特集

ICN

TEXT:桂伸也 PHOTO:曲香-mageshang-

アーティスト達を取り巻く環境は変化を続け、創作意欲旺盛なアーテイストのテリトリーも、日を追う毎に広がっている。もはやその表現する場は一つではない。多くのフィールドで様々な個性を発揮する時代となった。そんな彼らの、別の側面を垣間見ることにより、その思いと、新しい可能性を探り出す特集シリーズをスタートする。題して『Watch the Outside』。

第1回目に取り上げるアーティストは、IRON-CHINO(以下、IRON)。以前、BEEAST太鼓判シリーズ第4弾でもレポートを行った、ヘヴィ・メタル・グループLIGHTNINGのリーダー、そして、さかもとえいぞうの主導にて活動するアニソン・カバープロジェクト、EIZO Japanのギタリストでもある彼は、それらの活動と並行して、バンドIRON ATTACK!を軸とした、同人音楽なる分野で目覚しい活躍を繰り広げていることで有名なアーティストの一人だ。様々な音楽活動、そして同人音楽という新しい分野への取り組みという、多岐にわたる活動を精力的に続けている彼、そんな彼を支える源とは一体何なのか、その活動の状況から、IRONという存在が語る、ロックへの思い、そして同人音楽というシーンの実態について探ってみよう。
 

 

ライブをやるよりも、音を作っていくことの方が好きでした。

 

— まず、IRONさんの、ミュージシャンとしての経歴をお伺いできればと思います。そもそも音楽(ロック)と繋がりをもったきっかけはどのようなものだったのでしょうか?

 
IRON:高校の頃にX JAPANと出合ったのが切っ掛けでした。同時に、ロックといえばギターじゃないか?っていう認識でギターを始めて。17か18くらいでX JAPANを聴いて、1年くらい経った19くらいでギターを始めました。そのころはまだ“メタル”っていう感じじゃなかったんですが、ヘヴィ・メタルに目覚めたのは、IRON MAIDENが切っ掛けでした。最初に聴いたのは、『死霊復活』を聴いて。あれでメタルにハマったひとは結構いるんじゃないか、って思うんですが。普通はもっと早い時期にそれにハマることもあるかもしれないですが、僕にはそんな出会いがなく、遅かったという。その前はずっと格闘家になろうと思っていまして(笑)でも格闘技の入場曲って、プロレスにも多いけど、メタルって多いじゃないですか?IRON MAIDENもあり、Ozzy Ozbourneもあり。そんな接点もあって、自然に入っていけたんじゃないかと思います。
 

— ちなみにIRON MAIDENの影響で、現在も結構ツイン・リードにこだわられているとか?

 
IRON:そうかもしれません。YngwieRAINBOWも好きだったし、シングル・ギターも好きでしたけど、やっぱりツイン・リードでMarshallを鳴らす、みたいなのが主流でしたし、その後GAMMA RAYで方向性が定まりましたね。最初は、ツイン・ギターにキーボードありと、今は結構いると思うんですけど、当時余りいなかった構成でした。GAMMA RAYBLIND GUARDIANでもキーボードはいますし、それを目指したんですけど、当時メンバーが全然集まらなくて苦労した覚えがあります。元々同人気質だったと思うんですよ。ライブを沢山やって、いろんなバンドと対バンして…みたいな活動をするよりは、家でコツコツと作って、音源を発表、ライブはその次みたいな。
 

LIGHTNINGではあまりライブを行われないですね。もしかしたらそれが理由ですか?(笑)

 
IRON:ある意味そうかもしれません(笑)例えばアルバムが出ればツアーやをやったり、レコ発イベントをしたりするけど、なければ“夏の陣”“冬の陣”って、年2~3回くらいできればいいんじゃないか?って思っているんです(笑)でも、逆にそんな思いで活動していたのが良かったんじゃないかとも思います、今時代がそんな感じだし。昔はライブハウスに出るためにオーディションに出て、みたいな感じでしたが、今は音源を発表する場も一杯あるし、同人もその一つ。どちらかというと一杯演奏したい、というよりも作るという趣向が強いんです。オタク・タイプというか、家にいる時間の方が圧倒的に長い(笑)
 

— 実際にバンドに入ってライブをやり始めたのはいつ頃ですか?

 
IRON:僕は元々音楽を始めたのが、いきなりオリジナルだったんです。普通は大学のサークルでコピー・バンドとか始めるんですけど、僕は大学のときに友達がいなかったので(笑)21歳のころでしたかね、バンドを始めたのは。始めたのが19歳の頃でしたから、2年くらい一人でギターを弾いて。それから2ヶ月に一度くらいライブに出ていました。
 

IRONさんの活躍の中では、LIGHTNINGIRON ATTACK!が、どちらもリーダーとして活動していることで、IRONさんの音楽活動の中では軸になっていると思いますので、その点をお伺いしたいと思います。LIGHTNINGでは殆どIRONさんが曲を作られているのですか?

 
IRON:そうですね。9割くらいが。でも、その残り一割があることが、IRON ATTACK!と違う大きな差になっていますね。自分で全部やっているということと、他の人を解しているという違いで。バンドのイメージやコンセプトもありますけど。IRON ATTACK!は単に、自分の名前を冠しているくらいなので、自分から出てきたものはなんでもありですね。
 

— 現在の活動としては、LIGHTNINGEIZO Japan、それと、同人に深く関わるIRON ATTACK!と、多岐にわたっていますが、その他に活動されているバンドはありますか?

 
IRON:ABSOLUTE AREAというアニソン(アニメ・ソング)のカバー・バンドです。完全に趣味のバンドなんですが、IRON ATTACK!まいなすぃよん(Vocal)、長谷川ゆうき(Drums)と、DRAGON GUARDIAN勇者アーサー(ABSOLUTE AREAでは、”あさちゃん”名義:Guitar)と、一緒にやっています。みんなアニソン好き、アニソンのメタル・カバーなんです。
 

— アニソンという音楽の魅力はなんでしょうか?

 
IRON:それはやはりメロディと分かり易さじゃないでしょうか?これはヘヴィ・メタルに通ずるものがあると思うんです。サビでタイトルを連呼するのは、共通していますよね?「RIDE THE SKY!RIDE THE SKY!RIDE THE SKY!」って(笑)。更にアニソンって、歌謡曲的なメロディ。GAMMA RAY等が持っている、キャッチーな部分に通じていると思うんです。多分、GAMMA RAYの「Heaven Can Wait」なんて、日本語で歌ったらアニソンでも違和感が無いと思うんです(笑)そういう風に感じる人って、結構いるんじゃないかな?
 

全てが自分で出来る、自分でやりたいことが出来る、これこそ同人の醍醐味!

 

IRONさんを語る上で重要なキーワードである、同人音楽という部分について教えていただければと思います。元々自分で作る活動を長く続けられていたこと自体が、同人的な経路を歩まれていたと思うのですが、明確に同人という道を歩み始めた切っ掛けはどの時点なのでしょうか?

 
IRON:あまりみんな知らない事実なのですが…同人の大きなマーケットとしてコミケ(コミック・マーケット)がありますけど、実は、僕はもう20年くらい通っていたんです。最初は同人誌っていう本のジャンルでスタートしていたんですけど、近年、同人音楽っていうのが現れ始めたということで、新たな表現の場として注目していました。僕は絵は描けないないけど音楽は作れるし、何でも出来る場ですから。
 

— 同人音楽というものがあることに気が付いたのはいつ頃だったのでしょうか?

 
IRON:7~8年くらい前でしょうか。元々は、元GALNERYUSヤマビー(Vocal)さん等が先駆者として活動されていましたが、そういう情報を周りから聞いて僕もやってみようと。それから自分で実際にやり始めたのは6年前くらい。コミケ14年目にして、ようやく“買う側”から“売る側”へと!(笑)
 

— では、そこから本格的に“同人”としての明確な活動がスタートした、ということなのでしょうか?

 
IRON:そうでしたね。ずっと自分がやりたいと思っていたことなんです。ここは強調したいのですが(笑)突然、6年前に同人にをやりだしたというわけではなく、20年間のコミケとのふれあいの中で、ようやくそういうポジションのシフトがあった、という。
 

— なるほど。では、その変貌とともに、活動も活発化してきた状況ですかね。

 
IRON:そうですね。でも6年前には既にLIGHTNINGもありましたし、そのファースト・アルバムも出した頃だから、そこそこやっていた感じではありました。DTM(デスク・トップ・ミュージック:パソコンを用いて作曲や編曲、演奏を行うこと)環境が充実してきたとか、そういう部分で自分が入り込める入り口がある、ということでこういう世界に魅力を感じました。昔はCDを作ろうと思ったら、CD-Rドライブだけでも何十万円もするし、とても手が出なかった感じですよね。
 

— 同人活動を行っているIRON ATTACK!は今までで何枚くらいアルバムを出されているのでしょうか?

 
IRON:え~っと、まだ30枚行ってないですけど…でも、結構なハイペースで進んでいますね。6年くらいで、28枚くらいかな。
 

— 6年で28枚!?それはすごいペースですね…

 
IRON:まあ、同人は一般的にサイクルは早いですけど、それだからというより、僕だからと言われていますが(笑)普通は同人でも年二枚くらいですね。夏と冬に、コミケに合わせて一枚という感じで、年に5枚も出すというのは(笑)もう最初の頃の曲は、覚えてないです(笑)まあ、そのサイクルが速いのも、同人の特徴だと思います。通常メジャー流通しようとしたら、宣伝期間に2ヶ月、流通の準備で1ヶ月だから、マスターが出来てから3ヶ月ですけど、同人だったら3ヵ月後にはもう次の同人イベントが始まっていますから。このサイクルの速さ、フットワークの軽さは、同じ人がやっているからだと思うんです。
 

— それをメジャーにそのまま乗せてしまえば、すごい売り上げになるんじゃないですか?(笑)例えばIRON ATTACK!でリリースしているCDを、メジャー・レーベルの方が聴いた際に「うちでリリースしないか?」みたいな話があっても、出されないのでしょうか?

 
IRON:いや、そこは同人ならではの美学があって、メジャーの流通には乗らないんですから。まあ、メジャーの流通に乗せてしまうと結局、自分で好きなようにはできなくなって、同人の魅力は無くなってしまいますし、IRON ATTACK!はメジャーには向かわないでしょう。
 

— これほどの活動意欲をそそられる同人の、魅力の根源って何だと思います?

 
IRON:いや、それはもうこれだけ自由に出来る場があるということですね。作品にしていろんな人が聴いてくれる、それを聴いてくれる人があるということだと思うんです。自分で全部、同じ人がやる、という意味で“同人”。プロデューサー、コーディネーター、マネージャー、ディストリビューター、プレイヤー、コンポーザー、脚本、演出、監督、主演、助演、武術指導、主題歌まで自分、みたいな(笑)。そこが同人の定義だと思っています。自分がジャッキー・チェンになれるわけです。
 

— 実際にバンドとしての活動と、同人との接点であるIRON ATTACK!という存在がありますが、IRON ATTACK!だからこそやりたいことって?また、同人というジャンルで活動する目的って何でしょう?

 
IRON:それはもう、LIGHTNINGでは出来ないこと全部ですよね。女性ヴォーカルはまず出来ない、シンフォニック的なこともLIGHTNINGでは出来ないです。あとYngwie等のようなネオクラシカル路線もやりたいと思っていますね。メジャーな部分は、LIGHTNINGでいいかな?っていう気もしています。まあ、なぜ同人なのかは、たまたまそうなっているだけ(笑)ただ、IRON ATTACK!の最大のライバルはLIGHTNINGなんです。一昨年、LIGHTNINGIRON ATTACK!のアルバムを同時に出したことがあったのですが、あの時は先にLIGHTNINGのほうを先に作って、それに対して「IRON ATTACK!は手を抜いて作っている」とかいわれるのが絶対に嫌だったので、それを何とか越えてやろうと頑張りました(笑)
 

同人史上かつてないことを目指す!来年こそは…

 

— 同人でライブをやり始めたのはいつ頃ですか?

 
IRON:僕は結構遅いんですけど、2年くらい前かな。今は猫も杓子も、ちっちゃいライブハウスから大きいものまでやっていますが、その頃はまだあまり同人でライブはありませんでしたね。
 

— イベント等の活動も活発に行われていますが、その辺はいかがでしょうか?最近、『龍虎鉄撃拳』とか、昨年は『死闘!五稜郭』などというイベントも行われているようですが。

 
IRON:そうですね。それがシーンが変わってきた象徴ともいえるんじゃないでしょうか。昔はオタクというか、もう「部屋から一歩も出ない」というのが通説でしたが、最近はライブもやるんですよね。昔に比べてレベルも上がっているし。昔は人前でプレイできるようなレベルって、ヤマビーさんくらいしかいなかったし。今はライブをやるようになって、露出が増えてきたんですよ。それが一番変わった点だと思いますね。
 

— これまで、IRONさんから主観的な視点として、同人というものにどう関わっているかを語って頂きましたが、逆に客観的な視点として、同人音楽のイメージをどうとらえていますか?

 
IRON:ライブ等の露出が多くなって比較的メジャーな存在となりつつあるんですが、逆に頒布されるものが供給過多になっているとも思うんです。同人を行う環境が充実しているので、とにかく数が多い。その中で旨いプレイヤーも出てきて興味深いものも多いのですが、その逆もあり、“数が多い上に玉石混合”。アマチュア志向というポイントとは話が矛盾するかもしれませんが、今後はある程度のレベルに対してラインは引かれ、淘汰されていくべきではないかと思います。とにかく多くなり過ぎ、お客さんも無限に買い続けるわけにもいかないし(笑)今後はジャンルも細分化、整理されていくと思いますし、今は次のステップに移行すべき時期なのではないでしょうか。
 

— その状況に対して、IRONさん自身が目指すところはどのようなところでしょう?

 
IRON:まずセルフ・プロデュースという同人のスタンスを崩さず、その中でなるべく誰もやらない、やれないことをやっていきたいと思います。アーティストって、“世界初”“史上初”っていう言葉が大好き、“日本人で唯一”とか。自分達でそういうことをやっていきたいと思います。具体的に考えているのは、海外公演ですね。家から出ないオタクが海外でやるって、すごいじゃないですか!?(笑)以前、LIGHTNINGでJAPAN-EXPOに出ましたが、今度はIRON ATTACK!でヨーロッパに出られたら、と。結構、エポック・メイキングな事じゃないかと思っているんです。
 

— 過去の“お蔵入り”活動みたいなものもあるのでしょうか?(笑)

 
IRON:あります(笑)AVANTASIAOliver Hartmann(Vocal)と僕、それとIRON ATTACK!長谷川ゆうき(Drums)の3人で、RISING ORBITっていうバンドをやっていて、これは現状ストップしているのですが、出来れば再開したいと思っているんです。
 

Oliverさんとはどのようにやり取りされていのでしょうか?

 
IRON:彼は今ドイツにいるんですけど、彼と音源を皿(CD)渡しで(笑)音源データをメールで送れば速いと思うんですけど、何故か伝統といいますか、皿で渡してますね。プロデューサーのSascha Paethのところにスタジオがあって、そこでOliverが勝手に音を録って、送ってくるんです。通常はそういう音に対して「ここはこうして欲しい」とか、こちらからいろんな要望があったりするんですが、そういうことをこちらから言わなくても、その倍以上のすごい音が来るので、何の文句のつけようもない、非常にやり易いんです、彼とは。実はもう何曲かミックスも終わっているものもあるんですけど、なかなか出すタイミングが…先にレコーディングしておきながら、ディストリビューション等何も考えてなかったものですから(笑)今LIGHTNINGが所属しているレーベルはAVANTASIAも出ているので、「これどうですか?」ってレーベルに薦めたら、「いや、それよりLIGHTNINGの新しいものを出した方が…」って(笑)同人で出すとも考えたんですけど、どう考えてももったいない面子ですから(笑)どこかにきっとやらせてもらえるところはあるのではないか?と模索したり。いつか出せたらと思っています。
 

— では、今後の具体的な活動等をお伺いできればと思います。

 
IRON:5/27に、IRON ATTACK!の新しいアルバム『STAR DUST』を頒布(リリース)しましたので、是非聴いていただければと思います。ヴォーカルにはLIGHTNINGの勇舞が参加している、ほぼLIGHTNINGなんですけど(笑)内容的には全くLIGHTNINGとは違うものにしています。ギターも全部自分で弾いて、キーボードの使い方等、IRON ATTACK!ならではのものを作り上げています。これに伴い8月後半から9月前半に掛けてツアーを行います。また、夏のコミケに向けてヴォーカルのベスト、及びインストのベストを頒布する予定ですので、それを聴いて覚えてもらい、ツアーに来ていただき一緒に歌っていただければと思います。あとは2013年、同人系としては人類史上初の(笑)ヨーロッパ・ツアーに出たいと考えています。
 

ミニ・ライブレポート:同人ライブ・イベント『龍虎鉄撃拳』
2012年4月29日(日) @原宿アストロホール
 
IRON率いるIRON ATTACK!と、IRON ATTACK!に親交の強い同人バンドを集め開催されたイベント『龍虎鉄撃拳』。どちらかというとエモ/メタル・コア的な激しさを極限まで求めたスタイルの5150、正反対に明るくポップなサウンドで、ロックという要素すら似つかわしくないほどの爽やかさを持ったLiz Triangle、そしてメロディアスな正統派ヘヴィ・メタルサウンドの中に、キュートなまいなすいょんのヴォーカルが絶妙なアンマッチを醸し出すIRON ATTACK!という、全く性格の異なる3バンドの対決という異空間イベントだ。更に当日は、IRON ATTACK!のステージ上でバンドThousand LeavesIRON ATTACK!バッハ先生(Guitar)の所属する別バンド)Time、しすぷれIRON ATTACK!まいなすいょんの所属する別バンド)Time、さらにはIRON率いるLIGHTNING勇舞(Vocal)が登場という、バラエティ性に富んだ布陣。
 
こうした様々な要素を作れる事こそが同人イベントの魅力でもあるが、更に驚く光景としては、フロアの観衆が、どのバンドに対しても熱狂的な感性でその熱いプレイに応えていることだ。その反応の仕方は、対するバンドによって様々だが、皆がライブを楽しみ、どのステージでもフロアに熱気を巻き起こす大きな反応を示していた。無論、この日登場したバンドは、同人という世界でもそれぞれに人気を博している実力者であるが、大手芸能事務所やレーベルが主催するライブイベントでも、動員に苦戦している昨今、メジャーな力を持たない彼らだけで作り上げたイベントが、ここまでの実績を残したことは注目に値することだろう。

 

 
“同人”というキーワードは、現在様々なイメージがあり、その中でもはコミケやアキハバラ・カルチャーにおける、オタク的文化の象徴というイメージが強く存在するが、その真っ只中にいるIRONの思いを辿るだけでも、実際にはもっと広義の存在であることがお分かりいただけるだろう。「全てを自分=同人が行う」その意味は、「自分の行いたいことを行う」という、アクティヴなスピリッツが根底にある。これは本来、伝統的に伝えられたクラッシック音楽から殻を破り誕生したロックという音楽の成り立ちと通ずるものがあるはずだ。同人の影響は、単に聴かせるものを作るという行為にとどまらず、それをどう利用するか?そしてそれをどう聴くか?等、ロックを取り巻くあらゆる環境に波及しつつある。ロックや音を楽しむやり方は様々だが、求めるものを具現化するには、「自分で作る」これほどまでに手っ取り早い手法はない。その意志を貫くIRONの今後の軌跡とともに、音楽の楽しみ方として新たな世界を広げる可能性を持った同人音楽に、是非注目してみてもらいたい。
 


◆オフィシャルサイト
 
IRON ATTACK!(オフィシャルブログ)
http://ameblo.jp/ironchino/
LIGHTNING
http://www.ironchino.jp/
EIZO Japan
http://eizojapan.com/
ABSOLUTE AREA
http://ion-pinkdrop.chu.jp/AA.htm

 

LIGHTNING『JUSTICE STRIKE
2011年12月14日
定価:2,700円(税込)


 

IRON ATTACK!『Star Dust
2012年5月27日
定価:1,260円(税込)

 

緊急告知!!
 
BEEASTでは、新たな音楽の楽しみ方を提案する意味で、この“同人音楽”にスポットを当てるべく、スペシャル・イベントを企画、実施予定。詳細は近日NEWS欄にて告知予定。乞う御期待!!