINDMAN)」インタビュー
以下をクリック!
http://www.beeast69.com/feature/114

 
密着レポート第4弾BLINDMAN 「Re-rise tour 2010」 ワンマン
以下をクリック!
http://www.beeast69.com/feature/124