コラム
ファンタジー私小説「ティーンエイジ・ラブリー」
森若香織
スーパーガールズバンド「GO-BANG'S」のヴォーカル&ギターでデビュー。 "あいにきてI NEED YOU"等をヒットさせ、武道館公演を行う。アルバム「グレーテストビーナス」ではオリコン第1位も獲得。 現在は作詞家として活躍中の他、ソロ音楽活動や舞台ドラマ等の女優活動もしている。

2012


☆謹賀新年☆
並びにBEEAST復活おめでとうございます!

引き続き私もBEEASTコラムニストの一員として、参加させていただくこととなりました。
ありがとうございます!!

前回は、「私が好きな音楽」のコラム。で始まりました。
私はミーハーなので、そのつどの時代の音楽(と漫画)が好きなのではありますが、コラムを書くとなると、やはりなんといっても70年代~80年代の音楽、すなわち、私がティーンエイジャーの頃に、リアルタイムで聴いた音楽たちのことを書こうと思いました。
なぜなら、この当時の音楽は私の基本。
つまり骨なのです。ボーン!

10代は、骨に貯蓄をするのに重要な時期だと聞きますが、じつは牛乳嫌いな私の骨は、この当時の音楽で造られているのでございます。
私は当時の音楽をカルシウムにして、今もなお音楽を愛しながら、元気に生きているのでございます。
ヨホホホホホ!(ブルック)。

ちなみに私は1963年生まれなので、私の10代というと1973年~1983年ということになります。
それはまさに、音楽の黄金時代かつ革命時代。
新しい音楽が生まれるたびに「なんだこりゃああ!」と、いちいち震えざるを得ないほどの衝撃の時代でした。
この時代に10代だったことを心から幸運に思い、しかもそれをフル活用するが如く、私がバンド(GO-BANG’S)を始めたのが1983年。
19歳の時です。

私はその10代の10年間で、ものすごい数のシングル盤(ドーナツ盤)を買いました(アルバムは値段が高いので誕生日に親に買ってもらう)。
なので、前回のコラムタイトルは「シングルカット・ラブリー」にしました。
私が自分のおこづかいで買ったシングル盤を、一曲すつ思い出して書こうと思ったのです。

しかし書いているうちに、その音楽が、いかに私に影響を与え、まさに今の私を造る骨格になっていったかという再確認をすればするほど、聴いていた頃の、いろいろな出来事や想いが蘇り、蘇るだけでは物足らず、あろうことか「あの時、もっとこうだったらよかった」とか「こういう人がいたらもっと笑えた」などの自分に都合のいい妄想が含まれるようになり、途中から何気に「単なる私の話(妄想付き)」に変わっていったのです。
もちろん本当のことも書いてありますが、妄想&願望がミックスされた音楽ストーリーに、いつの間にかなっていたのです(自由)。

なので、これを機に、あたかも最初からそうであったようなふりで、改めてそのストーリーの続きを書いていこうと思います。
タイトルもリニューアルしようと「ミクスチャーノンフィクション~黄金の10代」「フィクション自伝~音楽と骨」「妄想私小説~音楽で過去を変えよう!」等考えながらも「ファンタジー私小説~ティーンエイジ・ラブリー」にしました。

音楽は、現実だけでも非現実だけでもない、その音楽の世界に、ほんの数分だけ連れて行ってくれます。
未来はもちろん、過去だって変えられるような、そんなチカラがあっても不思議ではないと思えるほど、リアルなファンタジーエナジー。
私にとって音楽とは、そういう感動です。
私と同年代の方も、そうでない方も、ストーリーに登場する音楽を聴きながら読んでいただくと、音楽への感動およびファンタジーエナジーを、共有できるのではないかと思います。
登場する音楽は妄想ではありません念のため。

前回までのストーリーは、ちょい加筆してまとめました。
読んでおけば、次回ストレスフリーなストーリー展開になることうけあいなので是非!

すべての経験を知恵に変えて、素晴らしい音楽と笑顔が、たくさん生まれる年になりますように。

2012年 元旦 森若香織