第10回「TVドラマで観る日本史」
昨今の時代劇TVドラマには注目している。
まずは「大奥」
よしながふみ先生原作の男女逆転大奥。
序盤は徳川吉宗役の冨永愛さんの立ち姿や振舞いに目を奪われる。
絢爛たる衣装もあわせてまるで豪勢なミュージックビデオを観ているような感覚に。すこぶるスタイリッシュです。しかしヴィジュアル面だけでなく物語の筋や人物の心情にもグッと引きこませる力があるドラマ。大枠としてはファンタジーなのだけれど心の揺れ方にリアリティーがあり、演者の表情も素晴らしい。NHKでの放映なのでCMが無いのも功を奏した。60分通して世界観に没入出来る。
二期はたしか10月から。楽しみ。
そして大河ドラマ。徳川家康が主人公の「どうする家康」
去年の「鎌倉殿の13人」が評判良かっただけに、期待値を上回らないとの声も聞かれるが…。
正直、序盤は自分も物足りなさを感じていた。しかしここ最近の回では今川氏真に真情を吐露したり、本田正信に叱り飛ばされたりしながら成長していく姿に緊張感があり見ごたえがある。そもそも、作中の家康は野比のび太ばりの頼りなさだったので伸びしろが相当あるのだ。家臣からも軽く見られていた家康がどうやって長期政権を樹立するまでに至るのか気長に楽しもうではないか。
ところで古田新太さん演じる足利義昭がハマってます。家康を軽く見てるというか値踏みしてる感じが良く出ていました。それと信長役の岡田准一さんの冷厳な雰囲気。家康を見下し、意のままに動く子分としか見ていない。
家康はまた、武田信玄の器の大きさ、強さに圧倒され萎縮する。
でもそんな家康が長期政権を樹立していくのだから、これは大きな意味での下剋上と言えるのではないか。
それがどう成されるのか、楽しみにしています。
信長亡きあとは松潤(家康)とムロツヨシ(秀吉)がやり合うのも楽しみ!ムロ秀吉がまた新しい解釈の秀吉像でね。
最後に朝の連続テレビ小説「らんまん」
時代劇では無かろうと一蹴されそうだが、時代モノもしても楽しめるのでは、と観ている。
まず、時代背景は江戸から明治への激動の時。土佐出身の主人公が勉学を重ねる中で出逢うのは坂本龍馬にジョン万次郎。ほら、興味湧いたでしょ?同じく土佐藩出身の板垣退助なども物語に絡んでくるのではと思いながら観ています。こちらも気長にね。
ではまた。愛ゆえに!
(傷彦)